「相変わらずグダグダだな、ソノロク…処刑する」(ドン最終話)
演:村上幸平
概要
これまでのメンバーとは異なり黒いフードに身を包んでおり、常に不敵な笑みを浮かべる不気味な中年男。
フードの下には黄色い装飾のある黒い作務衣のような衣服を着こなしている。
具体的な役職や階級は不明だが処刑人のような立場であるらしく、同じく処刑人のソノナ共々、他の脳人から恐れられている。
自身の変身態はないものの、その力を奪って使いこなしたり、呼びかけるだけでムラサメの所有権を強引に手にするだけの権限と実力を持っており、劇中ではソノロクの怪人態を奪い、彼を処刑した。
また、その直前の描写から、変身せずとも怪人態になった脳人とも互角以上に渡り合えるほどの戦闘能力を有しているのがうかがえる。
人物像
基本的に無表情もしく不気味な笑顔を浮かべるだけで表情は少ないが、相手や自分に向けた感情を擬音で表現する癖がある。言語センスが昭和とも。
脳人三人衆の初期の振る舞いのように、私情を挟むことなく淡々と任務を全うする。
ただし、その際にムラサメを使ってみようと提案する等、その範疇では遊びを解する人物のようだ。しかし結果的にそれが裏切られと敗北に繋がったという見方も可能。
少なくとも登場当初から脳人の活動原理を逸脱していた脳人監視隊とは決定的に異なる。
そして、奪ったソノロクの力を利用した戦闘形態を展開すると、所有する武器を惜しげもなくフルスイングし、狙ったターゲットを無慈悲に八つ裂きにする。
動向
初登場時は王様鬼と戦うドンブラザーズと脳人達をソノナと監視していた。
ドン最終話では軽蔑の眼差しと共に「グダグダ」なソノロクから変身態の力を奪い、消滅させるとソノゴから力を奪ったソノナと共にソノシを襲撃。脳人の使命も果たさずに遊び呆けているばかりか、ヒトツ鬼にすら負ける彼を「グニャグニャのナヨナヨ」と酷評し、強引に支配権を得たムラサメで切り捨てた。
そうして物語は最後の戦いへと移る。
余談
- 名前の由来は「その8」で間違いない。ソノナ共々、これまでの脳人と違って数字の読みに訓の方が使われている。「ソノシチ」「ソノハチ」では語調が悪いからだろうか。
- 演者の村上氏は井上敏樹が脚本を担当していた『仮面ライダー555』にて草加雅人/仮面ライダーカイザを演じていた他、スーパー戦隊シリーズでは『動物戦隊ジュウオウジャー』にてバド/ジュウオウバード以来の出演となる。
- ソノナを演じた本橋由香氏と同じく、戦隊OBが事実上のラスボスに起用された格好になった。もっとも「村上氏のゲスト出演」自体は驚かれたものの「イエローレーサーが『悪堕ち』してしまった」方に話題が持っていかれた節もあり、ファンから口々に冗談交じりで「いつもの草加雅人」「ソノヤも『嫌な奴』だが、村上さんの顔を見たら『妙な安心感』すらある」などと彼にとっては少々不憫なリアクションになってしまったが…
- またYouTubeでの公式チャンネルでジュウオウジャーの配信が最終回を迎えた後にドンブラザーズの出演が発表され、ドンブラザーズ最終話の前日にその『仮面ライダー555』の配信が開始される、という余りにもドンピシャなタイミングとなっていた。
- 1年の最終回1ヵ月以内であれば、余程の事が無い限りは新キャラは出たりしないのだが、まさかのド終盤での新キャラに驚いたファンも居る。
- 前述のソノロクの怪人態を奪ったことで、結果的に村上幸平氏が演じるキャラがシャンゼリオン裏モチーフの鎧を着ることとなり、井上敏樹の有名な過去作品の概念を全乗せしたラスボスとなった。もっとも、話題性ではなくその怪演による存在感ゆえのキャスティングとは当時の東映HPにある通りである。
- また、こちらも皮肉な因果か、村上氏がかつて演じていた草加雅人はソノヤとは真逆に自分が変身していたヒーローの力を敵対者に奪われた上で抹殺されるというソノロクのような末路を辿っていた。
関連タグ
速水公平:2号ライダーを演じた俳優が担当する敵組織の幹部。こちらは仮面ライダーに登場する敵幹部である。
バド:同役者が過去作の戦隊で演じた好青年。異世界と人間世界との数奇な関係に翻弄された者であり、「自然はすべて繋がっている」として「繋がり」を重んじる主人公戦士に己のほぼすべてのエネルギーを与えた者でありつつも、対になる要素も持ち合わせる。
超光戦士シャンゼリオン:ソノロク怪人態の裏モチーフとされるヒーロースーツ。
異世界からの敵が人間のエネルギーを奪わなければ生存できないが、人間社会に打ち負かされたり恋したりと、同じ脚本家つながりらしく同作を思わせる、あるいは対になる要素が多い。
ジョージ・狩崎/仮面ライダージュウガ:同期作品における裏ボス繋がり。
ギフ/仮面ライダージュウガ/仮面ライダーバイス、ゴーダッツ(???):ニチアサ同期作品におけるラスボス。