概要
大阪市中央区にある、道頓堀川の一帯の地名。
名前の由来は堀川の開削に多大な貢献を果たし、大坂夏の陣でこの世を去った安井道頓にちなんでいる。道頓堀の歴史/道頓堀について
宗右衛門町と共に大阪市の顔とも言える繁華街を形成しており、戎橋付近にあるグリコやくいだおれ太郎、づぼらや提灯にかに道楽といった看板は全国的に有名。
そして、阪神ファンが川に飛び込む場所としても有名である。
1985年、阪神タイガースが日本シリーズ初優勝を果たした際、興奮した多数のファンが喜びのあまり道頓堀川にダイブした。(のだが、ダイブ第一号の男性は、阪神が優勝するわけないと言い切り友達と喧嘩になりその友達が『阪神が優勝したら道頓堀に飛び込めるか?』『おお飛び込んだるわ』と売り言葉に買い言葉な罰ゲームだった。その男性(巨人ファン)は高校時代の落語家の桂福若。)
以降、この行為は「道頓堀ダイブ」の通称で定着し、世間でめでたいことが起こるたびに群衆が飛び込むのが恒例となっている。
しかし2023年の阪神優勝時には在阪局で巨人ファンの桂若福が第一号で飛び込んだ事が放送され、前回優勝時と異なり26人と激減した。
皮肉にも同年にはパリーグで在阪球団のオリックス・バファローズがリーグ優勝したもの、こちらはダイブなどが起きなかった。
その1985年の日本シリーズ優勝の日、興奮が最高潮に達し暴徒化した阪神ファン達が、ケンタッキーフライドチキンの店頭に置かれていたカーネル人形を、ランディ・バース選手に似ているという理由で強奪。胴上げの末道頓堀川に投げ込んだ(ダイブ第一号の桂の後輩がやった)。
以降、2003年にリーグ優勝を果たすまで阪神は長い低迷が続き、カーネル・サンダースの呪いという都市伝説が生まれた。
このカーネル人形は2009年に川底から発掘され、大阪のケンタッキーフライドチキンで保存展示されていたが、2023年の阪神の38年ぶりの日本一を見届けた後、2024年3月に人形納めを住吉大社で行って廃棄された。
余談
水質について
上述のように飛び込みの名所と化している道頓堀川であるが、かつては「魚も住めない」「臭い・汚い・危険」と散々に言われるほど不衛生だった。これは道頓堀川が元々流れが乏しく澱みやすい上、平成中期まで大阪に悪名高い合流式下水道(雨水とトイレなどからの汚水を一緒に流す下水道)が残っていたのが主な理由である。まとまった雨が降るたびに汚水が下水道から溢れて道頓堀川に流れ込み、汚泥が川底にヘドロとして分厚く積もっていた。
合流式下水道は2015年までに分流式に改められ、汚水が川に流れ込むことは無くなった。浚渫作業によるヘドロ撤去も功を奏し、鮎や鯉が生息するなど見違えるように浄化された。
とはいえ、かつての超不衛生な状態からは幾分改善されてはいるものの、今なおドブ川であることは変わりない(鯉はもちろん、鮎も比較的に汚染に強い魚である)。流速が乏しい道頓堀川の水中は人体に有害な細菌や微生物が繁殖しやすい環境にあるとされ、言うまでもなく泳ぐのには適さず、飛び込んだ人が傷口や粘膜を通じての感染症に罹患する恐れもある。直ちに命に影響があるレベルではないにしても、こうした危険性があることを留意すべきである。
危険性
傍から見れば楽しそうな道頓堀ダイブは、実際は死と隣り合わせの極めて危険な行為である。
当然ながら道頓堀は飛び込みを前提に設計されていないため、素人が勢いに任せて飛び込み、そのまま戻ってこなくなった事件が何度も発生している。また、遊覧船などの船の往来も多く、飛び込んだタイミングによっては船にぶつかる恐れもある。
このため大阪府警も巡回を強化してはいるものの、元々の人出が多いこともあり、飛び込みを強行する群衆に為す術がないのが実情である。
余談2
2022年来日した米歌手のブルーノ・マーズが射的場を大層気に入り、コルク銃を一万円で売ってほしいとお願いしてきたが、店員はブルーノ・マーズを知らず普通に断ったらしい(射的場の本格的なコルク銃は4万円近くするようなので断っても仕方ない)。後日それを知った店員は写真撮らせてもらったり銃にサインして貰えば良かったと後悔。また、ファンがブルーノ・マーズが使った銃を使いたいと射的場に殺到し使用。壊れてしまい修理に出す羽目に。