概要
出走馬
枠番 | 馬番 | 馬名 | 性別 | 騎手 | 人気 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ジャスティンパレス | 牝4 | クリストフ・ルメール | 2 |
1 | 2 | ディープモンスター | 牡5 | 浜中俊 | 9 |
2 | 3 | タイトルホルダー | 牡5 | 横山和生 | 1 |
2 | 4 | メロディーレーン | 牝7 | 幸英明 | 14 |
3 | 5 | アイアンバローズ | 牡6 | 坂井瑠星 | 16 |
3 | 6 | アスクビクターモア | 牡4 | 横山武史 | 4 |
4 | 7 | ディープボンド | 牡6 | 和田竜二 | 5 |
4 | 8 | トーセンカンビーナ | 牡7 | 岩田望来 | 17 |
5 | 9 | ヒュミドール | セ7 | 武豊 | 10 |
5 | 10 | サンレイポケット | 牡8 | ミルコ・デムーロ | 15 |
6 | 11 | ディアスティマ | 牡6 | 北村友一 | 11 |
6 | 12 | ブレークアップ | 牡5 | 松山弘平 | 7 |
7 | 13 | ボルドグフーシュ | 牡4 | 川田将雅 | 3 |
7 | 14 | マテンロウレオ | 牡4 | 横山典弘 | 8 |
8 | 15 | エンドロール | 牡4 | 永野猛蔵 | 12 |
8 | 16 | シルヴァーソニック | 牡7 | ダミアン・レーン | 10 |
8 | 17 | アフリカンゴールド | セ8 | 国分恭介 | 13 |
開催までの動き
京都競馬場は2020年11月第1週を最後に2年半に渡る大改修に入り、2023年4月22日よりリニューアルされた。
リニューアル後初の、そしてコントレイルがクラシック三冠を達成した第81回菊花賞以来となる淀でのGⅠ開催。
注目は前年春の優勝馬タイトルホルダー。
前回は阪神競馬場での開催だったため、2場での春天制覇を期待され、単勝オッズ1.7倍の圧倒的1番人気に推された。1番人気を背負ったのは前年の凱旋門賞以来である。
前年の菊花賞馬アスクビクターモアは横山武史を、その菊花賞に加え有馬記念・阪神大賞典と2着の好走を続けるボルドグフーシュも前走に引き続き川田将雅を鞍上に2番・3番人気を背負って世代交代を狙う。
そして、2年連続で春天2着のディープボンドは3度目の正直で今度こそ盾を狙う。
そのディープボンドを前哨戦の阪神大賞典(GⅡ)で下したジャスティンパレスは引き続きルメールで世代交代を図る。
その他、前年の天皇賞(春)をスタート直後落馬で失格となりカラ馬のまま2位入線したシルヴァーソニックも、2022年のステイヤーズステークス(GⅡ)、2023年のレッドシーターフハンデキャップ(サウジGⅢ)を制しダミアン・レーンを鞍上に去年のリベンジなるか、と注目されていた。
3年ぶりとなる京都レース場開催のため、タイトルホルダーを始めとした上位人気馬4頭は21世代以降のメンバーは初経験のコースで3200mという長距離を挑む事となる。3年という長いブランクがあるもののこの経験の差も票の分かれる要素となった。
レース展開
JRA公式動画
カンテレ公式(実況:川島壮雄)
スタート直後からタイトルホルダーが飛ばして前に出るが、そこに外からアフリカンゴールドが一気に上がってハナを奪い取ってコーナーへ。
しかし向こう正面の直線が終わりに差し掛かったタイミングでアフリカンゴールドが失速してタイトルホルダーが先頭に移る。そのままアフリカンゴールドは向こう正面で完全にレースから脱落。
ところが第3コーナーで一斉にスパートを掛けようというタイミングでタイトルホルダーまで失速。
最終直線ではディープボンドが先頭に出るが、その真後ろにピッタリ張り付いていたジャスティンパレスがボンドを抜き去りそのままゴール板を駆け抜けた。
ディープボンドも後方から猛スパートでをかけるシルヴァーソニック振り切って2着、3着には後方から8頭をまとめて撫で切ったシルヴァーソニックが入線した。
