概要
CV:デイヴィッド・ケイ/吹:伊藤健太郎
『トランスフォーマーアニメイテッド』に登場するディセプティコン所属の破壊兵。ビークルモードはB-26やAr234などのデザインを折衷したような大型爆撃機で、ロボットモードでの飛行能力も持っている。
ディセプティコン有数の巨体かつゴリラともオオナマケモノとも言い表せる独特な体つきをしており、目玉の数は正面の大きな1つと側面の小さい2対4つで合計五つ。円筒形に近い紫色の身体や名前の響き(原語版では「ラグナス」と聞こえる発音)から、日本のファンの間では「茄子」の愛称で親しまれている。
原語版のキャストは、かつて『ビーストウォーズ』や『ユニクロントリロジー』でメガトロンを演じたデイヴィッド・ケイが担当し、日本語吹替版はTFシリーズ初出演の伊藤健太郎が担当。伊藤は子供の頃、親に買って貰ったG1コンボイの腕を友達に折られた際、「自腹で買えるくらい稼いでやる」と誓ったとのエピソードを持っていた。
ちなみにラグナッツという名前は『アニメイテッド』よりも前に放送された『ギャラクシーフォース』に登場するロードストームの英語圏での呼び名でもあるが、『アニメイテッド』のラグナッツのスペルがLugnutなのに対し、こちらはLugnutzとなっている。
武装
登場して活躍する度に武器が増えていくのが特徴。
- 全身に内蔵された無数のミサイル:肩と背中を展開し発射
- 爆雷及び機関銃:どちらも爆撃機スキャン後に獲得
- アトミックメイス:尾翼が変形したハンマー。影は薄い
- 怪力:アイアンハイドをも上回る
これらの武器の数々に加え、必殺技とも言える「信管付きロケットパンチ」(P.O.K.E: Punch of Kill Everything)があり、これは手に備えられた爆破装置と怪力を活かし、殴りつけた地点を中心として広範囲を吹き飛ばす技である。射程距離は極端に短いが絶大な破壊力を誇り、劇中では地面に巨大なクレーターを穿ち、エリートガードの旗艦に大穴を作るほどの威力を見せつけている。肘から先がミサイル部が変形した部位なので打ち出して叩きつけることも可能。ただし自分以外に先に信管部を押されると爆破のタイミングがずれてしまい自分や対象外の存在にまでダメージが及ぶ危険がある。
人物像
一人称が「俺っち」で、語尾に「ッツ」を付けて喋る。固有名詞を除き「ッ」及び「ス」を「ツ」と発音するのが癖。
イラストをご覧の通り軍人気質の武闘派。上司であるメガトロンへの盲信にも等しい忠誠心は同僚・ショックウェーブと並び陣営随一。彼の忠誠心の強さは百戦錬磨のメガトロンをして「何が起ころうと絶対に裏切ることがない」と言わしめるほどだが、それ故に彼の知能は陣営内でも最低レベルで脳筋そのものと言っていい。
事ある毎に「メガトロン様偉い!メガトロン様強い!」(Glorious Megatron! All hail Megatron!)と口にしており、もはや彼のアイデンティティでもあると言える。しかしメガトロンにはおべんちゃらは聞き飽きたと言われるなどしつこく思われているようである。
そんな彼も実は妻帯者であり、ストライカという女房がいる。メガトロンへの敬愛とは別な方向性でベタ惚れしており、原語版では妻を自慢する発言をしている。
人間関係
メガトロン:ラグナッツはメガトロンを心から敬っており、対するメガトロンもまた彼を絶対に裏切ることがない忠実な配下として信用している。
スタースクリーム:ある意味対極にある存在と言え、その為に小競り合い等も絶えない。
ブリッツウイング:行動を共にすることが多いが、仲はそれほど良くはなく、劇中でもしばしばド突き合いを繰り返している。ただし、ファンアートでは仲睦まじい姿も確認できる。
ショックウェーブ:なんつーか、もうアレだ。永遠のライバルって事で良いじゃねぇか。
玩具
『アニメイテッド』放送時期に発売された玩具は海外版と日本版とでカラーリングに差異があり、海外ではアニメ版にはない独自のカラーリングを施したアトミックラグナッツがハズブロより発売された(日本未発売)。
変形時のパーツの移動に連動して一部箇所が自動的に変形するギミックがあり、爆撃機の後部パーツは取り外すことでアトミックメイスとなり、手に持たせることができる。更にメイスの石突となる部分を押すとスプリング仕掛けで尾翼が展開し、爪状のメイスに変化する。
2010年にはハズブロの玩具シリーズ『Reveal the Shield』にてデザインをG1シリーズ風にリファインしたラグナッツの玩具が発売。ロボットモード変形時に連動してコックピット部が左右に分かれるギミックは『アニメイテッド』版と共通するほか、機首後部の展開式ランチャーからはミサイルを発射し、ロボットモードの腕部にあるスイッチを押すと拳がせり出すなど、スプリングを多用したギミックが内蔵されている。日本でも同年に『トランスフォーマーユナイテッド』のラインナップとして発売されており、カラーリングもカーキ色から深緑主体の配色へと変更されている。
IDW
IDWパブリッシングのアメコミにも登場しこちらではメガトロンの配下を抜けたデスザラスの部下として登場した。
クローバー
『サイバーバース』に登場するディセプティコン兵士。デザインはほぼ『アニメイテッド』のラグナッツそのままだが、名前は変わっており性別も女性になっている。