ネタバレ注意
「ドン・アルマゲをも超える、最強の影武者になるのだ!」
概要
宇宙幕府ジャークマターの残党であり、ドン・アルマゲが有事の際に密かに用意していた自身の影武者。
赤と金色の体色である事を除くと、その姿は終盤に実体化した際のアルマゲと瓜二つ。目元はサングラスを掛けている様にも見える黒い模様がある。
かつてクエルボと同化していた際に、アルマゲの使役していた分身とは違い、独自の自我を持って行動する。自身がアルマゲの影武者(身代わり)であった身分を悲嘆する所か自らの誇りにしており、アルマゲを超えた存在となり全宇宙を支配する事を目標とする。
声や人格はオリジナルのを引き継いでいるが、独裁者としての実積と経験は無い事からアルマゲが漂わせていた威厳は無く、口調に迫力が足りない。一人称も『俺』となっている。
アルマゲの持つアルマ剣に似た2本の片手剣を装備しており、腕から強烈な斬撃や無数のミサイルを放ったりと、かつてのアルマゲを彷彿させる凄まじい戦闘力を待つ。また、自力でのヒカエオローも可能。
ギャングラーのリルス・リピッグと手を組み、ホシ★ミナトが持つギターの中に眠る“『ジャークマターの埋蔵金』=惑星100個分のハイパープラネジューム”を取り込んでアルマゲをも超える力を持って覚醒。背面にアルマゲ最終形態を思わせるウロボロスの意匠を持つ光背が追加され、ハイパープラネジュームの力を用いて無数の戦力を生み出す力も得た。
ただし無限のプラネジュームを取り込めたアルマゲと違い、アルカゲが取り込めたハイパープラネジュームは有限の為、力の行使には限界がある。
活躍
物語が始まる以前より、ルパンレンジャーとパトレンジャーのいる並行世界の地球へと来訪しており、ハイパープラネジュームが込められたギターを手に入れるべくキュウレンジャーのいる並行世界のホシ★ミナトとジェラタロウをワームホールへと誘き寄せてこちら側の並行世界へと飛ばした。
その間、鳳ツルギは現時点で招集可能なメンバー(ラッキー、スティンガー、ハミィ、スパーダ)を招集してアルカゲの後を追わせ、怪盗BN団の方もラシンバンキュータマの力でミナトの居場所を突き止めた事でこちら側の並行世界へと来訪している中、何処かの施設のアジトへと潜伏し、リルス・リピッグにミナトのギターの捜索を一任、着々と準備を進めていく。
そして、アジトへ戻ってきたリルスが強奪したミナトのギターを彼から受け取り、本格的に活動を開始し始めようとするも、リョウケンキュータマの力でミナトのギターの匂いを嗅ぎつけ、その場に隠れていたハミィ、スパーダ、スティンガー、更には快盗の姿になった魁利達ルパンレンジャーとBN団の2人も駆けつけるが、変身した8人の足止めをリルスに任せて自身はハイパープラネジュームを取り込む為にその場を後にする。
その後、何処かの屋外で手にしたミナトのギターを鳴らし、上空に解放されたハイパープラネジュームを取り込んでいた所、異常なエネルギーを感知したジム・カーターの通報を元にラッキー、ツルギ、圭一郎らパトレンジャー達が駆けつける。
それでもそのままハイパープラネジュームを取り込んでいるとシシレッドにスターチェンジしたラッキーは圭一郎の制止を聞かずに駆け出し、アルカゲにしがみついたまま離れようとしない。
ラッキーを止めようと圭一郎が警察チェンジ、パトレン1号の乱入を物ともせずにシシレッドを痛めつけた上に吹き飛ばして2人の変身を解除させた。
そして、ハイパープラネジュームを完全に取り込んだ事でドン・アルマゲ(最終形態)に酷似した姿へと変化。ダウンした2人を助けようとした4人に向かって、明日の朝になった時、この宇宙を支配する為に破壊活動を開始する事を伝えつつ激烈な威力の斬撃を放ち、その隙に逃走。
夜が明け、時折山で遂にこの宇宙を支配しようと活動を開始し始めようとする。
するとパトレンジャーと現在残っている全キュウレンジャーが駆けつけて変身するも、光背から複数のミサイルを放って広範囲を爆撃。全員を返り討ちにし一瞬で変身解除に追い込み、トドメを刺そうと10人に迫るも、並行世界の宇宙から遅れてショウ司令ら残りのキュウレンジャー5人の乗るリュウボイジャーが放つドラゴンファイヤーを受けて思い切り吹き飛ばされてしまう。
更に、復調したラッキーや昨日BN団へ予告状を送りつけてこの決戦に駆けつける事を伝えていたルパンレンジャー、何故か門藤操/ジュウオウザワールドも駆けつけ、アルカゲを倒すべく全員変身。
