機体データ
型式番号 | ZGMF-X56S |
---|---|
全高 | 17.76m |
重量 | 63.54t |
装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
動力源 | バッテリー |
所属 | ザフト |
パイロット | シン・アスカ、ルナマリア・ホーク |
概要
ユニウス条約締結後、ザフトが開発した試作MS群「セカンドステージシリーズ」の1機。型式番号はZGMF-X56S。型式番号の「5」は装備換装型系統、「6」は開発ナンバー、「S」は「Second Stage(セカンドステージ)」を示す。
ファーストステージシリーズのリジェネレイトやテスタメントで使用された技術を発展させ、コアスプレンダーを中心とする合体システム等を始めとした多数の革新的な技術を惜しみなく盛り込んだ「インパルスシステム」を採用している上、そのコンセプトは単機での高性能の特化を目指すというもので、ファーストステージシリーズのフリーダムから変わらない全領域高性能機である。
基本的にワンオフの機体だが、少数ながら複数の機体が製造されている。ただし、機能上性能を最大限に発揮するには専用の母艦が必須になった上、機体構造が複雑で整備性が悪く、訓練面においてもパイロットに負担を強いる機体となったため、前線配備された機数は2桁にも満たない。
合体機構を採用したのはコアスプレンダーによるパイロットの生存率を上げる目的だけでなく、本機を胴体・コアスプレンダー・脚部の飛行体に分散することでヤキン・ドゥーエ攻防戦後に締結されたユニウス条約にある「MSの保有数の制限」にカウントさせなくするための脱法手段……という誤解が多いが、あくまでカウント上もMSとして扱われており誤りである。
ウィザードシステム及びシルエットシステムの浸透により、装備別に機体を用意せずに本体を装備だけ変えて使いまわせるため、保有制限の対策面はあくまで換装の話である。
インパルスには「衝撃」という意味があるものの、厳密には戦闘機部隊のブルーインパルスの意味合いの方が強いと思われる。
ユニウス条約の影響で核エンジンの使用に制約が発生したものの、デュートリオンビーム送電システムなどの複数の代替技術や母艦までも含めた連携運用によってその性能を補完している。その反面、インパルス本体はオーソドックスな機体となったが、ファーストステージシリーズから培われたデバイス面の技術や、重力下においてもホバー飛行できる多機能性を有している。劇中では多数の敵機を始め、キラ・ヤマトのフリーダムを撃墜するなど、輝かしい戦果を上げている。
パイロットのシン・アスカがデスティニーを受領した後、本機のパイロットはシンの同僚であるルナマリア・ホークが務めている。
インパルスシステム
本機「インパルス」が持つ独自の機能、及び専用の母艦ミネルバとの連携する各種システムを総括した呼称。
主に、コアスプレンダーを中心とする分離・合体機構、シルエットシステムによる状況に応じた武装換装、ミネルバからエネルギー供給を行うデュートリオンビーム送電システムが該当する。
詳細はインパルスシステムを参照。
本来はこのシステムを軸に次世代のザフトMSが開発される計画があり、そのフラッグシップとして同期の他のMSと比べても極めて重要な機体となっている。
また、正規パイロットに選ばれたシン・アスカがこのシステムの活用に秀でており、その有用性を大きく示すこととなった。
しかし、一方でシンの1機しか運用していない状態でも換装に伴う燃費やミネルバとの連携専用であるといった量産普及への課題も散見され、MS性能のインフレにより可変機構の強度不足の指摘もあり、開発当初の計画は頓挫しそのポテンシャルが後継機へと活かされることは無かった。
武装
MMi-GAU25A 20mmCIWS
胸部に2門装備されている機関砲。
本来はミサイル迎撃・牽制・対ソフトスキン用だが、至近距離では一般的なMSの装甲を貫通できる威力を持ち、第18話でダガーLの装甲を貫通している。
M71-AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ
ストライクのアーマーシュナイダーに相当する折りたたみ式ナイフ。両腰に1本ずつ装備。
他の武装と異なり機体の電力を消費しない利点があるため、インパルス最後の武器となる。
MA-BAR72 高エネルギービームライフル
フリーダムやジャスティスに装備された「MA-M20 ルプス」を改良したビームライフル。非使用時は腰にマウントする。
MMI-RG59V 機動防盾
