概要
「スカイウォールの惨劇」によって分断された日本の裏で暗躍する、謎の秘密結社。
実験体となる人間を拉致しては、“ネビュラガス”を注入する人体実験を繰り返し、次々とスマッシュを生み出している。
スマッシュを放っているのは東都のみだが、その勢力はスカイウォールを越えて日本全国に及ぶ。
万丈龍我がこの組織に拉致されて実験を受けていた他、桐生戦兎も囚われて実験を受けていたことを断片的にだが記憶している。
創設者の一人であり実質トップが東都政府の上層部にいるだけあり、刑務所に実験体拉致のための人員を送り込んだり拉致を繰り返しても一切表沙汰にならない等大きい影響力を持っている。
人間をスマッシュにしてしまう技術は、火星で発見されたパンドラボックスから得た技術であるらしく、第4話のナイトローグの発言によれば、どうやらスマッシュを生み出す“ネビュラガス”を人体に注入する事で、究極の生命体を生み出す事が彼らの目的の1つであるらしい。
その真の目的は、北都と西都の軍備拡張から東都を守るため、仮面ライダーシステムを完成させて軍事兵器として東都に配備することだった。
第9話では、日本全土に影響を及ぼす大手重工業メーカー・難波重工から資金援助を受けていることが明らかとなった。
創始者
第7話にて、ブラッドスタークが葛城巧がファウストの創始者であることを示唆したが、戦兎の葛城に対する関心を高めるために言ったように見えたことや、後にスタークがローグと二人きりの場にて「ファウストを共に創った仲間」と言ったことから、虚言である可能性も残っていた。
しかし、第15・16話で氷室幻徳からも葛城が彼と共にファウストを創ったことが明かされる。葛城がファウスト創設に一枚噛んでいることは間違いなさそうである。
ライダー史上、初めて怪人幹部がなく、幹部が全員擬似ライダーの悪組織である。
注意
これ以降には作品内容に関する重大なネタバレが書かれています。
第12話以降の展開
第12話では、東都政府の壊滅作戦により表向きではファウストは壊滅した。しかし、あくまで東都政府及び難波重工との関係を揉み消すための一時的な措置にすぎず、全ての元凶が内海成彰とされてしまったことで、むしろファウストの真実を追及することが困難となってしまった。
幻徳の目論みでは表向きにファウストを壊滅させた後に、裏での活動を続けるつもりであったようだが、以前からナイトローグと衝突を繰り返してきたブラッドスタークや難波重工は東都に対して見切りをつけ、北都の協力者としての行動を開始。
結果的に東都のファウストは自然消滅することとなった。
しばらくは元ファウストの幻徳が東都軍側、スタークと難波重工が北都軍側につき、戦争を通じて対立する姿勢を見せていた(ちなみに北都でもファウストという組織名は健在なようで、何度か言及がある)。
しかし幻徳が東都を追放された他、スタークと難波が北都に肩入れしていたのは西都を勝たせるための芝居だったことが発覚し、またもや勢力図が大幅に塗り替えられる事態に。
第23話で西都が重い腰を上げて戦争に参入した時、そこには亡命し西都に鞍替えした幻徳の姿があった。
結果的に内海、スターク、そして幻徳の3人が西都の旗の下に再結集することになったが、彼らを統括し指示を下しているのは難波重三郎であり、ほとんど難波重工に吸収合併された形になっている。
…が、その難波重工も第38話でスタークことエボルトの手により、難波を始め主力メンバーが総じて死亡あるいは寝返るなどして事実上の崩壊状態となった。
ただし少なくとも北都の施設は未だ健在であり、御堂に化けたエボルトによって私利私欲のため利用されている。
エボルトに弄ばれた人間は数えきれないほどいるが、言ってみればファウストという組織も、エボルトの介入を受けたその時からエボルトの玩具に成り下がっていたと言えるかもしれない。
構成員
下記の通り、エボルト以外のほぼ全員が離脱もしくは死亡している。
エボルトに私物化されて以降のメンバーについては西都(仮面ライダービルド)の記事を参照。
幹部
氷室幻徳/ナイトローグ (表向きのリーダー。組織分裂後、紆余曲折を経て難波重工配下になるが、後に事実上、エボルトの独壇場となった難波重工と手を切り、完全に離脱)
石動惣一/ブラッドスターク/エボルト(参謀格と思わせて黒幕。途中から難波重工と結託するも最終的に難波重工をも切り捨て、現在は西都首相に成り変わってファウストの施設を利用している)
葛城巧(物語開始時点で死亡扱いであり、不在)
過去協力していたメンバー
内海成彰(幻徳の部下。幻徳から切り捨てられ離脱、古巣の難波重工へ戻った。そして、難波の死に伴い、エボルトの部下へと転向)
鍋島正弘(組織から切り捨てられ離脱)
桑田真吾(死亡)
河合栄多(死亡)
滝川紗羽(難波を通じて間接的に協力。後に離脱)
パトロン
怪人
戦闘員
余談
名前の由来は、ゲーテの戯曲で有名な悪魔・メフィストフェレスと契約したとされるファウスト博士。
平成二期は意外と純然たる「悪の組織」が少なく、ファウスト以前の「悪の組織」を辿ると仮面ライダーWに登場したミュージアムや財団Xぐらいしか出てこなかったりする。(オーズからウィザードまでは数少ない強力な怪人たちが目的を共有しているだけで、雑魚怪人の方は組織に所属している自覚がない。鎧武からエグゼイドまでの人類を脅かす組織は人類にプラスになる大義名分が一応あったり、人類に敵対する十分な理由があったり、その種族にとっては正しいことをしていたり、人類には理解できないが彼らなりに正しいと確信している価値観の持ち主たちだったり、社長のワンマン経営だったり、部下は上の言うことを信じているだけだったりと「悪」だと一概には言い切れない部分がある)
紛う事なき悪の組織であるが、WEBムービーでは(本編内に存在するかは不明だが)組織内向けにFaus Tubeなる動画配信を行なっており、非人道的な本編とは打って変わって庶民的な一面も見せている。
これまでの経緯を見て判るとおり、その真の顔は『仮面ライダーシステム』をもって、日本ひいては世界をも支配しようとする難波重工とその思想に賛同した者達による大掛かりな自作自演の為に用意されたハリボテに過ぎなかったが、皮肉にもその自作自演を仕込んでいた黒幕の難波重工もまた、物語の真の黒幕であるエボルトの手のひらで言いように動かされていただけの存在に過ぎなかった。
関連項目
財団・・・同じくライダーシステムの軍事利用を目論んでいる秘密結社。そのために人々に非道な人体実験を行って怪人化させていた。