エーヴェル
えーゔぇる
フィアナ村の女領主にして、フィアナ義勇軍のリーダー。同村に住むマリータの義母でもある。
十数年前にイスの海岸で記憶を失い倒れていたところを近辺の住民に保護された。卓越した剣技を持ち、自身を助けてくれた住民らに報いるために山賊の根城になっていたフィアナ村を平定、彼らが安全に住めるようにした。また村を荒らしていた山賊達の境遇にも理解を示し、彼らを処刑するのではなく説得して、略奪をやめさせたうえで仲間に引き入れた。その後は村の屈強な男達を中心に”フィアナ義勇軍”を結成、近辺の盗賊や海賊を取り締まる等して村の秩序が守られるようにした。
マリータは実子ではない。ある時、コノートの街で幼いマリータが奴隷商人に捕まり鎖に繋がれているところを見かけ、怒りから衝動的に奴隷商人を用心棒ごと殺してしまい、一緒にいたというマリータの家族を見つけることもできなかったため、自身の娘として育てることを決めた。
物語が始まる3年前にリーフ、ナンナ、フィンの一行と出会っており、素性を知った上で彼らを村に迎え入れている。
作中では身分が知れ渡ったリーフやナンナといった王族相手に畏まっているが、リーフによれば村にいた頃は王族だからと言って特別扱いされず、むしろ厳しく叱られることもあったという。リーフはエーヴェルから親の愛情を教えてもらったとしている。
ダグダはエーヴェルに成敗されて改心した山賊達の頭領で、フィアナ義勇軍に協力しているほか、作中ではエーヴェルに惚れているような描写がある。
グラン暦776年、初めてリーフを加えた義勇軍を率いて海賊の討伐に向かうのだが、留守中に村がレイドリック率いるマンスター軍に襲われ、ナンナとマリータが攫われてしまう。エーヴェルは娘を取り戻すため、リーフと共にグランベル帝国に立ち向かうことを決める。しかし帝国が管轄する小さな砦「ケルベスの門」の攻略中、レイドリックの罠でリーフが捕まってしまう。エーヴェルは救出のためあえてリーフと共に帝国の捕虜になることを選ぶ。
捕虜にされたエーヴェルはレイドリックの策略で、マンスター城の闘技場にて「あんこくの剣」により狂戦士と化した娘マリータと殺し合いをさせられる。地下牢から脱獄してきたリーフ達が救出に駆け付けるも、ロプト司祭ベルドから石化魔法を受け石像に変えられる。石化の治癒手段がないリーフ達はどうすることもできず、救出は断念されエーヴェルはマンスター城に置き去りにされる。
その後、顛末は不明だがマンスターのロプト神殿へと運ばれたようで、約一年半後、セリス軍と同盟を結び力をつけて帰って来たリーフ軍によって石化を解かれ、救出される。以降は短い間ではあるが、リーフによるマンスター制圧に加勢した。
マンスター制圧後は、今後の戦いは聖戦士の領分であり自分では助けになれないこと、フィアナ村の安否が気になることを理由に、リーフの頼みを断り村へと帰って行った。
クラスはソードマスター。連続のスキルを持つ。初期パラメータは高めだが、成長率はかなり低い。いわゆるジェイガン枠のユニットである。
ストーリーの都合で5章クリアまで無敵(捕獲はされる)が付与されているので、敵を分断させるための囮や釣り出し役として重宝する。しかし序盤にしては高すぎる”速さ20”により、ほぼ確実に追撃を行ってしまうので、使いどころを誤ると次々雑魚を倒して経験値を無駄にしてしまう。
ならば武器未装備で肉壁に…と言いたいところだが、トラキアには捕獲システムがあり、武器のないユニットは問答無用で捕獲されてしまうため、やはり剣士として動いて貰わざるを得ない。ちなみにストーリーの都合で捕獲されても2章外伝で復帰、3章で再度捕獲されても5章で復帰する。
5章クリア後に離脱し24章外伝で再加入するが、離脱時と一切能力が変わらず、強い武器などの救済措置もないので残念ながらユニットとしては役に立たない。とは言え再加入時には専用イベントがあり、またエンディングの内容も変わるので頑張って助けたいところ。
『覚醒』でもクラスはソードマスターになっている。
フィンによれば、エーヴェルは前作に登場したユングウィ公女・ブリギッドと瓜二つであるという。
ブリギッドはシグルド軍の敗北後、行方不明になっており、もし生きているとすればエーヴェルと同じぐらいの年齢である。また「十数年前に海岸で倒れていた」「記憶喪失」という彼女の境遇とも合致する。
(ブリギッドが生きていたら年齢は30代後半と見られ、一方のエーヴェルは公式サイトのイメージ年齢が「35歳ぐらい」なので、やや若々しい程度でほぼ同年代である。また前作と本作では年表にズレがあるので、その影響で年齢も多少ズレていると考えれば辻褄が合う)
また24章外伝で救出できなかった場合は魔戦士フュンフとして敵になるのだが、この時のクラスがスナイパーになっており、これがブリギッド説の根拠とされることがある。エーヴェルは弓を装備不能で、彼女が弓を使ったというエピソードも出てこないので、スナイパーにされるのは不自然である。一方ブリギッドは元海賊で弓の名手であったため、エーヴェル=ブリギッドと考えればこれは納得の描写となる。
しかしブリギッドなら持っているはずの十二聖戦士ウルの聖痕が彼女にはなく、この話を聞いたエーヴェルは「フィンの思い違い」として否定している。
ところがエンディングの後日談では、聖戦終結から7年後に竜族との契約『ゲッシュ』の消滅に伴い記憶を取り戻し、子供たちと再会したとされている。
ゲームクリア(マンスター解放)後はフィアナ村に帰っており、セリス軍にいたパティとファバル(ブリギッドの子供)とは会っておらず、しかも「子供たち」と二人以上であることが強調されているので、上のエピソードと辻褄が合う。ただ「子供たち」が前述の二人とは明言されておらず、(ややこじ付けに近いが)やはり別人とも解釈できる。
