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リフレイムの編集履歴

2023-01-14 00:18:55 バージョン

リフレイム

きょうそうばりふれいむ

2018年アメリカ生まれ・日本調教の競走馬。主な勝ち鞍は2022年パラダイスステークス(L)。「外ラチへの強烈な斜行癖」「重賞のパドックで寝ようとする」など、奔放な走りと行動で競馬ファンの注目を集めた。

馬名の由来となったPerfumeの公演名は、正式表記の「Reframe」へ。


プロフィール

生年月日2018年2月18日
英字表記Reframe
性別
毛色芦毛
アメリカンファラオ
ケアレスジュエル
母の父タピット
生産Summer Wind Equine(アメリカ・ケンタッキー州)
調教師黒岩陽一(美浦)
主戦騎手木幡巧也 → 野中悠太郎
戦績16戦6勝
獲得賞金1億702万円(JRA

アメリカ合衆国で生産され、日本に購入・輸入されたいわゆる「マル外」馬。


父アメリカンファラオは2015年のアメリカクラシック三冠を達成、さらに同年3歳でのBCクラシック制覇をも果たし、エクリプス賞年度代表馬に選出された。その産駒は日本でもカフェファラオダノンファラオなどダート戦線を中心に活躍馬が出つつある。

母ケアレスジュエルも2009年の米3歳牝馬G1・アラバマステークスに勝利。

母父タピットは病気で早くに引退したが、種牡馬として数々の優駿を送り出し2014年2016年の北米リーディングサイアーに輝いている。母父としてはマイルを中心にGⅠを6勝したグランアレグリアなどを輩出。


馬名「リフレイム」は日本のテクノポップユニット・Perfumeの公演名「Reframe」から取られている。このため、早くからPerfumeのファン層(通称「粒」)には注目された馬であったが、後述のような競馬場で見せる奔放なレース振りから、本来の競馬ファンにも知られるようになった。

経歴

デビュー前

上記プロフィールの通り血統は説得力のあるものであり、北海道浦河町のオーナーブリーダー(馬主兼生産牧場)である山口ステーブルがセリで落札し日本にやってきた。

同牧場代表の山口裕介氏は、レベルの高い牝馬を自牧場の繁殖に入れて5年後10年後の牧場のレベルアップを図りたい、という狙いでこの馬を落札し、競走馬としての活躍はおまけ程度に考えていたそうだ。


デビュー前の調教から高い能力を見せていたが、同時にとんでもないわがまま娘であった。尻尾には「蹴癖注意」の赤リボンが結ばれ、デビュー戦を名手ミルコ・デムーロに依頼しようとしたものの、調教で騎乗したミルコから「この馬は危険すぎます」と断られたというエピソードが残っている。

大斜行のデビュー戦

美浦・黒岩陽一厩舎から2020年7月25日の新馬戦でデビュー(新潟競馬場芝1600m)。木幡巧也騎乗のリフレイムは、7枠15番の外枠スタートから脚を飛ばしてコーナーインまでにハナを奪い、そのまま大逃げを図る。

最終直線では馬場の3分どころ、芝のいいところに持ち出して…と思いきや、リフレイムはそのまま外ラチに向かって大斜行。馬場をほとんど横断し相当な距離をロスしたが、それでも2着に半馬身差で新馬勝ちを飾ってしまった。


競馬ファンは「エイシンヒカリの再来だ」(同じように大逃げのち外ラチ大逸走で勝ったレースがあり、のちに海外G1で2勝を挙げた。彼女と同じく芦毛)「オルフェーヴルだ」(菊花賞のレース後に鞍上の池添謙一を外ラチに叩きつけ、翌年の阪神大賞典では大逸走で圧倒的一番人気を吹き飛ばし、凱旋門賞では先頭に立つも内へと大斜行で2着)と、このレース内容に大ウケとなった。


しかし、このとき木幡騎手は左脚のあぶみが外れて制御不能どころか落馬寸前に陥っており、外ラチに激突しそうなリフレイムを必死に重心をずらして押し留めようとしていた。

新馬勝ちにもかかわらずレース後は木幡も黒岩調教師も報道陣に向け危険なレースを謝罪しきりであり、JRAからも平地調教再審査の処分が下った。


なお、この(見てる分には面白い)新馬戦は、彼女の出身国アメリカにも破天荒なレース振りとして報道された(アメリカ血統とはいえ、ただのメイクデビュー勝ちが海外に報道されるのは珍しい)。

重賞のパドックでひと休み!?

