星のデデデ
ほしのででで
概要
デデデ大王が自分が主役のアニメを作りたいという願望の元、ププビレッジの住民達に作らせたTVアニメ。
初回放送時、村人が『放送は7時半だ』『こんな朝早くで見る人居るんですかな?』という会話をするが、このアニメ自体、朝の7時半に放送されていたという自虐っぷりである。
スタッフ
ストーリー
「デデデマン」という正義のヒーローが、ピンクの悪魔カービィを倒す…という話。
全2話である。
- 第1話『ふとった訪問者』
- 遠い宇宙をさまよう宇宙船にはすっげぇキモイペンギンが眠っていた。しかし、不思議なワープホールの光で目覚め、そのワープホールを使ってププビレッジへ行くのであった…。
- 第2話 タイトル不明
- デデデマンが「正義のデデデ」と高笑いをしながら縄跳びをして打倒カービィに励む。因みに1話共に再放送されている。
エスカルゴン
本作のヒロイン(?)。こちらも基本的に棒読みで、放送中に起きたアクシデント(後述)に対して「アドリブでごまかす」と言い放った。
「正義の味方はあくまで陛下でゲスよ!」
「危ないデデデ、吸い込みよ~!」
「ひどい!私の役をエスカルゴンが…」
フーム、ブン
脇役。ほとんど何もしない。
何かセリフを与えられていたが、その場面ではこのアニメに対するツッコミを入れていた(デデデ、エスカルゴンとのやりとりが妙にシンクロしている)。
「ひどいわ、魔獣がカービィになってる!」
「デデデの奴、全部作り直したんだ!」
カブー
脇役。エスカルゴンの呼びかけに応じワープスターを召喚。
声を当てたのは(中の人繋がりの)コックカワサキで、その熱演ぶりにフームからは「レストランやめて声優になったら?」と感嘆され、本人も「そうしようかな~」と返した。
「ワープスタァ~~~!!!」
羊たち
脇役。声はフーム、ブン及び大臣夫妻。登場して間も無く唐突に巨大カービィに吸い込まれる。何の説明も無くこんな展開で、このアニメ内でも扱いは相変わらずである。
コピー能力
本作の最大の特徴とも言える要素。
主人公のデデデマンが扱う事のできる能力。吸い込んだ物や相手の技等をコピーして、そのコピーした能力でデデデマンは戦うのだ。(とある名前が似てるゲームのピンク色のぽよぽよした主人公も似たような力を扱えたような…)
作中に登場したコピー能力
- ファイアデデデ
- 魔獣カービィが吐き出した炎を吸い込んでコピーした能力。頭には炎を模した帽子を被っており、名前の通り口から炎を出して戦う。
残念ながら現時点ではこれしか出ていない。
特徴(問題点)
- 低予算かつ短期製作、もちろん手順も知らないような素人製作なので、出来が酷過ぎる。
- 当初デデデは放送を延期することも視野に入れてたが、膨大な違約金がかかる為に断念。スタッフ達には放送2日前に教えたため、厳しい重労働と化した。
- しかもアニメーターは素人なため、作画が全体的に酷い(ただし、差し替えられたオープニングとごく一部の作画はハイクオリティ)。これを見たデデデは「絵が下手なのはキャラデザイナーのせいだゾイ」とこき下ろし、エスカルゴンも「作画監督も酷かったでゲス」と言い放った。
- アフレコがぶっつけ本番な上に生放送のリアルタイム。
声優として参加したメタナイトもこの状況に対して「正気の沙汰ではない」と愚痴をこぼしていた。
- フームや大臣夫妻(パームとメーム)も「さっきから全然動かないで突っ立って喋ってばかり」「動かすのが大変だからお喋りしてごまかしてるんだ」「しかも動いてるのは口だけ」とこのアニメの作画を皮肉った台詞を言い、最後はパームが「こういうアニメは安く作れるね」と締めた(一応エスカルゴンが「時間も予算もないから仕方ない」とフォローしているが、そもそもデデデが無計画なのが悪い)。
