クー・フーリン(キャスター)
きゃすたーのくーふーりん
スカサハより学んだルーン魔術、その真髄……なんてな。そういう事にしておこうぜ。
プロフィール
真名 | クー・フーリン |
---|---|
クラス | キャスター |
性別 | 男性 |
身長 | 185cm |
体重 | 70kg |
出典 | ケルト神話 |
地域 | 欧州 |
属性 | 秩序・中庸・天 |
好きなもの | 槍 |
嫌いなもの | メイヴ、モルガン |
設定担当 | 桜井光 |
ILLUST | また |
CV | 神奈延年 |
演 | 加藤将(舞台版) |
キャスター時は金属類の装備を身に付けない。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するキャスタークラスのサーヴァント。レアリティは☆3。
ランサークラスで召喚された彼については、こちらの記事を参照。
第1部序章『炎上汚染都市 冬木』にて、突如として特異点Fに飛ばされた主人公の前に出現し、シャドウサーヴァントの魔の手から主人公たちを救う。
メインシナリオにおける記念すべき味方サーヴァント1号で、本来の聖杯戦争から大きく外れた現状を修正すべく、主人公たちと共同戦線を張ることになる。
加えて、マスターとして未熟な主人公と偶発的にデミ・サーヴァント化したマシュ・キリエライトに、サーヴァントとは何たるかを叩き込む。
何かと見せ場が多く、頼もしくカッコよい兄貴がこれでもかと拝める。
序章クリア後はストーリー召喚に追加され、ステージクリア報酬として入手可能。
『スカサハ体験クエスト』の中では、スカサハがクー・フーリンにケルト魔術でなく、ルーン魔術を教えた理由が明かされている。
端的にいえば「戦士向きの魔術だった」故で、比較的現出に時間を要するケルト魔術よりも、ルーンを刻むだけで発動するルーン魔術の方が、実戦向きで扱いやすいという判断によるものだったらしい(実際アニメ版ではその身体能力とルーン魔術を活かし、シャドウアーチャーを翻弄する様子が描かれている)。
因みに、2018年稼働開始の『Fate/Grand Order Arcade』ではランサーのクー・フーリンではなく、このキャスターとしての彼が最初に実装されている。
第2部6章『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』にて、モーション改修と共にメインシナリオに序章以来の参戦となる。こちらについてはこの記事を参照されたし。当然ながら第2部6章のネタバレ注意である。
真名
ケルト神話のアルスター伝説における勇士、『クー・フーリン』。
赤枝騎士団の一員にしてアルスターの最強の戦士であり,異界の盟主スカサハから授かった魔槍を駆使した英雄であると同時に、師から継いだ北欧の魔術――ルーンの術者でもあったという。
キャスターとして現界した彼は、導く者としての役割を自らに課していると思しい。
真のドルイドではなく、仮初めのそれとして――
共に在り続ける限り、彼はマスターの行く道を照らしてくれるだろう。
人物
一人称は「オレ」。
ランサー時同様、気さくで頼れる兄貴分。
魔術師として現界したためか、本人曰くあちらより少し知的。ただし、事あるごとに「ランサーで召喚されてれば楽勝だった」「槍が恋しい」「ゲイボルクさえあれば無敵」と愚痴をこぼすなど、ランサーへの未練がタラタラである。
実際、モーション改修後の攻撃では杖を槍のように扱って接近戦を仕掛けたり、『突き穿つ死翔の槍』のように投げ飛ばしたりしている。そんなにランサーがええんか……
生前の旧知であるスカサハやフェルグスも、キャスターとして召喚された彼を「イジメか!?」と憐れんでいた。
というのも、ドルイドとはケルト社会における「知識人階級」であり、その役割は聖職者と法律家の両方を兼ね備え、法律に関する事柄では王よりも高い発言権を持っている。
憶測ではあるとはいえ、国一番の暴れん坊が司教の格好をしていれば、誰だって笑うだろう。
能力
キャスターとして現界した彼はランサーとして現界時とはうって変わり、多彩な魔術の使い手として敵対者を苦しめ、特に強力な熱・火炎攻撃を得意としている。
これには「アンサズ」のルーンを使用していると思われ、アーチャーの放った剣には「エイワズ」のルーンを使用。エイワズには回避と防御という意味があるため、このルーンを使用したと思われる。
- 根本的にルーンとは解釈によって内容が決まる。エイワズの内容は「イチイの木、生と死、終止符、制限」または「イチイの木、再生、危機回避」などの場合もある。イチイの木には古代から「変化」という意味もあることから、仕事なら転職、恋愛なら今の付き合いが終わり新しい出会いがあるという意味合いが生まれ、そこからファンによりアーチャーとの関係を指し『腐れ縁との決別』という解釈が生まれている。