これに憤慨したアルカゲはかつてキュウレンジャーに倒されたフクショーグン達と大量のインダベーを召喚して迎え撃つ。
各々がフクショーグンと戦う中、自身はシシレッド、ホウオウソルジャー、ルパンレッド、パトレン1号と交戦。
ハイパープラネジュームを取り込んでパワーアップした力を見せつけようと片手剣から繰り出される攻撃で4人と戦うが、パワーアップを遂げたにも関わらず、何故か次第に自身が劣勢になっていく。
実は、昨日のハイパープラネジュームを取り込んでいた際にラッキーが必死にしがみついていた腰部分にはハイパープラネジュームが完全に取り込まれておらず、そこが弱点となっていたのである。
ラッキーの手によって気付かない内に弱点を作られてしまったアルカゲは4人が繰り出す攻撃に追い込まれてしまい、召喚したフクショーグンを撃破した残りの戦隊が駆けつけた事で四面楚歌の状況に。
そして、そのまま全戦隊の放った最大火力の必殺技の一斉攻撃(シシレッドオリオン:インフィニッシュブラスト、ホウオウソルジャー:フェニックスエンド、リュウコマンダー:ドラドインパクト、キュウレンジャー9人:オールスタークラッシュ、ルパンレンジャー:スーパー快盗ブースト&イタダキ・ド・ド・ドストライク、パトレンU号:イチゲキストライク、ルパンエックス:スペリオルストライク)を受けて敗北。
その直後、赤いエネルギー体になったアルカゲはすぐさま飛び立ち、ヒカエオローを行い巨大化。今度こそ3大スーパー戦隊を叩き潰そうと襲いかかる。これに対抗してルパンレンジャーとパトレンジャーはVSビークルを全発進、先ほど駆けつけたグッドストライカーと合体し、グッドクルカイザーVSXに合体。更にコクピットへキュウレンジャー12人も搭乗して対抗する。
これへ光背からのミサイルを放射するも全て避けられてしまい、片手剣を持って襲いかかるもVSビークルの換装も駆使したグッドクルカイザーVSXの繰り出す多彩な攻撃へ太刀打ち出来ず、先の戦闘でハイパープラネジュームを使い果たしていたのも相まり一転して圧倒され追い込まれてしまう。
最期はVSビークルとキュータマの力を合わせた必殺技『グッドクルカイザーオールスターストライク』を撃ち込まれて爆散・戦死。これを持ってアルカゲの野望もあえなく終わった。
余談
スーツはドン・アルマゲ(素体)、武器はアルマ剣のリペイント。光背パーツは最終形態のをリペイントして流用している。
声はアルマゲと同じく谷氏が担当しているが、声にノイズの様な音声加工はされていない。
ドン・アルマゲが用意した影武者と言う設定のドン・アルカゲだが、キュウレンジャー本編を見る限りアルマゲが影武者を必要としていたとは考え難い。実際『手っ取り早く宇宙を支配する方法』を求めていたアルマゲにとって、他者が集まった組織故にその維持へ気を使わなければならないジャークマターは負担ともなっていて、同化していたクエルボに所有権を実質譲って管理させていた事実があった。
その為アルカゲが作り出されたのは、アルマゲでは無く同化していたクエルボの意思だった可能性が高い。彼は歪んだやり方で全宇宙の救済を果たそうとしており、アルマゲと違い当時の立場に拘っていた。だから有事によって立場を失うのを恐れ、本編内で幾つか作り出していた分身を発展させた予備の身体=影武者を用意、いざと言う時はそれへ意識を移す事で逃げ延びる算段も考えて用意していたのではないだろうか(※因みにアルマゲも似た事をキュウレンジャー最終回で行おうとした)。
そして結局、アルマゲもクエルボもキュウレンジャー本編で死亡するが、それが残した予備の身体に偶発的に自我が宿って動き出したのがアルカゲでは無いだろうか。彼が“影武者=支配者の予備の身体”である事にアイデンティティを持つのは、上述の誕生経緯から自立したと言う自信を持つ故なのかもしれない。
関連タグ
クロッペン、ドルメン大帝:未来ロボダルタニアスの敵役で、ある星の支配者達が自らの命を繋ぐ為の『スペア』として生み出したクローン。両名とも自らの境遇を知って絶望するも、前者はそれでも一人の人間として生きる事を選び、最後は自分のオリジナルを死の淵から救うべく自らの身体を捧げる(本来の境遇を自ら選ぶ)最後を選んだ。一方で後者は自分のオリジナルを含めた周りを滅ぼして復讐を遂げるも、その憎悪は際限無く膨れ上がり、やがて無関係な他者をも脅かす宇宙規模の巨悪へと変貌した。