はじめに
当記事は「ガオガエン」から分離・独立させています。
記事の肥大化を防ぐため、先方に当記事の内容を追加しないようお願い致します。
概要
「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL Direct 2018.11.1」で参戦が発表。
ファイター番号は69、通り名はリングの猛火。
参戦経緯はゲッコウガと概ね一緒。
『スマブラSP』の新規参戦ファイターは2015年時点で内訳を決定していたのだが、そのうち1枠は「新ポケモン」としか決まっておらず、その翌年に発売された『サン・ムーン』の新ポケモンから選定を行った結果、ジュナイパーとガオガエンだけが残り、プロレスわざという個性からガオガエンが選ばれたらしい。
声は故・石塚運昇氏。
ステージ「ヤマブキシティ」のフシギバナや、モンスターボールから出てくるメタグロスの声も兼任している。
いずれも亡くなるまでに収録は完了しており、氏の遺作の一つとなった。
なお、氏はライブラリ出演として平八役でもクレジットされている。
参戦ムービー「炎の激突」
DLCを除くと、ケンと共に一番最後に参戦が発表されたファイターである。
上記の参戦ムービーもケンと共同のものであり、リトル・マックをふっとばしたケンの前に乱入し、逆に彼をふっとばした。
特徴
攻撃判定が強いワザ、無敵があるワザが多いためワザのかち合いに強い、プロレスラーゆえ投げやつかみによる崩し性能も高いなど、ワザの性能が全体的に高め。何より火力が非常に高く、スマッシュ攻撃や必殺ワザをはじめとした一撃が非常に重い。
また、リザードンと並んで6位タイという、体格にしては規格外の体重を誇り、蓄積ダメージによる攻撃力の増加を活かしやすい。
そこに後述の「リベンジ」が絡めばさらに火力が跳ね上がるため、ダメージレースや撃墜で困ることはまずないだろう。
一方で重量級の悲しき運命と言うべきか、機動力と復帰力が乏しい…どころか逆の意味で群を抜いており、歩行・走行速度はなんと全ファイター中ワースト1位。走行速度に至っては前作ワースト1位であり今作のワースト2位であるこいつにすら大差を付けられている。鈍足は原作の種族値さながらというべきか。ちなみにアニメではしっかり四足歩行かつそれなりの速度で走ってたりする。レスラーとしてのイメージは崩したくなかったのかもしれない。
しかも飛び道具を持っておらず、信じるのは己の肉体のみであるため、相手に近寄るor相手が近寄ってこないと戦えない。
意外にもジャンプ力はやや低い程度(大ジャンプ+空中ジャンプで89体中61位)だが、落下速度は速め(22位タイ)で、復帰ルートもある程度工夫をしても単調になりがちという点から、復帰距離自体はあるが、復帰阻止にとても弱い。
無論カベジャンプやカベはり付き、しゃがみ歩きもできない。
身体の当たり判定も他の重量級に比べると小さいが、全体で見れば大きいため攻撃に引っかかりやすい。
ちなみに水の中に入るとダメージを受ける水嫌いの仕様もある。これは同じほのおタイプのリザードン、泳げないソニック、水に耐性がないインクリングも同じ。
総じて低い運動性能を高いワザの性能と圧倒的な火力でゴリ押すという、ある意味一番重量級らしいファイターであると言える。
足の遅いガオガエンに対してリーチの長さや弾幕で近寄らせないファイターや、機動力がありつかみが強いファイターには非常に苦戦しやすい。
しかしながら近接主体のキャラや弾幕がそこまで厳しくないファイター、つかみが弱くて通常ワザや必殺ワザ主体のファイターには、「リベンジ」からの高火力なワザを叩き込みやすくなる。
無論そこにも読み合いが発生するために決して楽に勝てるわけではないが、ロマン溢れる脳筋火力は魅力的であり、手にした勝利は何とも言えない爽快感があるだろう。故にオフライン大会でも選出されるだけで場が盛り上がったりするとかしないとか。
ワザの特徴
