概要
天河 明人(てんかわ あきと)
CV:上田祐司
身長175cm、体重62kg。年齢18歳。2月26日生まれ。
『機動戦艦ナデシコ』の主人公。
本職はコックだが、エステバリスのパイロットを兼任しており、臨時で出撃する。
幼い頃にテロで両親を失ってしまって貧しい生活を強いられてきた(両親はネルガルでボソンジャンプの研究の権威であったが、ボソンジャンプを一般公開しようとした為に、当時のネルガル会長の命令でテロに見せ掛けて暗殺されている。両親の遺産等も多額あったはずだが、劇中では語られていない)。
土が肥えてない火星において、質の悪い素材でも美味しい物に作り替えるコックに憧れ、料理人を志すようになる。地球では、「雪谷食堂」を営むサイゾウの下で料理人として鍛えてもらっていた。
蜥蜴戦争冒頭のユートピアコロニーの惨劇を目の当たりにしてPTSDを患っており、不本意ながらパイロットとして出動するとそのトラウマを引き起こすこともあった。
ナデシコ乗艦当初はコックである事や成り行きで巻き込まれて反戦争を唱えることにこだわり、パイロットとして戦うことにあまり積極的ではなかった。友の悲劇を転機に次第に自分が戦う意味を見い出していくが、月面にて木星蜥蜴の正体を知った時、既に多くの犠牲を経験していたアキトにとっては敵が同じ人間でも和解と終戦を望むどころか、むしろ同じ人間だからこそ戦争を持ち込む彼等を許せなかったが、白鳥九十九との出会いを経てようやく彼等への理解と歩み寄りに努めるようになる。
人気者
人当たりがよく活発な性格のため、女性陣からの人気が高い。ユリカはもちろんだが、通信士のメグミや同じエステバリスのパイロットのリョーコから料理を振る舞われたことがある(いずれも、とんでもないものが出来上がっていた)
ルリからも頼られたりすることもあり、何度か行動を共にしたことがある。
また、同じナデシコ食堂の調理師として活躍しているサユリからも好意を抱かれている。
空白の三年間-the Blank of 3 years-
ナデシコを降りてからは、妻となったユリカやルリと共にラーメン屋として活躍。ユリカと共に屋台を転がしルリがチャルメラを吹奏する日々があるが、自慢のラーメンの研究を続けながら生計を立てている。 その中で、自分と似ている者と出会うことになった。
キミノオモイデニ、サヨナラ
三年後の世界を描いた劇場用作品『The Prince of Darkness』では、紆余曲折を経てユリカと結婚したことが語られた。しかし、新婚旅行の際に火星の後継者に誘拐され、数々の人体実験を受けて重度の障害を負うが、ネルガルに救助されてラピス・ラズリとの生体リンクで命をつなぐ。火星の後継者への復讐と妻を救出する為に、復讐の鎧を纏って再び戦いに挑んでいく。
この障害とは具体的には、五感のほとんどが利かないうえ、感情が昂ると顔表面にナノマシンのラインが発光するというもの。顔の発光だけならまだしも、本人曰く味覚がダメになったらしく、料理人生命を絶たれてしまった。
その途中、久方ぶりに会ったルリとミナトと束の間の会話で『君が知っているテンカワ・アキトは、死んだ』と告げ、別れの時にルリに【テンカワ特製ラーメン】のレシピを託す。
最初は、『それ、(復讐に生きているから過去の自分には戻れないことを示すために)かっこつけてます! このレシピは、アキトさんがユリカさんを取り戻した時のために必要なものじゃないですか!』とルリから怒られるのだが、【レシピを託す理由】と【過去の自分が死んだ】真実を知らせる。
『奴らに捕まった時に、脳(あたま)の中をかき回されてね・・・わからないんだ、特に味覚が・・・』 料理人の要である舌の機能が不全になったことを明かす。ルリが知っている料理人テンカワ・アキトは、死んでしまった・・・
『もう・・・君にラーメンを作ってあげることができない・・・』と、一緒の時間を過ごしたあの頃のようにラーメンを作ってあげられなくなってしまったことをルリに謝罪し、料理人テンカワ・アキトが遺した宝を授けてルリ達の前から姿を消した。
ルリも全てを奪われたアキトを止めることは出来ず、アキトは生体ユニットとして囚われた妻・ユリカと自身の人生を狂わせた火星の後継者に戦いを挑んでいく。
劇場版では戦いが終わった後、敵を倒したことでユリカを取り戻すことには成功するものの、ユリカはルリ達が保護するものの助け出したユリカと再会することなくどこへともなく去っていく終わり方や、その続編が作られないという救いのない結末を迎えたため、二次創作やスパロボシリーズでは、救済シナリオが多く作られている。
遊撃機動戦艦ナデシコ
コミカライズの『遊撃機動戦艦ナデシコ』では、アニメ版と同様に地球で料理人として活躍していた。「臆病なパイロットを雇ってるなんて・・・」と言われて一ヶ月で解雇されてしまった。
