血統:オード傍系
概要
前半に登場する親世代の人物でイザーク王国の王女。名前のスペルは「Ira」。一人称は「私」。5回連続攻撃を繰り出す王家伝来の秘技・流星剣の使い手。
父マナナンをグランベル王国に殺された後、兄王マリクルの願いで彼の息子シャナンを連れて滅亡間近の祖国から落ち延びたが、ヴェルダン王国で彼を人質に取られて已む無くシグルド軍と敵対する羽目になった。なお設定資料集によると、長い逃亡生活で食糧の確保すら難しくなったためにヴェルダン軍の傭兵として働かざるを得なかったという事情もあった。
取扱説明書のイラストではスリットの入った衣装の下に白いズボンを穿いているが、戦闘時のグラフィックや他のイラストでは足を出している。
個人スキルは流星剣と見切り、兵種スキルは追撃で、クラスチェンジ後は連続も追加される。仲間になると流星剣を如何なく発揮してシグルド軍随一のアタッカーになる上、3章の会話イベントでは2連撃の「勇者の剣」を贈られてまさに鬼に金棒だが、その反面防御ステータスが脆弱なため単騎突出や地雷戦法をさせにくいユニットとなっている。
そのギャップのある性能と黒髪ロングの容貌から、今もなお本作品ファンの男女を問わず人気が高い。
また、ファイアーエムブレムシリーズにおける女性剣士ポジションを確立させた人物でもある。黒髪ロングの剣士ということから女性版ナバールという声もある。
敵国の公子レックス、同じ剣闘士で実は親族のホリン、重騎士アーダンとの間に恋人会話が発生し、恋人ができた場合はスカサハとラクチェという双子の兄妹の母親となる。ちなみに甥と、稀に恋人に対してのみ女言葉を使う。
揃って特殊剣スキルを受け継げる子世代ユニットはこの双子だけであり、アイラがホリンまたはデューと結ばれた場合は恋人側の特殊剣も加わるため、子供たちは「流星+月光」または「流星+太陽」の同時発生も可能という、なかなかに恐ろしい状況となる。
その後、シャナンは自分の庇護を抜けたと判断し、子持ちの場合はイザークへ逃れるシャナンとオイフェに2歳に満たない双子を託した上で、シグルド軍と共にバーハラへ進軍する。バーハラの悲劇の際は、子世代の様子から他の自軍の女性陣はバーハラから逃げ出せた事がわかるが、アイラだけはバーハラで命を落とした可能性がでており、EDではセリスから亡くなったと言われている。
いずれにしても、その行方は最後までわからなかった。
鈴木版小説ではバーハラの悲劇の際、夫であるレックスと共に迫りくるアルヴィスの軍勢と戦うも、レックスが敵の攻撃の前に討ち死にし、アイラは攻撃を避けられたにもかかわらず攻撃を受け、レックスの傍で息を引き取るという壮絶な最期を遂げる。
外伝『トラキア776』には、父に斬首されたリボー族の長に嫁いでいた姉の子であるもうひとりの甥と、その娘の大姪が登場する。
ヒーローズ
流星の剣姫 アイラ
属性 | 赤 |
---|---|
武器種別 | 剣 |
タイプ | 歩行 |
武器 | 瞬閃アイラの剣(専用) |
奥義 | 剣姫の流星(専用) |
パッシブA | 鬼神飛燕の一撃2 |
パッシブB | 攻め立て3 |
外伝13-2・3で登場している。戦禍の連戦に伴うボーナスキャラ枠として2017年10月より専用武器・奥義を持っての実装。
武器は速さ+3に加えて敵よりも早ければ奥義カウントが2減るという効果があり、奥義は自分の速さ実数値の割合で与ダメージ加算する。速さがスキル込みで40もあり、攻撃・守備も高めで前に出やすい性能。また、現在の平均総合値上昇(以下、第二世代)が行われたのはこのアイラが最初であり、高成長補正が掛かっている物を除いたそれ以前に出た歩兵よりも総合値が高め。
ステータスの配分も抜群に良く、聖戦での問題点であった守備も基準値31と高めを誇る。この守備の高さは恐らくFEHには回避が存在しないためそれの再現と言った所か。
一応、専用武器と専用奥義があまり噛み合っていないと言う欠点はあるものの、そのままでも十分に実用に耐えるし、武器を練成キルソード鍛+にすれば性能を十全に活かせる。むしろこちらが主流であり、キルソード鍛+速さ錬成/剣姫の流星/遠距離反撃/怒りを装備した構成はテンプレに近い。怒りが発動した際の剣姫の流星はあのルカですら致命傷を負う程の威力。
瞬閃アイラの剣のまま運用するならカウントと相性が良い「疾風迅雷」が強力だが、そもそも移動が不自由な歩行ユニットではあまり向かない。
ただそれ故、既存の剣歩兵の多くのお株を奪った罪深き御仁。ただでさえ、システム上の問題と過剰な数のせいで肩身が狭かった剣歩兵だが、その多くがアイラに勝るものがHPか魔防のどちらかで、彼女を差し置いて採用する理由がほとんど無いと言う事態に陥ってしまった。