プロレスラーらしく、ワザ名やモーションはまさしくプロレスのワザそのもの。一部のワザはヒットすると、専用のアピールを行う。アピール部分は後隙にあたるためキャンセル可能。
原作にも出ているワザは「じごくづき」「ボディプレス」「DDラリアット」「クロスチョップ」「リベンジ」の5つ。
ちなみにほのおタイプのワザは一切使わない。リベンジで体が燃え上がったりクロスチョップで爆発が起こるくらいである。どっちもかくとうタイプのワザなんだけど。
「ボディプレス」はスマブラオリジナルワザだったが、後に原作に登場することとなる。こっちはこっちで覚えないけど。
- 弱攻撃
「すいへいチョップ」→「ニーバット」→「エルボースマッシュ」の3段攻撃。
ガオガエンの中では発生の早いワザ。基本的には近距離の暴れで使う。
同じ用途で使う通常必殺ワザのDDラリアットと発生が同じ&火力で劣るため重要度こそ低いが、後隙が少ないため状況に応じて使い分けるのが〇。
- ダッシュ攻撃
出だしに強めのふっとびがある膝蹴り「ジャンピングニーバット」。発生も後隙も優秀で尚且つ距離もスピードもある。
至近距離ならガードされても相手の後ろに回る、いわゆるめくりが起こるため反撃も取られにくい。困った時の撃墜手段として非常に優秀。
- 強攻撃
とがった爪でチクッと突きを入れる横強攻撃「じごくづき」は、発生が若干遅いものの、攻撃判定と後隙の少なさに優れ、ふっとばしは全ファイターの横強攻撃中トップ。撃墜択として非常に有用。上下シフトも可能で、下シフトはガケ下にも刺さる。相手としては1チクッとが致命傷になるためダメージがたまってきたら要注意したいワザ。
他にも頭の無敵で対空に使える上強攻撃「ジャンピングヘッドバット」、浮かせてコンボが狙えるほかガケつかまりにも当てられる下強攻撃「すいめんげり」と、振りやすいワザが揃う。
- スマッシュ攻撃
横スマッシュ攻撃は元気があれば何でもできるあの人が考案した蹴り技として知られる「えんずいぎり」。先端当てが非常に強力で、ホールドしてガケぎわで当てると相手の体重によっては0%近くから撃墜できる。半面、根本当ては非常に貧弱。感覚としてはマルスの剣の先端と根本の概念に近いだろうか。主力にはならないが当たれば全キャラの横スマッシュ攻撃で見てもトップクラスにふっとぶため読み合いで狙うもよし、ロマン砲的にぶっ放して壊すもよし。
両拳を重ねて振り上げる上スマッシュ攻撃「ハンマーナックル」は、比較的早い発生と高いふっとびからガードキャンセルの択としても優秀。実はガケ下に当たるレベルで初撃の打点が低い。
下スマッシュ攻撃「ボディプレス」は、ガオガエン1体分くらいまで飛び上がってから放つため、攻撃を避けてからの切り返しやガケのぼり、無敵切れのガケつかまりを狩るのに使うこともできる。ふっとびも非常に高いが、Ver.13.0.0でさらにふっとぶようになった。
- 空中攻撃
通常空中攻撃「フライングボディアタック」は、発生の速さや持続の長さに加えて強判定であるため、暴れやガードキャンセルの切り返しに使える。ふっとびも出だしにそこそこ強いものがあり、持続当てならコンボも狙える。
次いで元々高い回転率を持っていたがVer.13.0.0でふっとびが据え置きで威力が上がったことでコンボ火力が上昇した上空中攻撃「あびせげり」、リーチと持続とふっとびが強く、牽制や差し込み、撃墜も狙える前空中攻撃「ドロップキック」が優秀。
空中前攻撃にリーチで劣るが空中攻撃では最もふっとびが高い後空中攻撃「ソバット」、強力な叩き落しにより早期からメテオスマッシュが狙える下空中攻撃「メテオストンピング」も軒並み強力であり、全体的に無駄がない。
- つかみ・投げ
その場つかみ、ふりむきつかみは平均より上くらいのリーチだが後隙は短め。ダッシュつかみは非常にリーチが長く、その場ワイヤーつかみのそれに匹敵するレベル。
つかみ攻撃「つかみヘッドバット」は1.3%タイプの連続攻撃速度と1.6%タイプの1発辺りのダメージを持つ良いとこどりの性能で、連打によるダメージ効率が非常に高い。