だが、ナデシコに乗艦する経緯が異なり たまたま出会ったユリカに間違って両親の形見を持っていかれてしまったため追跡したことが鍵となっている。(乗艦時には、搬入・塗装前のエステバリスに乗り込んだ)
ナデシコの重力波砲のチャージまでの時間を稼ぐためにエステバリスを駆って木星兵器を相手にしているが、地上ではなく海上にて複数の木星兵器との戦闘を行っていた。(なんとイミディエットナイフ一振りで一撃離脱戦法をこなしていた)
重力波砲発射前のところでガイの助太刀により無事に生還。(その後、プロスペクター、ゴート、ウリバタケからお咎めを喰らった。)
宇宙に出てナデシコの整備が終えたすぐあと、木星兵器の襲撃を知るとエステバリスに搭乗して迎撃に向かう。
が、数の暴力でエステバリスの両腕を切り離さねばならないほど被弾してしまったうえ、木星兵器に組み付かれた時に思わず『何で、エステバリスの頭部にバルカン砲が付いてないんだよぉ!!』と叫んだ。 その後、病症の身であるガイが無理して自分を救出に来たが木星兵器の集中砲火を受けて戦死してしまった。 ナデシコに合流した後、リョーコ、ヒカル、イズミの三人の手によって生還する。
火星探索時には、両親も研究者ではなく考古学者になっており、料理人としての道を歩むきっかけは料理店を営む叔父(どちらかの弟)の処で世話になり農場でアルバイターとして活動しながら、料理の技術と調理師の免許も取得に成功していたことが明らかになった。
ナデシコに調理師として乗艦・活動時は外代(ほかしろ)料理長の下で調理師として技術を磨いてもらっている。
物語中盤でエグザバイトに搭乗して活躍するが、採用されていた【リアクト・システム】のリンク障害により一時的に視力を失ってしまい視力補強器を付けて生活をしていた。
アニメ版のように段々と強くなっていくタイプではなく、未熟な部分が多く見られたが 自身の生き方について見つめなおす場面や生存していた母と通信越しであったものの再会・死別をしてしまうが これが鍵となり主人公として大きく進化していく展開が多く用意されている。
スパロボ
『スーパーロボット大戦シリーズ』では、大きく分けてTV版仕様のアキトと劇場版仕様のアキト2人の立ち位置が変わる。
アニメ版では内気だけど徐々に成長するキャラがよく出ており大抵はガイ(BXではアカツキ)との合体攻撃要員として使っていくのが主となる。
一方、劇場版主体では高スペックキャラだが、合流が非常に遅いという立ち位置が起こり非常に立ち位置が扱いづらい。しかし、後に改善されたのか(完全合流は後になるが)別動隊メンバーとして参戦が早くなっている。
その後、行方をくらますことが多かったがEDでは歴史改変や手術やリハビリを行い五感を取り戻す努力を行うことで占められている。
また、劇場版の参戦作品は決まって『勇者』と称するスーパーロボット達の参戦があり普段(アニメ版)を思わせる熱血漢の一面を見せる事が多い。
…ちなみに、『V』の中断メッセージでは上記のレシピの代わりに渡す物が「アキトが極秘に入手した、あらゆる隠し要素がコンプリートされたスパロボの攻略法」というパロディを見られる。ルリに会う前日にすべての隠し要素をコンプリートしたらしいが、よほど暇だったのだろうか…
搭乗機について
作中に登場するエステバリスの全フレームを使用している。 初出撃では跳躍力と陸上での機動力に優れた陸戦フレーム、続くチューリップとの戦闘では初の空中換装を行い空戦フレームを使用した。
宙空間では、より宙空間戦闘に特化した0G戦フレームを使用。 火星探索・ナナフシ破壊作戦では火力に優れた砲戦フレームを使用した。
理由あって月へ跳んでしまった時は、月面フレームに搭乗し戦闘を潜り抜けた。
データの中だが、一度だけゲキガンガーを操縦しておりオモイカネのゲキガンガーと激闘を繰り広げた。 ゲキガンガーVSゲキガンガーでは、パワーも技も互角で勝ち目がない状況であったのだが
オモイカネは序盤の頃のゲキ・ガンガー3までしか知らなかったため、『物語の28話からゲキガンガーがゲキガンガーVになった事を・・・そして、幻の変形パターン【ドラゴンガンガー】を知っているか!?』とゲキガン世界を潜り抜けて得た知識で自衛プログラムのゲキガンガーを倒すことに成功した
コミック版では、エステバリスとエグザバイトの二種類。 エステバリスで、宙空間戦闘を二回経験していたためリョーコから『アタシらよりも宙空間戦闘の経験があるから、頼りになるよ』と評価されている。(ただし、リアクトシステムの経験に関してはリョーコ達の方が多く経験している)
物語中盤で、エグザバイトに搭乗し常時リアクト状態だったこともありナデシコのエグザバイト隊のエースパイロットに登り詰めていった。