概要
北トラキア四王国の盟主レンスター王家の王子。『トラキア776』の解析された没データによると、フルネームはリーフ・ファリス・クラウスだが、作中では使われない。
父はキュアン、母はエスリン。父の親友であった前半の主人公シグルドの甥にあたり、その息子である後半の主人公セリスの従弟。生き別れの姉アルテナがいるが、長らく殺害されたものと思っていた。父譲りの茶髪の少年で、サラ曰くとてもきれいな声の持ち主。
生まれて間もない頃に、トラキア半島南部の敵国トラキアのトラバント王に両親を殺され、3歳の姉を奪われる。その後レンスターを、トラキア軍とこれを下したグランベル軍の侵略で滅ぼされる。城を落ち延びてからは、父の代から仕える騎士フィンの手でノディオンの王女ナンナ(またはノディオンの騎士の娘ジャンヌ)と共に、マンスター地方こと半島北部を転々としながら育てられた。
十二聖戦士のバルドとノヴァの血を引いているが、どちらも神器を扱えない傍系であり、その事に劣等感を抱いている節がある。
血縁
名前 | 続柄 | 身分 | 神々の系図 |
---|---|---|---|
キュアン | 父 | レンスター王国王子 | ノヴァ直系 |
エスリン | 母 | レンスター王国王太子妃 | バルド傍系 |
アルテナ | 姉 | レンスター王国王女→トラキア王国王女 | ノヴァ直系・バルド傍系 |
カルフ | 父方の祖父 | レンスター王国国王 | ノヴァ直系 |
アルフィオナ | 父方の祖母 | レンスター王国王妃 | 不明 |
バイロン | 母方の祖父 | グランベル王国シアルフィ公爵家当主 | バルド直系 |
シグルド | 母方の伯父 | グランベル王国シアルフィ公爵家公子 | バルド直系 |
セリス | 母方の従兄 | グランベル王国シアルフィ公爵家公子・グランベル王国王子→グランベル帝国皇子 | バルド直系・ナーガ傍系 |
オイフェ | 母方の親族 | グランベル王国シアルフィ公爵家騎士 | バルド傍系 |
トラバント | 父方の遠縁※ | トラキア王国国王 | ダイン直系 |
アリオーン | 同上 | トラキア王国王子 | ダイン直系 |
※トラキア王家の始祖ダインと、レンスター王家の始祖ノヴァは実の兄妹。トラキア王国建国後、ダインとノヴァの夫の争いから起きた「ゲイボルグの悲劇」によってトラキアは南北に分かれ、以来敵国として険悪な関係となる。
登場作品
聖戦の系譜
17歳を迎える作中の後半・通称子世代編から登場。一人称は「私」や「わたくし」。
登場して早々に敵の大軍に惨敗し、やけになって「次は私が相手になってやる!」と言い出したり、次期国王でありながら「戦場のつゆと消えようとも悔いはないさ」と発言したりと、割と無鉄砲で未熟さが残る。
幼馴染のナンナ(ジャンヌ)と祖国を占領したフリージ家のティニー(リンダ)との間に恋人会話がある。ナンナとジャンヌでは終章の会話が異なる。
聖戦士バルドと槍騎士ノヴァの血を引いているため、HP・力・技・素早さ・守備と、物理職に必要なステータスの伸びが良い。
クラスはプリンス→マスターナイト。スキルは必殺と連続。クラスチェンジで追撃も追加。
プリンス時代は決して強いとはいえず剣しか装備できないため、前半のラケシスの様に杖を振りまくって楽に経験値を稼ぐ事は不可能。ゆえにクラスチェンジするまでが大変だが、クラスチェンジ後はほぼ全ての武器や杖を使いこなし、ステータスも大幅アップ、騎乗により機動力アップと飛躍的に強くなる。後半で杖レベルがAの騎兵は彼のみなので、レスキューの杖と相性が良い。
神族補正とステータス、CC後のクラス、スキル構成からみて、育てるのは大変だが育ってしまえば主力を張れる大器晩成型のユニットといえる。
余談だが、プリンスの必殺モーションがカッコいいので敢えてクラスチェンジさせないというプレイヤーもいる。
ちなみにプリンスと同じ攻撃モーションはジュニアロード(CC後もいつでもなれる)とマージファイター(同じ上級職)が存在する。