- 詰まるところ、ファンがアーチャーとの関係を見て、「腐れ縁との決別」と解釈したように、同じ文字でも無限に解釈が出来るのがルーン魔術なので、正しい内容は術者にしか分からない。
アニメ版ではルーンによる火炎攻撃(杖に火炎を纏わせて強化も可能)の他にも、宝具であるウィッカーマンを一部だけ召喚しての攻撃や、同じく宝具に由来すると思われる樹木操作能力、小石を爆破して煙幕を貼る術も披露した。アーチャーに貫かれたと思いきや、昆虫の如く脱皮して回避するなどトリッキーな戦法で終始圧倒していた。
この内の幾つかは、ゲームでもモーション改修後に使用している。
スカサハの『死溢るる魔境への門』の真似事も可能で、アーチャーを地表に叩き落とし、近距離戦に持ち込んでいる。
攻撃以外で主に使用するのは対魔力スキル相当の効果、千里眼スキルの効果、パラメーターをAランクに上昇させる効果、等。アニメでアーチャーと接近戦をした際には筋力をAランクにしていたとのこと。
普通、聖杯戦争では真っ向勝負向きでないとされるキャスターの中では異色のサーヴァントであると言える。これも伝承の時点で近接戦のプロフェッショナルだったが故であろう。
しかし、ルーンを教えたスカサハからは、生前の彼が使用していたルーン魔術と「何かが違う」事を怪しまれており……?
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | E | D | C | B | D | B |
保有スキル
陣地作成(B) | キャスターのクラス特性。魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。師匠の宝具である『門』をアレンジした陣地を作ることもできるが、おとなげない師匠がパクリ認定して襲ってくるため秘中の秘。 |
---|---|
神性(B) | 神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。クー・フーリンは半神半人であるためランクが高い。 |
ルーン魔術(A) | スカサハから与えられた北欧の魔術刻印、ルーンの所持。これを使い分けることにより、一時的ではあるがパラメータ上昇、対魔力、千里眼の獲得など強力かつ多様な効果を使いこなす。ただし、効果の同時複数使用(併用)は不可。 |
原初のルーン(−) | 「ルーン魔術(A)」が変化したスキル。詳細不明。 |
矢避けの加護(A) | 飛び道具に対する防御スキル。クー・フーリンのそれは先天的なもの。攻撃が投擲タイプであるなら、使い手を視界に捉えた状態であれば余程のレベルでないかぎりクー・フーリンに対しては通じない。ただし超遠距離からの直接攻撃、および広範囲の全体攻撃は該当しない。 |
仕切り直し(C) | 戦闘から離脱する能力。不利になった戦闘を初期状態へと戻す。 |
泉にて(EX) | 「仕切り直し(C)」が変化したスキル。詳細不明。 |
灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)
- ランク:B→B+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~50
- 最大捕捉:50人
「大仕掛け、いっとくかぁ!」
「焼き尽くせ、木々の巨人。炎の檻となりて――『灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)』!!」
無数の細木の枝で構成された巨人を召喚して火炎を纏わせ、敵対者に差し向けて強力な熱・火炎ダメージを与える。
宝具として出現した巨人の胴部の檻は空であり(厳密には人型の木人形が代わりに入っている)、そのため、巨人は神々への贄を求めて荒れ狂う。
詳細は該当記事を参照。
大神刻印(オホド・デウグ・オーディン)
- ランク:A
- 種別:対人宝具
- レンジ:1~80
- 最大補足:500人
真名解放とともにスカサハより授かった18の原初のルーンを全て使用することで開放される宝具。
北欧の魔術神オーディンの力が開放され、敵拠点に大規模な魔力ダメージを与える。更に、生存している敵のバフ効果を全解除し、各能力パラメーターを1ランク減少させ、常時発動型の宝具を有していた場合は1~2ターンの間停止する。
極めて強力な奥の手だが、オーディンによる使用制限が掛けられている可能性もある。
マイルーム会話にて「今風に言うと“マトリクス・オーダイン”」と語っているのはこちらの宝具の事だと思われる。
ランサー時では「所有する全てのルーンを湖底に刻むことで結界を張る=全ルーンによる結界の守り」、キャスター時では「真名開放と共に、スカサハより授かった原初の18のルーン全てを同時に起動する事で発動する=『大神刻印』」と内容が異なっている。