一方で失速したアフリカンゴールドとタイトルホルダーはそのまま競争中止、そして最下位のトーセンカンビーナも前のディープモンスターと大差をつけられている上に明らかな歩様の異常が見られた。
レース結果
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 着差 | 人気 |
---|---|---|---|---|---|
1着 | 1 | 1 | ジャスティンパレス | 3分16秒1 | 2 |
2着 | 4 | 7 | ディープボンド | 2馬身1/2 | 5 |
3着 | 8 | 16 | シルヴァーソニック | 1馬身 | 6 |
4着 | 6 | 12 | ブレークアップ | 1馬身1/4 | 7 |
5着 | 7 | 14 | マテンロウレオ | クビ | 8 |
6着 | 7 | 13 | ボルドグフーシュ | 2馬身 | 3 |
7着 | 8 | 15 | エンドロール | 3/4 | 12 |
8着 | 5 | 10 | サンレイポケット | 1/2 | 15 |
9着 | 6 | 11 | ディアスティマ | ハナ | 11 |
10着 | 5 | 9 | ヒュミドール | 3/4 | 10 |
11着 | 3 | 6 | アスクビクターモア | 2馬身1/2 | 4 |
12着 | 2 | 4 | メロディーレーン | クビ | 14 |
13着 | 3 | 5 | アイアンバローズ | 1馬身1/2 | 16 |
14着 | 1 | 2 | ディープモンスター | 3馬身1/2 | 9 |
15着 | 4 | 8 | トーセンカンビーナ | 大差 | 17 |
中止 | 2 | 3 | タイトルホルダー | 中止 | 1 |
中止 | 8 | 17 | アフリカンゴールド | 中止 | 13 |
払い戻し
単勝 | 1 | 430円 |
---|---|---|
複勝 | 1 | 160円 |
複勝 | 7 | 370円 |
複勝 | 16 | 400円 |
枠連 | 1-4 | 3,610円 |
馬連 | 1-7 | 4,000円 |
ワイド | 1-7 | 1,040円 |
ワイド | 1-16 | 1,000円 |
ワイド | 7-16 | 3,110円 |
馬単 | 1→7 | 5,990円 |
3連複 | 1-7-16 | 13,570円 |
3連単 | 1→7→16 | 65,060円 |
レース後の動向
1番人気タイトルホルダーは右前肢に跛行を起こして2周目の下りで失速、アフリカンゴールドは心房細動を起こして2頭が競走中止になる波乱の結末となった。過去の事例は、メリーナイスが落馬し、サクラスターオーが故障した1987年の第32回有馬記念がある。
また、最下位入線のトーセンカンビーナは入線直後に異変を感じた岩田望来騎手が下馬。直後に左前浅屈腱不全断裂を起こしていたことが判明している。
ディープボンドは3年連続で2着になったが、同一GⅠでは、ワンダーアキュート(2011年~2013年ジャパンカップダート)とクロコスミア(2017年~2019年エリザベス女王杯)に次ぐ3頭目で、鞍上の和田竜二は両馬に騎乗した経験がある。
その他
現地に解説を担当していた安藤勝己元騎手はレース前に「横山和生騎手が丹念に馬をほぐしているところが気になる」と指摘しており、実際レース直前の返し馬で横山氏がタイトルホルダーの足元を気にしている姿も見られた。
跛行の原因としてyahooニュース等では「慣れない京都の下り坂を、脚の不調が見られる中で力んでしまったからでは」という仮説が挙がっている。
また、アフリカンゴールドは早々に脱落したものの、タイトルホルダーから先頭を奪った際はウインズでは大歓声が挙がった。タイトルホルダーの序盤に一気に距離を離そうとするペースに対抗するのは無謀と言えるが、それでもあえて王者タイトルホルダーに挑戦しに行った姿はSNSでも話題となった。
関連タグ
【前回】
第165回天皇賞 優勝:タイトルホルダー