トラキア776
本作の主人公。前作の子世代開始の前年である1章の時点で15歳。13年前に祖国を失い、10年前にアルスター王国で多くの家臣と離れ離れになり、5年間自由都市ターラに匿われ、3年前にフィアナ村へと流れ着く。
一人称に「ぼく」が加わり、前作よりも落ち着きのある、従来のFEの主人公らしい性格になった。しかし厳しい逃亡生活の間もフィンの尽力でひもじい思いをせずに育ったため、庶民の窮状に疎い。
肉親を早くに失った境遇ゆえか、父母・姉妹・兄と、作中で家族にたとえる相手が7人もいる。
偽名として、上記のフルネームを一部利用した「ルー・ファリス」とハンニバルに名乗った。ルーの由来は、リーフの元ネタと推測されているケルト神話の太陽神ルーと思われる。
専用武器は母の形見である光の剣。本作では道具として使うとHPを全快する事もできる。フィアナ村に着いた当時、深手を負っていたフィンの手当てを頼むために、この剣を手放そうとした事が語られている。
クラスはロード→プリンス。18章クリア時に強制的にクラスチェンジする。「プリンス」も下級クラス扱いになっているため、獲得できる経験値は敵軍に上級クラスが続々投入される後半でも多くもらえる。
スキルは「必殺」がスキル扱いから外れたため、今作は連続のみ。
範囲が味方全員に変わった指揮レベル持ちのひとりで、レベルは同行している軍師の人数に応じて0~2と変動する。
初期値が低い上、成長率もイマイチで装備は剣だけ、おまけにクラスチェンジしても大して強化されずと強いとは言い難い性能なので、後付のスキルや成長率補強の聖戦士の書やドーピングアイテムによる補強で補いたい。
主人公なので疲労せずに全マップ強制出撃という特性を持ち、支援効果を与えられる相手も16人と非常に多いため、鍛える見返りは十分にある。
新要素の離脱マップでは仲間を自軍に残したい場合、総大将でありながら毎回殿を務めることになる。
覚醒
追加マップに登場。クラスが大幅に様変わりし、『英霊の魔符2』では「盗賊」、『王対王 紋章編』では「異界のリーフ」が盗賊の上級職・トリックスターとなって登場。
トラキア776で盗賊団とプレイヤーに揶揄されていたのがまさかの公式ネタ化して物議を醸す。
まあ、ロード以外で無難な剣使い兵種がなかったという都合による部分もあるとは思われるが。
『王対王 紋章編』をクリアすると仲間に加えることが可能になる。
『王対王』では、原作ではありえなかった父親・キュアンとの共演が実現。
エンゲージ
エレオス大陸にまつわる12の指輪の内、「賢王の指輪」に宿る「系譜の紋章士」として主人公達に加入する…
が元の世界観を尊重しすぎたのか、不遇と思われる要素が多々見られる。
・初登場にして闇の紋章士として顕現、加入経緯も敵将が落としたのを拾ったことで主人公側への力に。
・と思われたが加入後の2章目には敵側へ奪われる形で離脱する。
・上記の背景からこの次の章では離脱地点を陣取る異形兵が本紋章士の指輪を装備して立ちはだかる。
・ストーリー中盤で作中で先に使っていた敵将の親が異形兵になってまで扱う。再び拾われる形で味方側に。
・ようやく仲間に…と思いきや終盤に他の指輪共々ソンブルに使用され、(諸事情で)また闇の紋章士として顕現させられる。その過程で主人公は覚醒することになったが…
ストーリーの構成上他の紋章士達よりは敵に回ってる場面は実は少ない方だが、話題にはあんまりされていない。ストーリーの扱いより話題にされてるのは本紋章士の性能面の話であり、
・エンゲージ中に発動する「即応」は「武器相性が有利な武器種へ自動で構え直す」というものだが、命中率はさほどでもない「マスターランス」や槍重装兵相手に「キラーアクス」を構える。「急所ずらし」で受けるダメージこそ減るが反撃する武器の性能が乏しいのでジリ貧に陥りやすい。