ルーン魔術は文字を並べる順番で意味が変わったり、同じ文字でも術者の解釈で内容が変わるとされているためか(占いなどでは正位置や逆位置かでも意味が変わる)。
ゲーム上での性能
クラス | キャスター |
---|---|
レア度 | ☆3 |
最大HP | 9604(LV70) |
最大ATK | 6580(LV70) |
コマンドカード | Arts:3/Quick:1/Buster:1 |
宝具カード | Buster |
スキル1 | ルーン魔術(A)/自身のクリティカル威力&弱体耐性アップ(3T/20%~50%) |
スキル1(強化後) | 原初のルーン/↑+自身のNP増加(20~30%) |
スキル2 | 矢避けの加護(A)/自身に回避状態を付与(3回)&自身の防御力UP(3T/9%~18%) |
スキル3 | 仕切り直し(C)/自身の弱体状態を解除(-)&HPを回復(500~1,500) |
スキル3(強化後) | 泉にて(EX)/↑+自身の攻撃力アップ(3T/20%~30%)&〔世界樹への生贄〕状態<1ターン後に自身にガッツ状態を付与(1回/1,000~3,000)&ガッツ発動時に自身のNP増加(80%、1回)&自身を生贄に捧げる【デメリット】状態>を付与 |
宝具 | 自身のBusterカード性能アップ(3T、強化後に追加)&敵全体に強力な攻撃(400%~600%)&敵全体の防御力をダウン(3T/10%~30%)<オーバーチャージで効果アップ>&敵全体にやけど状態を付与(10T/300~1,500)<オーバーチャージで効果アップ> |
特性 | 天属性、秩序、中庸、男性、人型、神性、愛する者、ヒト科 |
ランサー時と同じく「矢避けの加護(A)」と「仕切り直し(C)」による粘り強さを持つが、こちらはArtsカードの多さと強化スキル「原初のルーン」により、NPが稼ぎやすいというのが当初の売りであった。
だが、強化スキル「泉にて(EX)」の習得によって運用論が大きく変化しており、その効果による自殺&復活でNPをリチャージし、宝具の連射へ繋げていくという攻撃的な性能となった。
また、光のコヤンスカヤの登場も追い風で、あちらのスキルによるNP付与とCT短縮のおかげで、礼装問わずな宝具3連射も可能となった。
問題点は、「泉にて(EX)」の習得にストーリーを第2部6章の半ばまで進める必要がある事と基本的に“ストーリー召喚限定”であるため、フレンドポイント召喚や通常のピックアップ召喚では手に入らない点。特に後者は宝具火力に関わる事もあって致命的な点であり、ピックアップ対象にされる事も殆どないため、宝具レベルを上げる機会はかなり限られている。
主な狙い目としては、不定期に行われる『クラス別ピックアップ召喚(キャスター)』かホワイトデーの『カルデアボーイズコレクション』が挙げられる。
☆3キャスターにはジル・ド・レェ、アスクレピオスとストーリー召喚限定が多くいるため、これらとまとめて狙うと効率的か。
なお、最も特記するべきことして基本性能よりもライダークラスのエネミーが多く、クラス相性で非常に不利を強いられる第1部1章での不憫が際立っている。
全体攻撃の宝具を持つサーヴァントを得たからと言って決して慢心できない聖杯戦争の厳しさを教えてくれる。この仕様も含めて『FGO』序盤戦は初心者を対象としたチュートリアルと言える。
関連人物
生前
武術とルーン魔術の師匠。
ランサー時と同じく年齢ネタで弄っては折檻を受けている。
自分を殺したスーパーケルトビッチ。
ただでさえ天敵なのに、ゲーム中においても最も相性の悪いサーヴァント。クラス相性のほか、彼女の宝具に男性特効が付加されているため。
Fate/Grand Order
契約したマスター。
最初に出会った英霊として、彼/彼女を教え導く。
ランサーとしての彼。
スカサハ=スカディの幕間にて共演しており、別側面の自分だと認められている。
特殊なあり方で顕現したバーサーカーとしての彼。
スカサハ=スカディの幕間にて共演したが、関わりは少ない模様。
彼と同じ、ランサーとしては既出だが『FGO』で別クラスとしての側面が新規登場したケルト神話のサーヴァント。
前者は同じく『FGO』で別クラスとしての側面が新規登場したサーヴァント。
後者とは因縁に導かれるように、冬木にて直接対決した。
「碌な思い出が無いから」とメイヴと並んで会いたくないと評している。
モルガンの原型となる人物「モーリアン」はアイルランドの魔女神であり、クー・フーリンとも関わりがあるが、型月世界におけるアーサー王伝説との関係性は現在のところ不明。
同じく原初のルーン魔術を扱うキャスター。
マイルームのボイスにて煮えきらないような意味深な態度を見せており……?