各種投げも非常に高水準。前投げ「タイガースイング」・後投げ「ジャーマンスープレックス」・上投げ「タイガーブリッジ」は撃墜手段、下投げ「のどわおとし」はコンボ始動に優秀。さすがレスラー。
ちなみにタイガーブリッジはプロレスでいうところの「アルゼンチン・バックブリーカー」にあたる。名前に関する元ネタの有力な説は、某漫画で同技に名付けられた「タワーブリッジ」。
必殺ワザ
- 通常必殺ワザ:DDラリアット
ガオガエンの代名詞。発生・判定・持続・威力・ふっとばしを全て兼ね備えている。
地上だと出だしに全身無敵、持続中腕無敵があるためとっさのかち合いに強い。空中だと無敵が出ないので注意。
主な用途は暴れや後隙の誤魔化しや、空中で浮く事を利用した着地のフェイント。非常にリスキーだが持続の長さを生かしてガケ下で居座るようにして復帰阻止もできる。後隙が大きいため使いどころは考えなければならない。持続中は前後移動ができるため若干ならリスクを減らせないこともない。
ちなみにシールド安泰だと思ってシールドを張りっぱなしにしてると3回の攻撃判定でゴリっとシールドを削って最後4回目の攻撃判定で丁度パリンといく。完全な初見殺しなので要注意。ジャストシールドするか必要経費だと思って潔く持続に当たるかのどちらかである。
小ネタの域を出ないが一度空中でDDラリアットを出してから空中ジャンプと同時にDDラリアットを出すとヘリコプターさながら回転しながら大きく浮き上がるなんて使い方もできる。
- 横必殺ワザ:ロープスイング
ガード不能のつかみ判定の必殺ワザ。前方向へ長めに移動するため復帰にも使える。
相手をつかむとどこからともなく現れたロープに相手をぶん投げ、攻撃ボタンの追加入力のタイミング次第で3つの行動に移行する。
タイミングが早いと「ショルダースルー」になる。相手を上空遥か高くにふっとばす。高%で当てれば撃墜も狙える。空中高めでつかんだらあえて狙うのも一興だろう。ボタンを連打しておけばおのずとこのワザになるため比較的出しやすい。
タイミングぴったりだと「ラリアット」が炸裂する。高い火力とふっとびが非常に強力。ガケ端で当てれば十分に撃墜が狙える。基本はこのラリアットを出すのが重要だが、ファイターによってぴったりなタイミングが変わるため慣れは必要。
タイミングが遅いと単純に失敗し、お互いに軽くのけ反って少量のダメージを受けてしまう。デメリットだけに見えるが全く使い道がないわけではなく、復帰で相手をつかんだ際にあえて失敗することで、位置交換を行って距離を稼いだり、ラリアットを受けた際のふっとび緩和のために回避を準備している相手のミスを誘発することはできる。
ちなみに1on1だとほとんどないが、ロープに投げる際に必要な距離が無かったり、撃墜ラインの外にロープが出て投げた時点で撃墜してしまうと、投げ終わった後にゴリアピに負けず劣らずの煽りポーズと顔を拝める。
- 上必殺ワザ:クロスチョップ
ガオガエンにおける復帰の生命線。
大きく上に飛び上がってから斜め下に急降下チョップを繰り出し、着地と同時に爆発で攻撃する。着地位置はスティックで前後にずらせる。
主に復帰時に使うワザで上昇距離はあれど、前述の通り上から急降下してくるか崖下から潜り込むかといったルートの単調さ故に、横必殺ワザとの組み合わせやタイミングをずらすなどの工夫がいる。出だしにアーマーがあるため強引に復帰できることも少なくないが、上昇中にカウンターされれば意味がない。
威力はそこそこ高めで攻撃に使えないこともない。地上なら出だしのアーマーも相まってガードキャンセルからの攻撃にも使えるかも。シールドされると隙だらけなのはご愛嬌。
急降下の際にメテオ判定が存在し、ガケに向かって相手を巻き込んで急降下すれば道連れができる。しかも固定ふっとびのため当たれば0%から撃墜できる上に、一定条件下で0%からの確定道連れコンボが存在し、なんなら自分だけ帰ってこれることもある。道連れって何だっけ…?