2戦目となる10月25日の1勝クラス戦(東京芝1400m)では、一転して最後方待機からの凄まじい末脚で全頭ごぼう抜き、5馬身差の圧勝。改めて高い能力を見せつけた。


これはすごい!と陣営は同じ東京芝1400mで行われる11月7日の京王杯2歳ステークス(GⅡ)への出走を決定。ここまで2戦の勝ちっぷりから当日は単勝2.4倍の1番人気に推された。


が、中1週というレース間隔から疲れていたのか、機嫌が良くなかったのか……リフレイムは重賞のパドックを歩いている最中に止まり、前脚を曲げて寝転がろうとするという驚きの行動に出た。

(よりによってテレビ東京『ウイニング競馬』にて、パドック紹介でリフレイムが画面に映っているタイミングでやらかしたため、多くの競馬ファンが見ることとなった。)


結局、中1週が響いたか、中団から差しを狙ったレース運びも伸び切らず5着に終わった。

苦境の3歳

2021年、年始からクイーンカップ(GⅢ)、フラワーカップ(GⅢ)と出走するが13着、10着と大惨敗。桜花賞を狙うどころではなくなってしまった。

血統はモロにアメリカ仕込みのダート血統のため、陣営はダート路線に転換して立て直しを図るが、これも掲示板にも残れず。夏から秋にかけて休養に入ることになった。


また、休養中に内視鏡検査を行ったところ、ストレスによる重度の胃潰瘍が判明。どうやら抑える競馬や斜行の矯正が馬にとってストレスとなっていたようだ。


復活のオープン入り

4ヶ月の休養を経て2021年10月、新たに鞍上に野中悠太郎騎手を迎えて復帰。同時に戦法の転換も行う。

前述した抑える競馬や斜行の矯正による胃潰瘍なども鑑みた結果、決まった戦法は


もう馬の行きたいように逃げさせろ


であった。

11月に2勝クラス戦を勝ち上がり1年以上ぶりの勝利を挙げ2021年を終えた。


そして4歳となった2022年、1月30日の節分ステークス(3勝クラス・東京芝1600m)では、1枠1番から快調にハナを奪って大逃げ、そして最終直線ではやっぱり外ラチへと大斜行。それでも2着に2馬身半をつけての見事な逃げ切り勝ちで、リフレイムらしさを取り戻してのオープン入りを果たした。

4歳(2022年)

オープン入り後の初戦として、復帰・逃げへの戦法転換後初の右回り戦となるダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ・中山芝1600m)を選択。しかし4角まで先頭も、右回りでは右方向への斜行癖が内ラチに刺さる形となり、最終直線でまったく脚を使えずズルズル後退し15着惨敗。

外に斜行してでも思いっきり脚を使える左回りの方が向くと、改めて示される形となった。


そこで、左回りのマイル戦としてヴィクトリアマイルに登録。出走がかなえば初GⅠ挑戦だったが、収得賞金不足で無念の除外。代わりに、同週5月14日の京王杯スプリングカップ(GⅡ・東京芝1400m)に出走。同期を代表するじゃじゃ馬娘メイケイエールとは初対戦となった。2枠2番で好スタートを切り第4コーナーまではトップだったが、いつものごとく最終直線で外ラチへ走ってしまい8着となった。


6月26日のパラダイスステークス(L・東京芝1400m)では、6枠11番2番人気。この日は2番手の楽な位置で道中を運び、直線を向いてからはいつもの斜行をしたが、大きく逸れたわけではなく馬場状態的にも外側の方が走りやすかった事もあり結果的に良いコース取りとなり1着。オープン入り後の初勝利を挙げた。


が、続く8月28日の朱鷺ステークス(L・新潟芝1400m)は9着惨敗。

元々リフレイムは山口ステーブルの将来の基幹繁殖牝馬にと期待されてアメリカから来日した馬である。このまま芝で走っても重賞制覇には遠そうだ、ならばきっぱりと引退して繁殖に上げるべきか、と思案された結果、10月30日のペルセウスステークス(OP・東京ダ1400m)にて3歳の低迷期以来のダート戦に転じ、山口ステーブル公式twitterにて「このレースでダート重賞制覇のイメージが持てたならあと一年現役続行、ダメなら繁殖入り」と明言され、引退を懸けてレースに臨んだ。

レースは最終直線で差されて3着止まりも、そこまでひどい斜行もせず、レース後には公式twitterにて「頑張った、ダート牝馬の括りならばチャンスはある」と、現役続行が表明された。


急遽の引退



余談

斜行癖について

リフレイムで有名なのがその外ラチへの強烈な斜行癖だが、一説には気性ではなく骨格上の問題(走っている最中に後脚が前脚と接触してしまうため、それを避けようとして斜行する)が原因と言われている。


関連項目

競馬 競走馬 21世代

ニシノライデン:同馬と同じ斜行癖があることで有名で、調子がいい時ほど斜行してしまうのも同じだった。

ダイワメジャー:同じくパドックで寝ようとした。

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