プロフィール
生年 | 不詳 |
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没年 | 220年(建安24年) |
出身地 | 河東郡解県(現在の山西省運城市塩湖区) |
字 | 雲長 |
概要
桃園の義兄弟の次兄にして、蜀が誇る五虎大将軍の筆頭に挙げられる名将。
故郷で塩の密売を行っていた役人を殺し、官吏に追われて幽州にたどり着いた(そのため長生と言う別の字がある)際に劉備達に出会い、彼らと桃園の誓いを交わした。
義を重んじる武人で、赤壁の戦いに敗退し退却していた曹操を逃がしかつて曹操軍に身を寄せていた時の恩を返した事もあった。演義では青龍偃月刀の使い手として知られるが、これは張飛の蛇矛や呂布の方天画戟同様に時代考証が合わず、突出した武勲を賛美する意図で後付けされたものとされている。
腕っ節ばかりでなく碁の腕前も大変強く、その際には痛みも気にとめないほどに盤面に集中する。華佗に毒矢の治療のために腕を切開される場面では、痛みを紛らわすために碁を打ち始め、華佗の心配をよそに黙々碁に興じている。
その立派な顎鬚から美髯公と呼ばれ、今では神様として世界各地の華僑の居留地などで関帝廟に祀られている。
(但し信仰されているのは武神としてではなく商売の神として。信義に篤かった事から転じて信義は商売の信用にも繋がるという理由によってである)
文武に秀で部下には公正かつ親身に接し兵たちからの信望も厚かった。だが上官などを軽視する傾向があり、特に文官の高官からはあまり好かれていなかった。
五虎大将任命の際にも、老人かつ新参である黄忠と同じ列に並んでいる事に腹を立ててヘソを曲げるなど、少し大人げない面もあった。
奔放な張飛と違ってすべての面において安定かつ秀でた才能を持つことから要所の守備などもよく任されたが、ある日自分が劉備達に連れて行ってもらえなかった事にヘソを曲げ劉備が約束した呉への領土譲渡を勝手に断ってしまう。
それが元で魏のみならず呉をも敵に回すことになり、さらに普段の行いから反感を買っていた味方の裏切りによって自業自得のような形でその命を落としてしまうのであった。
その後間もなく、呂蒙や曹操を始め魏・呉の名だたる武将達がまるで関羽を追うように病などで死去してしまった為、巷では関羽の呪いではないだろうかと囁かれた。
そして義兄弟の劉備と張飛も仇討に狂騒し、やはりその命を落としてしまったという。
陳寿の評
彼の人物評は、關張馬黄趙傳の最後に張飛と共に纏められている。
「関羽・張飛の二人は、1人で万の兵に匹敵すると賞賛され、当世における虎臣(勇猛な家臣)であった。関羽は顔良を斬って義を果たし、張飛は厳顔の義心に感じ入ってその縄目を解き、両者並んで国士の気風があった。然し、関羽は剛情で自信を持ち過ぎ、張飛は乱暴で情を持たず、両者共その短所により身の破滅を招いた。道理からいって当然である」
創作物における関羽
どの作品においても、人格者のように描かれその上異常に強く設定されている。
『横山三国志』
『真・三國無双』シリーズ
関羽(真・三國無双)を参照
『三国伝』
関羽ガンダムを参照
『蒼天航路』
劉備と出会う前までは張飛と共に美髯団という義侠軍団を率いていた。
この作者は終盤の活躍を描くにあたり、神である関羽への礼を失しないよう自分の描いたイラストを基に神棚まで作ったという。
と言った感じなのに、どうしてこうなる。↓
『関☆羽』
「うん、お兄ちゃん♪(おっさん声)」
『DRAGONSISTER』
本作のヒロインその1。本来は人並み外れた能力の男に生まれるはずが、歪んだ呪いで超人的な女に生まれた武者の一人。
劉備と出会う前までは、高い志と能力を持て余しながら、張飛と幽州を流離っていた。
『一騎当千』
関羽雲長を参照
『恋姫†無双』
愛紗を参照
『十三支演義』
本作の主人公。猫族と呼ばれる亜人族の娘で、同じ猫族の劉備(男)、張飛(男)と共に戦乱の世をかける。
『三国恋戦記』
雲長を参照
『Three Kingdoms』
吹き替え田中正彦
活躍は演義に準じているが、他作品に比べ、傲慢で狭量な面が強く描写されている。最期は呂蒙に包囲され自害する。
関連タグ
赤兎馬:愛馬
岳飛:関羽と共に中国国内における人気の英雄の一人。
周倉:架空の側近。
家族
劉備:義兄弟であり主君。
張飛:義兄弟。
関平:息子。演義では養子。
関興:息子。
関索:息子だが、後世の架空の人物
関銀屏:娘。実際いたが、名前は不明。
作品タグ