スィンドル
すぃんどる
G1
玩具版ではF.M.C. XR311コンバットバギーに、アニメ版ではミリタリージープに変形する、デストロン・コンバットロン部隊の補給兵。
英語で「食わせ者」や「詐欺」を意味するその名の通りの性格で、壊れた仲間のパーツを武器商人に売りさばいたり、『2010』ではメトロフレックスのトランスフォームコグを盗んだりと本当にがめつい。
敵味方関係なしに暴利をむさぼる強欲さ故にメガトロン様からは頭に爆弾を仕込まれたり、メトロフレックスから盗んだトランスフォームコグをタダで渡す事を渋ってガルバトロンに撃ち殺されそうになった事も。
右腕に取り付けたキャノン砲とジャイロブラスターが武器である。 ブルーティカスに合体する際には右脚に変形するが、玩具ではスクランブル合体により他の手足へ合体可能。
『バイナルテック』では、かつてG1シリーズで猛威を振るったコズミックルストを使ってサイバトロンを苦しめ、この事が物語の発端となった。
実写映画版
実写版本編には登場しなかったが、1作目に合わせて発売されたシボレー・コバルト風の自動車に変形する玩具が、スィンドルと命名された。また、ゲームやアメコミにも登場する。
単眼、量産型、真っ赤なビークルモードなど、デザインにおいてG1やバイナルテックとは一切関連が見られないが、これはTF恒例の「名前を引用した別人」である。
ゲームではオートボット、ディセプティコン両軍の量産型TF(ドローン)という設定で、いわゆる雑魚キャラであった。(なおオートボット側では単眼ではなくマスクにツインアイのデザインになっている)
一方アメコミではドローンとしてではなく、スィンドルという独立したキャラクター性を付加されていた。
日本では無念お砲塔の愛称で知られているが、これはタカラトミーの玩具紹介ページで「胸の砲塔」と書くべきところを誤って記述(後に修正)してしまい、その間抜けな響きが日本人のファンの間でウケて定着してしまったという残念な経緯を持つ。
同シリーズで同じ単眼・雑魚キャラ風デザインであったドレッドウィングやペイロードもその巻き添えを喰らってか、それぞれ「無念お風車」「無念お苦労」などと呼ばれ彼を含め「無念三兄弟」の悪名を戴いていた。
時は流れ、実写4作目に登場したロックダウンが劇中で顔に砲塔を生やすということをしてしまったため、「顔面お砲塔」と呼ばれるようになってしまった。
アニメイテッド
CV:/吹:神奈延年
ハンヴィー風の軍用四輪駆動車に変形する武器商人。G1同様がめつく悪知恵の回る性格。日本語版での口癖は「ですよねぇ~」。
あらゆる武器を内蔵し、胸のポケットはどこぞの桃色のドアあるいはポケットよろしく別の場所に繋がっている。
フォースバリアーを使用する場面があるが、こちらは日本における玩具独自のシリーズ『バイナルテック』版のスィンドルの設定に由来する。
劇中では人間の悪人達を利用して悪事を働いたり、エリートガードによってラグナッツ、ブリッツウィング、サンストーム、ラムジェットと一緒に捕まった時にはオプティマスプライムのひき逃げアタックをモロに食らいスィンドルペッタンコ状態になりながらも、彼らとの騒動を利用して脱出。しかもその際にちゃっかりいろいろな物を盗んでおり、さすがと言ったところか。
pixivでは、ロックダウンと一緒に描かれたイラストが多いが、劇中では単に「『賞金稼ぎの友人』にメガトロンが地球にいるという情報をもらった」と言っているだけで、ロックダウンかどうかは不明。
ただし全くの無関係という訳でもなく、ストップ状態のスィンドルをロックダウンによってエリートガードに引き渡されてしまう場面もあった。
賞金稼ぎと武器商人はどこか通じるところもあるのかもしれない。
余談
- アメコミ『THE ARRIVAL』では喧嘩をするラグナッツとブリッツウィングを騙して二人にこっそり武器を売りつけ、争いをヒートアップさせた。後に企みに気がついた二人から「支払い」をされ……最期のスィンドルとその台詞は一見の価値あり。
- 実写版で述べた「無念お砲塔(胸の砲塔)」だが、なんとアニメイテッド版も持ち合わせている。
- アニメイテッドの設定資料集「THE ALLSPARK ALMANAC」の二巻後ろ表紙にはSG世界のスィンドルのコメントが掲載されている。
- どうやら武器商人ではなく慈善事業を行っているらしく、脆弱なセキュリティの孤児院で暮らすかわいそうな孤児たちのために、何ダースもの「ALMANAC」を配っているらしい。
Fall of Cybertron
日本未発売のゲーム『Fall of Cybertron』では、エイリアンバギーに変形する。CVは同作でショックウェーブなどを演じたスティーブン・ブルーム。
コンバットロンを操作するエネルゴン奪還作戦のチャプターにおいて、中盤ではスィンドルを操作する事になる。
イメージはそのままだが、スパイダーマン顔負けの空中アクロバットを披露したり、次々に襲いかかるオートボットたちを一人で破壊しまくるなど、これまでの悪知恵を働かせるイメージを覆す暴れっぷりを見せてくれる。
ビークルモードではホイール部を展開してホバー走行による高速移動が可能。
玩具は『ジェネレーションズ』にて発売され、こちらは日本でも流通された。もちろんブルーティカスへの合体も可能。