- 下必殺ワザ:リベンジ
かなり特殊なカウンターワザ。ガオガエン最大の特徴といっても過言ではないだろう。
受けるダメージを0.4倍に減らし、お腹のベルト部分から炎を噴いて反撃をする。そして身体が炎を帯びた状態となり、相手から受けたダメージ量に応じて、次の一撃の威力に倍率がかかる。(弱攻撃のみ3発全てに倍率が乗る。)一応ふっとばしやシールド削りにも補正がかかるが上必殺ワザにはふっとばしの倍率がかからない。
具体的な倍率は省略するが、20%のワザを受けただけで倍率が上限の3倍に達する。重ね掛けも可能で、弱いワザでも連続でリベンジをすれば上乗せすることが可能。
リベンジ最大、ワンパターン補正無しなら弱攻撃ですら全段当てで36%、横スマッシュ攻撃の先端当てや横必殺ワザのラリアットなら60%、横スマの最大ホールドに至っては84%を叩き出す。最大ホールドはまず状況が無いにしても、スマッシュ以外の攻撃でも当たれば30~50%は余裕で出ると考えれば非常に驚異的である。何なんだこの虎は…。
無論こんな状態が延々と続くわけはなく、
- 相手に攻撃が当たる。
- リベンジ状態時に投げられる。(つかみ系の必殺ワザも有効、つかむだけ、つかみ外しが起こると無効。)
- リベンジ状態時に累積36%のダメージを受ける。(重ねがけでリセット。お花などの継続ダメージ、画面外でのルーペダメージ等は無効。)
- 最後にリベンジを成功させてから60秒経過する。(重ねがけでリセット。ガオガエンがワザを空振りするとワザごとに一定秒数リベンジの効果時間が減少する。)
- 当たり判定のあるもの(デデデのゴルドーなど。)に攻撃がヒットする、または相殺時にガオガエンが打ち勝つ。
のいずれかを満たすと解除される。少なくともダメージを受けるのは絶対避けたいし、1分逃げ切るのも一部ファイターを除いて当たり判定があるものを盾にするのもほぼ不可能……。ということで投げとダメージ蓄積が最も効果的だろう。
ただ攻めに入ればリスクも上がるため、基本はガオガエン側を待ちつつ、シールドキャンセルからつかんでポイ捨てするのがやりやすい。
- 最後の切りふだ:ハイパーダーククラッシャー改
専用Zワザのハイパーダーククラッシャーを更にド派手にアレンジしたもの。
『SP』で激増したビジュアル系の一種で、最初の突進がヒットすると発動。開始時に密着していればZクリスタルから溢れる炎による微量のダメージを与えてひるませ、確実に発動できる。
巻き込めるのは1人だけだが、最後に起こった爆発で周囲を巻き込むことができる。
その他
勝ちあがり乱闘「こわもてヒールのプロレスリング」
特設リングで重量級のヒールたちと激突。リングは2ROUNDごとに通常→戦場化→終点化と形状が変わっていく。
ROUND3とハンド戦はゲッコウガを味方につけてのタッグマッチ。
プロレスラーモチーフのガオガエンにとって、これ以上合うテーマは無いと言っても過言ではない。
味方にゲッコウガが出るのは同じあくタイプ持ち御三家ポケモンのよしみでということだろう。
カラーリング
番号 | カラー |
---|---|
1P | 赤 |
2P | 緑 |
3P | 反転 |
4P | 青 |
5P | オレンジ |
6P | 紫 |
7P | 黒 |
8P | 紅白 |
同じタイプを含むポケモンや同じ生物モチーフのポケモンを意識したカラーリングが多かったゲッコウガと比べると独自のカラーリングになっている物が多い。強いて言うなら5Pカラーのオレンジが同じほのお御三家であるゴウカザルを意識した配色になっていたり、7Pカラーの黒が同じタイプのヘルガーを意識した配色になっているくらいか。
3Pカラーの反転は通常カラーに青みがかかったものの赤と黒を反転させた配色になっている。
8Pカラーの紅白は原作における色違いのカラーをモチーフにしているが、多少の差異がある。
余談
DirectではDDラリアットの動きを指して桜井政博氏に赤きサイクロンと呼ばれた。
ゲーム内でも勝ちあがり乱闘のリュウのルートにその赤きサイクロンのような立ち位置で登場したり、スピリッツではその赤きサイクロンがガオガエンに宿って登場したりしている。
関連タグ
スマブラ 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL ガオガエン
ポケットモンスターシリーズ参戦ファイター
No | ポケモン | 初参戦 |
---|---|---|
08 | ピカチュウ | 64 |
12 | プリン | 64 |
19 | ピチュー | DX |
24 | ミュウツー | DX |
33-35 | ポケモントレーナー(ゼニガメ/フシギソウ/リザードン) | X |
41 | ルカリオ | X |
50 | ゲッコウガ | for |
69 | ガオガエン | SP |