概要
大阪市中央区にある、道頓堀川の一帯の地名。
名前の由来は堀川の開削に多大な貢献を果たし、大坂夏の陣でこの世を去った安井道頓にちなんでいる。道頓堀の歴史/道頓堀について
宗右衛門町と共に大阪市の顔とも言える繁華街を形成しており、戎橋付近にあるグリコやくいだおれ太郎、づぼらや提灯にかに道楽といった看板は全国的に有名。
そして、阪神ファンが川に飛び込む場所としても有名である。
1985年、阪神タイガースが日本シリーズ初優勝を果たした際、興奮した多数のファンが喜びのあまり道頓堀川にダイブした。(のだが、ダイブ第一号の男性は、阪神が優勝するわけないと言い切り友達と喧嘩になりその友達が『阪神が優勝したら道頓堀に飛び込めるか?』『おお飛び込んだるわ』と売り言葉に買い言葉な罰ゲームだった。その男性(巨人ファン)は落語家の桂福若)
以降、この行為は「道頓堀ダイブ」の通称で定着し、世間でめでたいことが起こるたびに群衆が飛び込むのが恒例となっている。
その1985年の日本シリーズ優勝の日、興奮が最高潮に達し暴徒化した阪神ファン達が、ケンタッキーフライドチキンの店頭に置かれていたカーネル人形を、ランディ・バース選手に似ているという理由で強奪。胴上げの末道頓堀川に投げ込んだ。
以降、2003年にリーグ優勝を果たすまで阪神は長い低迷が続き、カーネル・サンダースの呪いという都市伝説が生まれた。
このカーネル人形は2009年に川底から発掘され、現在はケンタッキーフライドチキンの関西支社が保管している。
余談
水質について
上述のように飛び込みの名所と化している道頓堀川であるが、かつては水質が非常に悪く、「ヘドロ」「魚が生息できない」など散々に言われるほど不衛生だった。
これは高度経済成長時代に工場の汚水を垂れ流していたのが理由で、平成以降もその影響を引きずった。
実際、飛び込んだ人が雑菌などに侵され病気になった例は枚挙にいとまがなく、間違っても浸かっていいような川ではなかったのである。
平成末期には水質の改善活動が実り、鮎や鯉が生息するなど見違えるように浄化された。
危険性
傍から見れば楽しそうな道頓堀ダイブは、実際は死と隣り合わせの極めて危険な行為である。
当然ながら道頓堀は飛び込みを前提に設計されていないため、素人が勢いに任せて飛び込み、そのまま戻ってこなくなった事件が何度も発生している。
このため大阪府警も巡回を強化してはいるものの、元々の人出が多いこともあり、飛び込みを強行する群衆に為す術がないのが実情である。