一応、ある程度能力値傾向に差があるキャラは独自の役割を持つ事で差別化は可能。特に竜特効、遠距離反撃神器持ちはアイラとは違った強みを持つので尚更である。
尤も、その竜特効組もアイラの出た当初は錬成と言う物が存在せず(かつ、ロイに至ってはそもそも竜特効が錬成による後付け)マムクートも大して採用されていなかったためそれらすら一時は過去の物だったが。
こうした他キャラを引き離す非常に強力な性能、原作に無い専用武器、人気キャラとはいえ希少な専用奥義持ちと言う優遇された性能に加え、直前の聖戦ガチャでオーブを消費させた後に全く別枠で突発的に追加(戦禍ピックアップで新キャラが追加された事は後にも先にもアイラだけ)、同じ赤であるエルトシャンとの色被り……などもあり、実装当時、一部では『アイラショック』などと呼ばれる大きな炎上騒ぎとなってしまった。
上述の通りアイラを皮切りに騎馬の一部兵種を除いた全兵種で第二世代が始まったため後に出た剣士も例外なく総合値がアイラ並に盛られている。
特に目立つのは汎用性の高いソレイユ、火力重視の総選挙セリカ、レーヴァテイン、更に速さ重視のカアラ、連戦マップ、大(伝承)英雄戦、(大)制圧戦と色んな場面で強みを発揮し、また伝承英雄なので味方を強化しつつ闘技場の査定にも関わるとあらゆる面での汎用性に優れた耐久重視の伝承アイクなどなど。
そして第一世代でありながら武器錬成で強さを手に入れたマルスを始めとしたファルシオン持ち、封印の剣を持つロイ達も一芸に秀でており優秀な部類に入る。
特に縛鎖の闘技場ならば明確に竜を狩ると言う役割が持たれている彼らの方がお呼びがかかりやすい程。竜特効と言う一芸に限らず錬成効果や武器効果に継戦能力に長けた物が多いため普段使いの分でもアイラとは違った、もしくはそれを上回るような活躍を見せることも。
とは言えそれはあくまで普段使いの汎用性、際立った一芸も含めた評価であり、「闘技場における純粋な強さ」と言う観点で言えばそれらよりも一段とタイマン性能が飛び抜けており、配分、専用スキルが闘技場において極めて理想的な物を持つアイラには敵わず、インフレの激しい本作にあっても非常に長期にわたってアイラ一強は揺らがなかった。
環境に刺さる竜特効持ちとて、結局は第一世代でしかないため査定の面では(微量ではあるものの)どうしても劣るため、限界突破をしていない等やむを得ない事情が無い限りは乗り換えた方が良い場面も。
ただし、あくまで『剣歩兵最強クラス』に過ぎなかった、という点にも注意が必要。FEHではそもそも歩行と言う兵種自体が不遇であったため、その中で筆頭格であっても、全体に拡大すると当時から『結構強い方のユニット』ぐらいに留まっていた。それでも闘技場ではまともにやり合えるユニットは隊形スキルを持った重装ユニットや有利属性の壁ユニットぐらいな物だが、それ以外でも安定のダイムサンダや相性激化+剣殺しの青ユニットで楽々処理出来る。
これらも元々は重装のゼルギウス対策に使われるのを流用されているに過ぎず、結局はついでに処理出来る程度でしかない。
歩行剣最強と言えど闘技場でのみ際立って強いアイラが『必須』『人権』と言うには程遠く、ただ歩行剣を入手したいだけならば高い汎用性を持つ伝承アイクが無料で貰えたり、赤属性と言う観点でもマムクートや他移動タイプに優秀なユニットは多く存在しているため所持しておらずとも然したる問題にはならない。
問題となったのはあくまで、『元々不遇であった歩兵剣士キャラの立場をさらに奪った、速さ依存の奥義を専用として独占した』と言う点と、その実装方法である。
現在ではインフレも進んだ事でこのアイラに近いステータス配分を持ち、アイラと非常に似た専用奥義「炎の紋章」、そしてファルシオンを持つ伝承マルスを皮切りにして、闘技場の面においてすらアイラを上回る歩兵剣ユニットも複数存在するようになった事で立場はほぼ奪われている。
しかし裏を返せばそれだけアイラの配分、奥義の性能が秀逸な物だったと言う事でもあり影響の大きさが伺い知れる。
2021年3月のアップデートで錬成武器対象に。攻撃3が加わり、キラー武器効果へ。そしてキャンセルや呼吸効果の奥義カウント変動を無効にする効果に大幅変更。キラーソード鍛+によるスキル構成がデフォルト化した。特殊錬成効果は敵のHPが75%以上だと全ステータス+4かつ、最初に受けるダメージを20%軽減する。これで噛み合わなかった専用武器と専用奥義が噛み合うように改善され、ステータスアップとダメージカットが出来る個性を得た。
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アイラ(DQ7)…同名&アグレッシブな女剣士繋がり。こちらは踊りも得意とする。