『FGO material VI』の因縁キャラにクー・フーリンを挙げているが、意味深な反応を見せている。
一方こちら側は『叡智の眼鏡』で見られるのを嫌がっており……?
関連タグ
Fate/GrandOrder キャスター(Fate) サーヴァント
第2部6章『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』のネタバレ注意!
6章前編にて、シェフィールドにて窮地に立たされたマシュの前に、例のあの地のマップBGMと共に満を持して登場した。
その後、6章後編の中盤にて主人公たちが最果ての地「オークニー」に向かった際に遂に主人公たちとの再会を果たす。その際に本人の口から謎が明かされた。
- 自分は『知恵の神』オーディンから力を譲渡され、冬木とブリテンでカルデアの力になって欲しいと頼まれていたということ(神霊の疑似サーヴァントみたいなもの)。
- 召喚時に記録を受け継いでいたのは神霊オーディンの横やりがあったため。
- 人理再編について知っていたのは、オーディンが冬木とブリテンにおいて「ここでこうしておかないと詰む」と先読みしており、ブリテン異聞帯をかなり前から気にかけていたため、その役割を受けたクー・フーリンが人理再編について知っていたということ。
また、ブリテン異聞帯でのクー・フーリンの役割についての詳しいことはこちらの記事を参照。
ブリテン異聞帯での退去時にあと一回メインストーリーに関わるであろう発言を残していったことも話題となっている。さらに6章クリア後に更新されたマイルームボイスにて「この後の大仕事は本来のオレに任せるさ」という発言があることからも神霊オーディン本体か、本来のクラスでのクー・フーリンがメインストーリー登場する可能性を示唆した。
どちらにしても今後関わりがあるとしたらあの特異点しか考えられないが……
余談
この事実が判明するまでにもいくつか正体に関するヒントが出ており、度々プレイヤーからも指摘されていた。
- 数あるルーン文字の中で唯一ボイスがあるのが「アンサズ」。
- 「オーディン」や「火」を象徴すると言われるアルファベットの「F」に似た字で、初登場したマップの通称も「特異点"F"」である。
- 第一再臨が片目を隠したような構図になっている。
- オーディンは数多の知識と引き換えに片目を差し出したり、首を吊った逸話を持つ。実際、スキル使用時にも「生憎、首はもう吊らねえよ」と発言している(タロット「吊られた男」のモデルにもなった)。
- 絆礼装「森なりし聖」の英訳がなぜか「Yggdrasil Tre」となっていた。
- 全く異なる神話体系の存在であるシグルドやブリュンヒルデ、スカディに意味深な発言をする。
- 勝利時に「狼と烏?さあて、なんのことだかねぇ」と惚ける。
- これはゲリとフレキという狼、フギンとムニンというカラスを指す。彼らと思しき存在は第2部2章や第2部6章にてカルデアのサポートを行っていた。前者はバトルでも召喚されて戦っている。
- 第2部6章前編実装に合わせたモーション変更では敵を捕捉する杖を投擲する、スキル使用時にオーディンの象徴である「ヴァルクヌート」を描く。