ケイン(WWE)
けいん
1967年4月26日生まれ、スペイントレホン・デ・アルドス(アメリカ空軍基地)生まれでアメリカ合衆国テネシー州ナッシュビル育ち。
本名はグレン・トーマス・ジェイコブズ。
WWEにて赤い処刑マシーン(Big Red Machine)の異名を持つ怪奇派レスラーにして、かのアンダーテイカーの弟というギミックを持つレスラーとして活動。ケインの熱狂的なファンをケイネナイツと呼ぶ。
デビューしたのは1992年。
師匠のボリス・マレンコ道場とのつながりで、日本の藤原組にも本名で数度参戦している。
地元テネシーを拠点に活躍したのち、1993年3月にブルーザー・マスティノのリングネームでWCWに参戦。
その後、1995年に歯医者ギミックのアイザック・ヤンカムDDSのリングネームでWWFにデビュー、同年8月のPPVサマースラムでブレット・ハートと戦うものの、人気が出る事なくすぐフェードアウト。
翌年9月にはWCWに引き抜かれたケビン・ナッシュのギミックを引き継ぎ、2代目ディーゼルを名乗るものの、こちらもファン受けは悪くフェードアウトした。
1997年に、今もよく知られる"赤い悪魔"ケインにギミックチェンジ。
具体的には、
- アンダーテイカーの異父兄弟で、実父はテイカーのマネージャーであるポール・ベアラー
- 兄であるテイカーの母親がベアラーと浮気したことで生まれた
- ↑に激怒したテイカーが家に放火、母親は焼死しケインも全身に大火傷を負ったため、テイカーを恨んでいる。
という、中々重いギミックであった。
・・・・もっともこのギミック、背景の重さに反して結構まちまちであり、全身火傷ギミックは年度を重ねるにつれていつの間にか顔面だけになり、ついには2003年のトリプルHとの抗争の過程で自らマスクを外したことで、火傷設定そのものが無かった事にされてしまった。
金網戦でショーン・マイケルズと戦うテイカーの元に乱入、テイカーにツーンストーン・パイルドライバーを決めて敗退に追いやり、正式にケインとしてWWFデビューした。
以降はテイカーと抗争したり、テイカーと結託して破壊兄弟として暴れ回るなど無口な怪物キャラとして活躍していた。
2003年にマスクを外したのちは、狂人・怪物ヒールとして暴れ回り、実況のジム・ロスに逆上してガソリンを撒き火を付ける、ビンスの妻リンダにツーンストーンをかますなど暴虐の限りを尽くした他、やはりテイカーと抗争、結託を繰り返した。
また、復活したECWにも参戦している。
その後、2011年12月のマーク・ヘンリー対ジョン・シナ戦に8年ぶりにマスクを被った姿で乱入。
シナやランディ・オートンとの抗争を経て、2012年にはCMパンクのWWE王座を狙ってダニエル・ブライアンと抗争を展開、サマースラムで戦うも敗戦し、抗争は終わったかに思われた。
しかし、所属番組RAWのGMに就任したAJ・リーの指示で、抗争相手だったブライアンと共に強制的にセラピー「アンガーマネジメント」に参加させられた流れで、タッグチームチーム・ヘルノーを結成。
凸凹コンビながらもタッグ王座を戴冠、ブライアンとのコミカルなやりとりが人気を博した。
その後、ザ・シールドにタッグ王座を奪取され、チーム・ヘルノーも自然解散する。
2014年には再び自らマスクを外し、今度はトリプルH率いる体勢派ユニット「オーソリティ」に参加、背広姿で登場、運営部長に命じられた。
以降、ランニングに長ズボンのコーポレート・ケインでシナやブライアンらベビーフェイスと抗争したが、オーソリティを離脱したシールドに襲撃されるなど失態が続き、結局ステファニー・マクマホンの命で再びマスク姿に戻った。
その後もブライアンと抗争したり、WWE王座戦戦の過程でセス・ロリンズやランディ・オートンを支援するなど活躍したが、PPVバトルグラウンドでオートンと仲間割れ、シナの王座防衛を機にまたも運営部長姿に戻ったものの、セスとの抗争の過程でマスク姿に復帰、テイカーと結託しワイアット・ファミリーと抗争した。
(なお、本人はマスク姿の悪魔ケインと営業部長ケインは別人だと主張している)
2018年6月、かつてのタッグパートナーであるダニエル・ブライアンが、ルーク・ハーパーとエリック・ローワンに暴行されている中突如登場、ハーパーとローワンを蹴散らしブライアンを救出した。
(因みに、件の郡長選挙の真っ最中に現れたため、「首の怪我から復帰したブライアンにいてもたってもいられず、選挙をほっぽり出して来た」「選挙活動」とも言われた。なお、郡長選挙もちゃんと当選した。)
さらに、スマックダウンGMのペイジがチーム・ヘルノーの復活を宣言、エクストリーム・ルールズでハーパー&ローワンのブライジオン・ブラザーズが保持するSDタッグ王座に挑戦するも敗れた。
以降は郡長就任により試合をすることは少なくなったが、テイカーとタッグを組んで、トリプルH、ショーン・マイケルズとサウジアラビアのPPVクラウンジュエルで戦ったり、郡長の立場を利用してRトゥルースから24/7王座を奪ったり(同日中に奪還される)、2021年のロイヤルランブルにサプライズ参戦するなど、スペシャルゲスト枠としても顔を見せていた。
2021年、WWE殿堂入りを果たした。
プレゼンターは勿論兄貴ことテイカーであった。
- チョークスラム・フロム・ヘル
同じくチョークスラムをフィニッシュホールドとするレスラーは他にもいるが、ケインの場合は技をかける際に膝を曲げ、ギリギリまで勢いを殺さないのが特徴。
また、テイカーと同じく右手をあげる動作をする。
- ツーンストーン・パイルドライバー
ここ1番の試合で使用するフィニッシャー。
現在テイカーとともに使用を許されている唯一のレスラーでもある。
赤い処刑マシーン(Big Red Machine)の由来は1970年代に大活躍を見せたMLBのシンシナティ・レッズの中心でヒットメーカーとして名を馳せたピート・ローズである。
1989年にピートが野球賭博に関与した件でMLBを永久追放されてしまったことを憂いたビンスによってこの名がグレンに与えられたのだという。
そして1998年のレッスルマニアXIVでピートがスペシャルリングアナウンサーとして出演した際、ケインに突っかかってツームストーンを食らわされるという芸人ぶりを発揮した。
更に翌年にはケインの相棒だったリキシにもやられ、2年後のハロウィン期のPPV「ノー・マーシー」CMでは自身の邸宅にやってきたスーパースターコスプレの子供たちを追い返すピートの元にやっぱりケインが登場し、ピートはチョークスラムの餌食となった。
これらの活躍によって、2004年にピートは野球殿堂ではなくWWE殿堂入りを果たし(勿論プレゼンターはケイン)、禊を果たした形となった。