対ビームコーティングがなされたシールド。伸縮機能を有しており、ソードインパルス・ブラストインパルスでは邪魔にならないよう縮めたまま使用される。また、チェストフライヤー時にはランディングギアの代わりとして上端と下端部分がせり出して接地面となるように設計されている。
バリエーション
インパルスジム
『ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ』に登場するインパルスガンダムの改造ガンプラ。
ガンプラバトルチーム「北宋の壺」のサノ・ケイコが搭乗する「wktkカスタム」、シグレ・マヒルが搭乗する「マヒル仕様」の2種が存在する。
各種で頭部形状、武装、バックパックの形状が異なっており、奥の手として2体の武装とバックパックを合体させた『ザ ノーザンポッド』を使用することが可能である。
忍パルスガンダム
『ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲』に登場するインパルスガンダムの改造ガンプラ。
使用者はニルス・ニールセン。
インパルスをベースに日本のニンジャを機能を加味したもの。
詳細は忍パルスガンダムを参照。
インパルスガンダムアルク
『ガンダムビルドダイバーズ』に登場するインパルスガンダムの改造ガンプラ。
使用者はエミリア。
兄弟機のランシエと同様に下半身はほぼインパルスガンダムだが、上半身の意匠はAGE系(特にAGE-3とAGE-FX)に近いものとなっている。
詳細はインパルスガンダムアルクを参照。
インパルスガンダムランシエ
『ガンダムビルドダイバーズ』に登場するインパルスガンダムの改造ガンプラ。
使用者はカルナ。
兄弟機のアルクと同様に下半身はほぼインパルスガンダムだが、上半身の意匠はAGE系(特にAGE-3とAGE-FX)に近いものとなっている。
詳細はインパルスガンダムランシエを参照。
エンツィアン
『ガンダムブレイカーモバイル』に登場するインパルスガンダムの改造ガンプラ。
使用者はクズノハ・リンドウ。
インパルスガンダムをベースに、ウイングガンダムの要素を組み込んでカスタムしている。
詳細はエンツィアンを参照。
ガンダムエクスインパルス
『ガンダムビルドダイバーズ Genius Head Line』に登場するインパルスガンダムの改造ガンプラ。
使用者はマンフレート・フォン・サカザキ。
フォースインパルスガンダムをベースに空戦での高機動戦闘に特化し、専用シルエット「Exシルエット」によるアクロバティックな機動を可能とする。
詳細はガンダムエクスインパルスを参照。
立体物
いずれもコレクションシリーズ以外は分離、合体ギミックが再現されている。
- HG SEEDでフォースインパルス、ソードインパルスが発売され、ソードインパルスはフォースインパルスに次ぐ売上を記録した。
- 2016年にはHGCEでフォースインパルスが発売され、プレミアムバンダイ限定でソードインパルスが発売された。
- MGではコアスプレンダーの収納ギミックが再現され、フォースインパルスとソードインパルスが発売された。
- BB戦士シリーズにラインナップ。劇中で使用した装備が同梱されている他、組み換えであるがコアスプレンダーとインパルス本体との合体ギミックが再現されており、展示用台座も付属する。
- 食玩「ミニプラ変形合体インパルスガンダム」として販売。 劇中同様にチェストフライヤー、コアスプレンダー、レッグフライヤーの三つのパーツに分離・合体させることができる。コアスプレンダーは、劇中同様に変形することが可能。シルエット&シルエットフライヤーは同梱しない代わりに、装備はビームライフルとシールドが同梱する。 ※現在、入手困難
後期主人公機のデスティニーから7年越しにRGが発売され、こちらもMGと同じくコアスプレンダーの収納ギミックが再現されている。フォースインパルスが一般発売され、ソードインパルスはプレミアムバンダイ限定で発売された。
ブラストインパルスは劇中での不遇さから長らくコレクションシリーズのみの発売であったが、プレミアムバンダイ限定でHGCEの発売が決定し、更にソードインパルスから約10年越しに同じくプレミアムバンダイ限定でMGの発売が決定した。
関連イラスト
関連タグ
機動戦士ガンダムSEED DESTINY 機動戦士ガンダムSEED MSV 機動戦士ガンダムSEEDASTRAY
シン・アスカ ルナマリア・ホーク マーレ・ストロード コートニー・ヒエロニムス
インパルス(お笑いコンビ):DESTINY放送時にたまたまテレビによく出演していた芸人。SDガンダムフルカラー劇場で名前がネタにされていた。また、メンバーの板倉俊之の方はSEEDではないものの、「板倉小隊」というアーケードゲーム機『機動戦士ガンダム 戦場の絆』専門の番組を持っているなどガンダムとも深い縁を持つ。