これらの情報を統合すると、同一人物説が有力だが、ゲーム内では確たる証拠がギリギリで提示されていないので、最終的にはプレイヤーの想像力に委ねられていると言える。
フィアナの女神 エーヴェル
「私はフィアナ村の領主エーヴェル。
こう見えて、剣の腕は確かよ。
困ったことがあるのなら力になるわ。」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/歩行 |
武器 | キャンセルの剣+→義勇軍の正剣(専用) |
奥義 | 華炎 |
A | 攻撃守備の密集3 |
B | 攻撃の封印3 |
2019年12月から登場。
ステータスは速さと守備が高め。
キャンセルの剣はハロウィンの超英雄第二弾にあったカボチャの斧やコウモリの弓等の同じキャンセル効果持ちとなっている(効果はレギュラー入りとなる)。自慢の守備を利用して耐えながら戦う変わった剣士ユニット。
2023年5月のアップデートで専用武器「義勇軍の正剣」が登場。敵から攻撃されるか敵のHPが75%以上の時は戦闘中、全ステータス+4かつキャンセル効果に範囲奥義と受けるダメージが30%軽減する効果で特殊錬成効果は自分のHPが25%以上の時は戦闘中さらに全ステータス+4と絶対追撃に守備の15%分ダメージに加算。これでキャンセルだけでなく、ステータスアップと耐久面を駆使しながら反撃して戦う個性を得た。
後に2020年の夏の海賊ガチャでブリギッドが登場し、声優も岡村明美女史で共通、更に同時開催の戦渦の連戦では何故かガチャ以外のボーナスキャラ枠にエーヴェルもピックアップ。ボーナスキャラ枠は「他のイベント初出ボーナスキャラと極めて因縁の深いキャラ」か「他のボーナスキャラと同一人物」が選ばれるのが恒例であり、聖戦・トラキアからはブリギッドしかイベント初出はいない。確定では無いが同一人物説を更に後押しする事になった。
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誓約
時系列としては聖戦5章~6章の間、ブリギッドがゲッシュという誓約を交わした時の話。 3章の回想も少し含まれます。 一部トラキア776の設定に繋げています。 本小説の内容は、個人の二次創作の範囲と言えど、かなりデリケートな部分が多いかと思われます。 以下注意書きと考察を載せておりますので、目を通していただくことを推奨します。 ※聖戦ブリギッド=トラキア776エーヴェルという前提です。 ※ある意味死ネタになるのかも……というのも、聖戦OPデモよりレヴィンがマンフロイ戦の際に命を落とし、フォルセティにバルキリーされたことから、私はブリギッドも一度何かしらの理由により命を落としていると考えました。 ※TREASUREに掲載されている加賀さんのインタビューより、エーギルはその人が持つ生命力、ゲッシュは竜族との誓約として採用しています。 ※レヴィンが結んだ誓約とブリギッドが結んだ誓約は似て非なるものだと考えています。 まずレヴィンですが、本来なら死ぬべき運命だったところ(エーギルが消滅済)を竜族フォルセティが蘇生しています。つまりは禁忌を犯したことになります。故にレヴィンはゲッシュが消滅してもレヴィンとして生きることができなくなったと捉えました(シレジア王位放棄=シレジアへの帰還ができないともとれる聖戦EDより)。 対してブリギッドは、本来なら死ぬべき運命ではない不慮の事故に遭ってしまったところを、ウルにイチイバルを授けた竜族(名前はゲーム内TREASURE内共に未発表)により蘇生されたのではないでしょうか。 エーギルが残った状態での蘇生は禁忌ではないため、ブリギッドはゲッシュ消滅後、記憶を取り戻しブリギッドとして生きることができた(子供達に会いに行った=ユングヴィに帰還できたと考えられるトラキア776EDより)のではないかと考えました。 ※ちなみに私独自の解釈としてゲッシュとは、蘇生と引き換えに誓約の証として何かを竜族に預け(レヴィンの場合は心の一部、ブリギッドの場合は記憶)、さらに何かしらの使命(レヴィン、ブリギッド共に『光』を支え見守ること)を与えられることとして捉えています。 ※若干ややこしいのですが、竜族の名前、ダーナ砦で神器を継承した者の名前(=血筋の名前)と授けられた神器の名前が別にあるのでここで整理します。 ●レヴィンはセティの血を引く風魔法フォルセティ継承者(竜族の名前もフォルセティ) ●ブリギッドはウルの血を引く聖弓イチイバル継承者(竜族の名前は不明) ※以上のことを踏まえ、ブリギッドが記憶がなくエーヴェルとして生きてることの私なりの妄想と補完を本小説として形にしました。 (聖戦のブリギッドとファバルパティ兄妹を推している身としては、トラキア776の事実や設定は正直苦しいものがあるため、かなり頭を悩ませました……トラキアはパラレルと捉えていたりもします(笑)) ※最後の方にトラキア776のキャラクターであるマリータも少し登場します。 ※ファバルパティ兄妹のお話シリーズの一環として書いてますので、ジャムブリ前提かつブリギッドはデューと共にコノートへ逃れているという設定です(今までのお話を未読でも理解できるように書いているつもりなので単発としても読めると思いますが、これまでのお話も読んでいただけると嬉しいです(笑))。 ※改めて、ウルの聖痕は左腕にあるという個人の設定を採用しています。9,986文字pixiv小説作品