- 戦闘の最中にデデデマンとエスカルゴンの会話があるが、この時のやりとりは有名で、1シーンだけデデデマンとエスカルゴンのデザインが見違えるほど美形になっている。
- 後半になると色も動きも無くなり、しまいには絵コンテになる(コックカワサキ曰く「時間がなかったんだよ~!」)。
- そして最後にはカービィが書いた落書き同然の絵(通称・おたよりコーナー)になり、悲しげなデデデの顔を最後に映写機まで壊れ、フィルムが焼き切れてしまった。
- もはや物理的にオンエア不可能となり、ここで放送は中止となった。
- 後日統計したカスタマーサービスによると、視聴率は0.001%という余りにも酷すぎる結果だった。真偽は不明だが、この第1話だけでホーリーナイトメア社は900億デデンの損害賠償を被った模様。
- その請求をチャラにする代わりに、2話以降をタダで作ることになったが、第2話は放送中にリアルタイムで作画しながら色を塗るという暴挙すら通り越した技法が取り入れられたため、途中で映像が途切れてしまい、作業担当のエスカルゴンも発狂寸前。
- 内容も酷く、開始数秒でカービィを倒すため、ストーリー自体がない。相変わらず本番でのアフレコを行ったのでその場でデデデが口パクしながら棒読みの演技を見せるだけ。
- その結果、第1話よりも更に低クオリティになり、バカバカしすぎて住民からは呆れられるのを通り越して逆にウケた。そしてそれを皮肉ったフームの「酷さを極めると芸術ね…」という言葉で〆られるのであった。
余談
- 第49話自体の視聴率は5.0%と平均的な数字だった。
- 作画崩壊・殺人的スケジュール等、現代アニメーション制作現場における闇の部分を表現した回・内部告発回と言われているとかいないとか。
- 前述のカービィが書いた絵は本作の作画監督の一人「はしもとかつみ」氏の息子(放送当時6歳)が描いた絵をそのまま使用している(※参考リンク)。
- 英語版(Right Back at Ya!)ではデデデが歌う「カービィ☆マーチ」が、現地オリジナルの主題歌(こちらもデデデ仕様)を歌うものに差し替えられている。また、スポンサー表示画面が第6話のとあるシーンのようなデデデの顔のアップ絵・ナイトメアのシルエットに変更されている(第37話の「明日まで語ろう」のスポンサー表示画面も同じ)。
- 懲りずにアニメ制作ネタ第二弾もやった。
- 第61話でもデデデとカービィがこのアニメを視聴している。
- オープニング後の提供クレジットでのナレーションの声は、アニメ本編の提供場面やプププつうしんでのナレーションと同様、カービィの声を担当している大本眞基子が当てている。
- このアニメのあるシーンのデデデの顔はロボボプラネットにて「らくがき デデデ大王」としてステッカー化。上画面での組み合わせからこちらではエリーヌが描いたことになっているようだ。
- 「スターアライズ」のサブコンテンツ『星の○○○○ スターフレンズでGO!』で主人公にデデデ大王を選択する事ができるが、その際のタイトルが「星のデデデ大王」となっている。このタイトルは「星の○○○○」の"○○○○"の部分に主人公に選んだキャラクターの名前が入るため、多数のプレイヤーがアニメの当該エピソードを思い出していた。
- 時は2019年1月23日。YouTubeにて海外のアニメカービィファンたちがリメイクしたバージョンの動画が公開され、話題となった。音声は英語版。たくさんのファンが手分けして制作したゆえに作画がころころと変わり、別のアニメの画風になったりするなど、小ネタが豊富に盛り込まれているのが特徴。
- 特にとあるシーンのフーム姉弟はどう見てもこれである。また、とあるシーンでマホロアがさりげなくゲスト出演している。2019年7月23日現在、再生回数は200万回を突破しており、9万件近い数の高評価も得ている。