・絆レベル上限解放後は継承可能なシンクロスキル「待ち伏せ」が改善され、最終的に「最大HPが75%以下」から相手からの攻撃に先制できるようになる。がよりによって「即応」が上の通り武器を変えられてしまう。本紋章士単体では「急所ずらし」が適用されない魔導書持ちの敵兵に魔力依存の「ひかりの剣」を握って反撃しおおよその予想通りのノーダメージと笑えそうで笑えない本スキルに問題が集中している。
一応弓兵等隣接されたら反撃不可能なユニットに装備すればダメージ軽減しつつ反撃可能となる等、「即応」自体が全く使い物にならないわけではないが誰につけたら問題なく扱えるのかとなれば意見が割れやすい。なお本作で久々に復活した「体格」の能力値を最も伸ばしてくれるシンクロ補正を持つがいるのかと言われると…
ヒーローズ
レンスターの王子 リーフ
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/歩行 |
武器 | 光の剣(専用) |
奥義 | 烈光 |
A | 飛燕金剛の一撃2 |
B | Sドリンク(専用) |
C | 攻撃の大紋章2 |
18年4月の新英雄にてトラキア枠で登場。光の剣は原作にあった間接魔法攻撃もHP回復も無く、「攻撃対象の魔防が守備より5ポイント低い場合、ダメージ+7」という効果がある。
以降にも同様の効果が魔法武器系に使われているため、魔法武器の簡易的な再現なのだろう。
また、専用スキルである「Sドリンク」は開戦時にHPが完全回復し、さらに奥義カウントを1減らす効果がある。
一見するとHP回復効果は意味のないものに見えるが、連戦トライアルや戦渦の連戦などにおいて常に全快の状態で挑めるようになるため、連戦向けのキャラクターといえる。
原作では疲労せずにSドリンクが不要だったリーフだが、実は原作でも毎マップ飲んでいたという事なのだろうか……。
ステータスは魔防とHP以外が万遍なく高い、良くも悪くもスタンダードな歩兵剣。
いかんせん光の剣の効果が安定しないうえに派手でもなく、魔境として名高い歩兵剣の中では評価は低い。
連戦、特に戦禍の連戦においては、本当に強い。
戦禍の連戦は、期間中に何回も連戦を繰り返さなければならない都合上、オートで周回を行うと非常に手間が省けるのだが、鉄板スキル「回復」の上位互換的に働くSドリンク+バランスの良い能力値によって事故りにくいリーフのオート周回性能は非常に高いがそれ以外の闘技場や飛空城はあまり効果が無いので活躍する場面が限られる。他でも活用したいならスキル継承などで工夫をしよう。光の剣を捨てて他の武器を持たせて個性を変えるのも手。
2020年1月のアップデートで錬成武器対象に。効果自体に変化はないが特殊錬成効果はキラー武器効果と敵のHPが100%なら戦闘中、速さ守備が+4。
奥義が出しやすく、敵の体力次第で追撃や固くなる個性を得たが際立った強みがないという悩みはあまり解決していないため、微妙なところ。
2021年5月から神装英雄に選ばれた。ニフル王国をモチーフにした衣装を身に纏った。
なおトラキアで最初に実装されたラインハルト・オルエン兄妹から遅れて1年かかっており、その影響か実装前の第2回英雄総選挙では男性9位にランクインした。第3回英雄総選挙では男性21位。
トラキアを継ぐ者 リーフ(伝承英雄)
属性 | 無 |
---|---|
兵種 | 弓/騎馬 |
武器 | マスターボウ(専用) |
奥義 | ノヴァの聖騎士(専用)→ノヴァの聖騎士・承(専用) |
A | 攻撃魔防の渾身4 |
B | Sドリンク(専用) |
C | 守備の紫煙3→攻撃の相互大紋章 |
2019年10月から水の伝承英雄として登場。聖戦の系譜のマスターナイトの姿となっているが武器はトラキア776からの出典で、出典は両タイトル扱い。
通常版とステータスを比べると苦手の魔防は上がったが得意の速さはかなり劣化した。
専用武器の「マスターボウ」は攻守問わず2回攻撃が可能な勇者の弓の上位互換でプレイヤーが操作している場合、自分から攻撃した場合はそれに加えて敵を追撃不可にする。
