タロットカードの大アルカナ7番のカード【THE CHARIOT】。
概要
タロットカードの大アルカナを構成する7番目のカード。
二頭立てのチャリオットを駆る、皇帝よりも遥かに若い王が描かれている。
この人物を、カデシュの戦いに出陣するラムセス2世と解釈する人もいる。
ただ、伝統的には特定の人物を示したものという根拠はない。
この戦車、デッキによっては車輪が横向きなうえに、馬を御するための手綱が無い。また、突き進んでいる先が草むらの中など、本来進む先でない方へ向かっていることに騎手がまったく気が付いていない風に見えるデッキも存在する。
なお、大抵のデッキの絵柄は戦車および騎手が正面やそれに近い向きを向いたもので、画面の大半を戦車が占める。背景がほぼ死角になっているため、どこを走っているかは明確でない。
近年では、この戦車自体地面を走るものではないとする解釈もあり、一説にはギリシャ神話の太陽神ヘリオスの"太陽を運ぶ馬車"、旧約聖書に登場する"火の戦車"などの神秘的存在がモデルではないかとも言われている。なお、トートのタロットにおいてはケルビムに率いられていることから、メルカバーと同種の存在である。
これらから、目標に向かってひたすら前を見つめて進むエネルギッシュさを肯定的な意味として持つと同時に、否定的な意味として、自分の置かれた状況が見えていない危うさを表すこともある。
戦車に乗っている人物について
戦車の造りは豪奢であり、またそれを操縦する騎手も女性のよう柔らかく描かれた若い男性である。そして戦車を引く動物は互いに異なった特徴を持つ(e.g. 赤毛と青毛の異なる毛色など)複数の馬である。これと同じように戦車の天蓋の柱も前が赤・後ろが青と言ったように異なる配色。
やたらとハデな造りだが、人物をラムセス2世と解釈する人の根拠の一つとして、実際にド派手な戦車に乗った自分のレリーフをそこかしこに作らせており、彼といえばその派手なイメージが定着していことにあるという。牽引する動物は馬以外にも、白と黒のスフィンクスやケルビムに置き換えられたり、数も2頭や4頭である場合がある。
ただ、元々のデザイン(ウェイト版でなくマルセイユ版)はどのデッキでも馬なので、二頭の馬をスフィンクス(という人面獣身の獅子)に描き改めたおおもとの人物、エリファス・レヴィがそのように意図したかもしれない、という可能性はともかく、描かれた元々の人物がラムセス2世であるというのはかなり飛躍した説である。そのあたりの話は、張本人のレヴィの著作に根拠を求める必要があろう。
意味
- 【正】前進、一途、バランス感覚がある
- 【逆】猪突猛進、敗北、短気
戦車(タロット)に関連するキャラクター
漫画
ゲーム
- 稲葉正男/オグン(女神異聞録ペルソナ)
- アイギス/パラディオン(ペルソナ3)
- 里中千枝/トモエ(ペルソナ4)
- 坂本竜司/キャプテン・キッド(ペルソナ5)
- ガイゼンボーガ(グランブルーファンタジー)
- チャリオット(ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド)
- イングリット=ブランドル=ガラテア(ファイアーエムブレム風花雪月) ダフネルの紋章の元ネタがこれ
関連タグ
大アルカナの一覧
0 | 愚者 | THE FOOL |
---|---|---|
1 | 魔術師 | THE MAGICIAN |
2 | 女教皇 | THE HIGH PRIESTESS |
3 | 女帝 | THE EMPRESS |
4 | 皇帝 | THE EMPEROR |
5 | 教皇 | THE HIEROPHANT |
6 | 恋人 | THE LOVERS |
7 | 戦車 | THE CHARIOT |
8 | 力 | STRENGTH |
9 | 隠者 | THE HERMIT |
10 | 運命の輪 | WHEEL OF FORTUNE |
11 | 正義 | JUSTICE |
12 | 吊るされた男 | THE HANGED MAN |
13 | 死神 | DEATH |
14 | 節制 | TEMPERANCE |
15 | 悪魔 | THE DEVIL |
16 | 塔 | THE TOWER |
17 | 星 | THE STAR |
18 | 月 | THE MOON |
19 | 太陽 | THE SUN |
20 | 審判 | JUDGEMENT |
21 | 世界 | THE WORLD |