一国の国民経済の規模が飛躍的に拡大する時代。概ね好景気時の実質経済成長率が約10%以上を表す。
自動車や電化製品等が一般庶民にも普及し、大都市への人口集中が発生する一方、大気や河川等の汚染など環境問題の深刻化や交通事故の激増、給与の増加および人不足によるインフレ、地方の疲弊が進むなど、正負両面において国民生活に大きな変化をもたらす。
日本の1950~70年代の高度成長については高度経済成長期に記載する。昭和時代にはいわゆる日本特殊論で説明されたが、多くの国で似た事象が起きたことで一定の条件があればどこでも起きることが分かってきた。
アジア
アジア諸国は日本の後を追うような形でこの形の経済成長をなしとげており、台湾、シンガポール、大韓民国、台湾は1970年代〜1990年代に高成長を実現。1997年のアジア通貨危機で大きな痛手を負った後も、好景気の実質経済成長率が5%以上の安定した経済成長を継続し、日本に続く先進国に脱皮した。特に韓国の高度成長は「漢江の奇跡」と呼ばれる。
また、これに続く高度成長を成し遂げた国々としてはタイ、マレーシアなどがあり、これらを総称して東アジアの奇跡と呼ばれる。
中華人民共和国やベトナムでは、西側と違うスタイルによって高度成長が行われた。逆に、かつては工業国として知られた北朝鮮は大きく停滞することになった。