概要
大阪府吹田市西の庄町にあるJR西日本東海道本線(JR京都線)と、同市泉町1丁目にある阪急電鉄千里線の駅である。両駅間は約600メートル離れており、乗換駅としてはほとんど機能していない。
JR西日本吹田駅
1876年(明治9年)7月26日に国鉄大阪駅〜向日町駅間の開業の2週間後の8月9日に開業。同区間の途中駅としては開業時の高槻駅に次いで2駅目。
駅の番号はJR-A44。
現在は普通電車のみ停車。京都側には引き上げ線があり、国鉄末期まで普通電車の半数が折り返していた。現在でも早朝に1往復、当駅発着列車が存在し、折り返し線を使用している。
アサヒビール吹田工場が隣接しており、かつてはここより貨物の取り扱いが行われていたが、1984年2月に隣接する吹田操車場の廃止と同時に、取扱が廃止。操車場も信号場に格下げとなり、長年大半の用地が放置されたままだったが、梅田駅貨物駅廃止に伴う移転で2013年に跡地の一部が吹田貨物ターミナル駅として開業している。
それ以外にもJR西日本の吹田総合車両所、同貨物の吹田機関区など、現在でも鉄道に関する施設が数多く存在している。
前述通り、下記の阪急吹田駅とは600メートルの距離だが、阪急京都本線の相川駅とも1キロほどの距離にある。
南口と北口にバスターミナルがあり、この辺りはほぼ完全な阪急バスエリアであるがゆえに、乗り入れる路線は大部分を阪急バスが占めるが、南口に限り、京阪バスが上新庄駅・守口市駅・大日駅を経て摂南大学へ向かう1路線のみ乗り入れる。この路線は京阪バス最西端の路線にあたり、一旦大阪市(東淀川区)を通る。
かつてはここJR吹田駅を起点に、千里丘駅より大阪中央環状線を下り、門真市駅を経て守口市駅や八戸ノ里駅へ向かう阪急バス・京阪バス共同運行の路線もあったが、千里丘駅〜守口市駅への短縮を経て、大阪モノレールの門真市駅延伸と入れ替わる形で廃止。
さらに国鉄分割民営化前日までは、中央環状線を経て関西本線(分割民営化後の愛称は大和路線)の八尾駅に向かう国鉄バス東大阪線も南口に発着し、後述の阪急吹田駅北側に大阪自動車営業所を構えていた。この東大阪線は近畿日本鉄道自動車局(現近鉄バス)・阪急・京阪の4社共管路線でもあった。
駅構造
島式2面4線の地上駅。
但し、通過線は新快速を当駅が通過する為、外側ホームに作が設けられている。
のりば | 路線 | 方向 | 行き先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | JR京都線 | 下り | (大阪方面外側通過線) | 通過列車のみの為、閉鎖。 |
2 | JR京都線 | 下り | 新大阪・大阪・三ノ宮方面 | 内側線 |
3 | JR京都線 | 上り | 高槻・京都方面 | 内側線 |
4 | JR京都線 | 上り | (京都方面外側通過線) | 通過列車のみの為、閉鎖。 |
利用状況
- 2019年(令和元年)度の1日平均乗車人員は22,896人である(大阪府統計書より)。
利用状況比較表
年度 | 乗車人員 | 乗降人員 |
---|---|---|
2008年(平成20年)度 | 22,165人 | 44,330人 |
2009年(平成21年)度 | 21,682人 | 43,364人 |
2010年(平成22年)度 | 21,497人 | 42,994人 |
2011年(平成23年)度 | 21,405人 | 42,810人 |
2012年(平成24年)度 | 21,359人 | 42,718人 |
2013年(平成25年)度 | 21,702人 | 43,404人 |
2014年(平成26年)度 | 21,809人 | 43,618人 |
2015年(平成27年)度 | 22,430人 | 44,860人 |
2016年(平成28年)度 | 22,657人 | 45,314人 |
2017年(平成29年)度 | 22,972人 | 45,944人 |
2018年(平成30年)度 | 22,943人 | 45,886人 |
2019年(令和元年)度 | 22,896人 | 45,792人 |
阪急吹田駅
吹田市役所の最寄り駅。副駅名、および乗り入れる阪急バスの停留所も吹田市役所前である。
1921年(大正10年)4月1日、北大阪電気鉄道の東吹田駅と西吹田駅として開業。国鉄線を挟んで約200メートルという近さでお互いのホームが見えていたという。開業時は東吹田駅付近に車庫が存在した。
その後京阪電気鉄道に経営譲渡され、新京阪、京阪と会社名を変えた後、1943年に阪神急行電鉄と戦時合併した際に、東吹田駅が吹田駅、西吹田駅が市役所前駅と改名。1964年に両駅が統合、市役所前駅の場所に新規開業の形で現在の吹田駅が誕生した。
駅の番号はHK-89。
駅構造
相対式2面2線の地上駅。
利用状況
- 2019年(令和元年)度の1日平均乗降人員は17,008人である(大阪府統計書より)。
利用状況比較表
年度 | 乗降人員 |
---|---|
2008年(平成20年)度 | 17,316人 |
2009年(平成21年)度 | 16,650人 |
2010年(平成22年)度 | 16,376人 |
2011年(平成23年)度 | 17,739人 |
2012年(平成24年)度 | 15,816人 |
2013年(平成25年)度 | 13,359人 |
2014年(平成26年)度 | 17,499人 |
2015年(平成27年)度 | 16,876人 |
2016年(平成28年)度 | 16,176人 |
2017年(平成29年)度 | 16,552人 |
2018年(平成30年)度 | 16,678人 |
2019年(令和元年)度 | 17,008人 |
その他
阪急吹田駅の梅田方をJR東海道本線が交差しており、お互い眺めることができたが、東海道本線の北側に吹田貨物ターミナル駅開業に伴う騒音防止のフェンスが設けられたことにより、JRから阪急吹田駅を眺めることは不可能になった。
なお、国鉄東海道線開業時は現在の阪急吹田駅-阪急京都線南方駅間を通っており、後に現在のルートとなり、旧ルートが北大阪電気鉄道に払い下げられている。
JRおおさか東線の南吹田駅はJR吹田駅から約2キロ離れており、吹田駅から南吹田駅にJRで行く場合は一端新大阪駅に出て折り返す必要がある。
関連タグ
相川駅(阪急京都線):開業した時の駅名は「吹田町駅」で、1930年から1943年にかけて「京阪吹田駅」(京阪を入れたのが正式名称)だったこともある(この後、前述の1943年の戦時合併の際に「吹田東口駅」に改称され、1954年に現在の相川駅となっている)。なお大阪市東淀川区に所在する。