国鉄バス東大阪線
分割民営化直前まで大阪府内で国鉄バス、阪急バス、京阪バス、近鉄バス(当時は近畿日本鉄道自動車局)とで4社運行していた一般路線バス。
国鉄バス以外は「吹田八尾線」と称した。
東海道本線(分割民営化後の愛称はJR京都線)の吹田駅を起点に、千里丘駅、摂津市役所前、門真市駅、八戸ノ里駅、八尾表町(近鉄八尾駅西側)を経て、関西本線(分割民営化後の愛称は大和路線)の八尾駅とを結んでいた。
途中、摂津市役所前と松下厨房器前の間は車線が多い大阪中央環状線の新道を走行していたが、松下厨房器前以南は中央環状線の片側1車線しかない旧道を通るがゆえに、定時性に難があり、西日本JRバスに引き継がれることなく1986年度末で廃止になっている。
運行していた自治体は北から、吹田市、摂津市、守口市、門真市、大阪市鶴見区、東大阪市、八尾市である。
担当営業所である大阪自動車営業所は、阪急吹田駅の東側に置かれていた。
国鉄バス廃止後も、ほぼ同じ区間で阪急バスや京阪バスが吹田駅〜中央環状線〜門真市駅・守口市駅・八戸ノ里駅の3系統を、近鉄バスが千里丘駅・鴻池新田駅〜JR八尾駅系統を運行していたが、これらも大阪中央環状線旧道の道路事情悪化で漸次廃止に追い込まれ、最後まで残された京阪バスの千里丘駅〜地下鉄大日〜守口市駅系統も、1997年に大阪モノレールが門真市駅に延伸されたことによる代替で廃止された。
廃止後の現況
東大阪線亡き後、京阪バスは一旦、摂津市より撤退。JR吹田駅と京阪守口市駅を結ぶ路線は、上新庄駅経由でショートカットする吹田上新庄線が残されたが、のちに地下鉄大日へ、さらには摂南大学へと延伸し、守口市駅〜地下鉄大日の間はかつての中央環状線経由のルートを復活させる形になった。しかしながら2023年12月、運転士不足を理由に吹田上新庄線は廃止となっている。
摂津市にはのちに開業した寝屋川茨木線(寝屋川市駅〜JR茨木東口)が経由しており、上鳥飼北、流通センター前の両バス停が該当する。この寝屋川茨木線の他にも、京阪バスには淀川を越える路線が2路線ある。
近鉄バスは現在、淀川越えこそ存在しないものの、中央環状線(八戸ノ里駅〜近畿大学〜金物団地前)の全区間、春宮線(河内小阪駅〜荒本駅〜鴻池新田駅)と八尾藤井寺線(近鉄八尾駅〜JR八尾駅〜八尾南駅〜藤井寺駅北口)、および摂津市コミュニティバス(千里丘駅〜別府・摂津市役所循環)の一部区間で、かつての東大阪線のルートを通行する。
阪急バスも、吹田市と摂津市に分断されたが、東大阪線のルートと重複する区間として、吹田市内線のJR吹田駅〜市場(千里丘駅西側)、吹田摂津線の千里丘駅〜摂津市役所前〜一津屋上(南摂津駅西側)が該当する。
一方で、守口市以西からは撤退しており、阪急バスの淀川越えも現在は行われていない(最南端が新大阪駅になったため)。
関連タグ
近鉄東大阪線
東大阪線の名はのちに開業した長田駅〜生駒駅間の近鉄の路線名として復活した。近鉄けいはんな線の旧称にあたり、2006年3月27日に学研奈良登美ヶ丘駅に延伸した際に改称した。
詳細は当該記事へ。
関連タグ
南大阪線 近鉄
北大阪線(廃止) 阪神
おおさか東線 JR西日本 2008年開業。 上記の国鉄バス路線との繋がりはなく、まったく別経路ながら吹田市(南吹田駅)と八尾市(久宝寺駅)を結んでいる。