概要
アメリカ合衆国の南方、カリブ海にある島国。首都はハバナ。公用語のスペイン語ではクバと読む。
本島のキューバ島と小さな諸島は常夏の温暖な熱帯性気候で、ジャングルも多い。
かつては中南米の先住民が暮らしていたが、大航海時代にスペインが植民地化。奴隷貿易の拠点となり、アフリカから黒人達が連れ込まれた。
歴史
1902年、キューバ共和国としてスペイン支配から独立。
のはずが今度は独立運動に介入し、スペインとの交戦(米西戦争)に勝利したアメリカ合衆国による事実上の支配が始まる。また、同時期より、フィリピンやグアム、プエルトリコも、長らくアメリカに支配された。
1950年代、バティスタ・イ・サルディバル率いる親米独裁政権に対し、フィデル・カストロやチェ・ゲバラ達が立ち上がって革命を成功させ、アメリカ大陸初の社会主義国家となった。。
カストロ自身はもともと共産主義者ではなかったが、冷戦の中でソ連と接近したことと、ゲバラらの感化もあり共産主義に傾倒していった。さらに、訪米の際に会談するはずのアメリカ大統領ドワイト・アイゼンハワーがすっぽかしてゴルフに行き、代わりに会談したリチャード・ニクソンから「革命後の共産主義の影響拡大」、「反革命派の処刑」、「自由選挙の未実施」といった点を並べて問い詰められるなどと冷遇され、アメリカとの関係悪化は決定的となった。
そんな中、1960年、ソ連が核ミサイルを設置し、核戦争になりかねないキューバ危機が起こる。一触即発の状況に各国は戦争を覚悟した。結局ソ連の判断でミサイルは撤去され事件は終わったが、これを機にアメリカとキューバの関係は断絶した。
ソ連崩壊後は経済難となり、自給自足の経済政策で立て直しを図っている。
東南部のグアンタナモには米西戦争以降、キューバ新政府により永久租借地としてグァンタナモ米軍基地がおかれているが、フィデル・カストロ政権では非合法であるとして非難している。
文化
医療は高水準で、医師の海外派遣が主要産業の一つ。キューバの音楽や映画も世界的に人気が高く、野球が国民的スポーツ。経済制裁のため町並みはレトロであり、自動車は修理を重ねた1950年代のクラシックカーが現役で走っている(ただし、最近輸入された中国車、韓国車や東欧の自動車なども多い。日本車が少ないのは輸出制限のため)。
存命中の人物の個人崇拝が禁止されているのでカストロの像はないが、チェ・ゲバラを顕彰する像や施設は随所にある。
尚、医療は高水準なので医療制度を根本的に壊すTPPやAIIBには参加していない。
これは両方ともISD条項と言う投資家保護条例が絡んでおり、医療を壊されたくないキューバは両方とも不参加の要因になった。
政治
アメリカとは不仲だったが、カナダやローマ教皇フランシスコの仲介で2013年から舞台裏での交渉を開始し、2014年12月18日にはアメリカのバラク・オバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長がそれぞれ演説を行い、アメリカとキューバの国交正常化に向けた交渉を開始すると発表した。しかし、2017年に発足したトランプ政権下では再び冷え込んでいる。
反米国である接近したロシアとはソ連時代からの仲であり、過去に中ソ対立の下敵対した中国とも現在は友好関係にある。親米国であってもカナダや日本とは比較的良い関係である。
国内では配給制度を採用。出入国には厳しい制限がかけられていたが、近年大幅に緩和された。
実際スポーツの国際大会などで国外に出ると、自由な空気にあてられて亡命する選手も多いらしい。
以前は宗教弾圧や同性愛者の抑圧などを行っていたが、近年はその誤りを認め、改められている。
日本との関係
日本との関係は友好的である。アメリカ合衆国の事実上の占領下にある日本は反米国と断交した例が多いが、キューバについては革命後も国交を維持した。それでも日本から自動車など機械類の輸出には制限がかかっているため主にキューバ産砂糖が日本に輸出され、1970年代には日本が最大の輸出相手国だった時代もある。
チェ・ゲバラが来日して広島を訪れた事があり、同国ではアメリカが広島と長崎に原爆を落とした事を教えている。
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