専用奥義の「ノヴァの聖騎士」は、射程2では本来持てない「疾風迅雷」と同様の再行動効果。しかもカウントもわずか3だが発動後はグラビティ付与になるデメリットがある。離れるのも良し。攻め続けるのも良し。
相変わらずの「Sドリンク」によって初期カウントが2になるので、そのまま適当な敵を2回攻撃で撃ち殺すだけで1回目の再行動が可能なのが大きな強み。
速さを完全に捨て、高攻撃力の2回攻撃と再行動で一方的に蹂躙することに特化したデザインとなっている。
守備魔防はそこそこだが超鈍足なのでほぼ追撃確定。受けに回った場合は「2回攻撃で追撃前に葬って生き残るか、重い追撃を貰って死ぬ」という展開になりがち。天敵はレイヴン効果+守備の高いナギやボーイ、ソフィーヤなどが挙げられる。
「Sドリンク」を持っているとはいえ、受けの安定性が低すぎるのでオート周回には向いていない。
イラストを担当した日野慎之助氏は、トラキア776のコミカライズとノベライズの挿絵を担当した絵師。当人も思い入れが強く依頼を受けた時は手が震えたと感極まり、青年になった姿をイメージした立ち絵を描いている。同じ絵師の起用、成長ぶりに、聖戦トラキアクラスタは大いに沸きあがった。
2023年1月のアップデートで上方修正。
専用奥義は「ノヴァの聖戦士・承」へ。再行動の条件はそのままだが1ターン目開始時に奥義カウント-1する効果が追加。Sドリンクを含めて-2まで下げられる。
Cスキルは「攻撃の相互大紋章」で自分味方共に攻撃が強くなるが守備のデバフはばら撒けなくなるのでどう使うかは召喚師次第。
同時に錬成武器対象に。効果自体に変化はないが特殊錬成効果は自分から攻撃するか周囲二マス以内に味方がいると戦闘中、全ステータス+4かつ敵の攻撃10%分ダメージに加算してキャンセル効果無効。
これで攻撃面が強化してキャンセル効果も受けず、奥義が発動しやすくなる新たな個性を得た。
聖祭の王子達 リーフ
属性 | 無 |
---|---|
兵種 | 弓/騎馬 |
武器 | 双聖戦士の弓(専用) |
奥義 | ノヴァの聖騎士(専用) |
A | 攻撃速さの機先4 |
B | Sドリンク(専用) |
C | 鼓動の幻煙3 |
2021年9月からの超英雄でリーフ初。今回は従兄である聖戦の系譜のセリスと初の男性同士の双界英雄として登場。伝承版とステータスを比べると攻撃が上がって超鈍足だった速さは大幅増加。しかし魔防は激減してしまった。
専用武器はキラー武器効果と弓特有の飛行特効。そして自分から攻撃するか自分のHPが75%で敵が杖か魔法の時は戦闘中は全ステータス+5かつ祈り効果。もう一つの効果は行動後、一マス移動可能の再移動持ち。専用Bスキルはお馴染みのSドリンクと専用奥義は伝承版と同じ。
火力と伝承版で問題の速さはかなり改善され、攻めのスタイルが変わった。
双界効果は自分と出典作品(聖戦の系譜・トラキア776)の味方に攻撃速さ+4かつ攻め立てと自分から攻撃した時、絶対追撃を付与。速い相手と組ませてあげたい。
騎馬特効や反撃出来ない近接武器が弱いのは共通だが伝承版以上に弱点が増えてしまう。
まず見切り・追撃効果が刺さりやすくなった。伝承版と違って二回攻撃がなく一方的に攻撃は出来なくなり、追撃を封じられて確実に相手を仕留めにくくなってしまった。さらに相手が受け側からの絶対追撃も弱い。専用Bスキルで回復出来るとはいえ、機先のHP条件が増えてやや辛い。嫌なら一撃系のスキルか守りを捨てて死線で火力を上げよう。
魔防は弱くなり、魔道やレイヴン効果がより弱くなる。
双界効果も速さが高い味方がいないと腐らせてしまうので使う場合は編成を考えよう。
関連タグ
ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 トラキア776 ファイアーエムブレム覚醒
キュアン…同シリーズの中の人繋がりで実の父親