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韓国大統領の編集履歴

2023-11-01 23:42:49 バージョン

韓国大統領

かんこくだいとうりょう

大韓民国の国家元首。メイン画像は第20代大統領の尹錫悦。

「私は、憲法を遵守し、国家を保衛し、祖国の平和的統一並びに国民の自由及び福利の増進並びに民族文化の暢達に努力し、大統領としての職責を誠実に遂行することを国民の前に厳粛に宣誓します」

  • 韓国大統領就任宣誓(大韓民国憲法(1987年に改正されたいわゆる「第六共和国憲法」)第69条より)

概要

大韓民国韓国)の国家元首


国民による直接選挙(1972年から1980年までの第四共和国憲法では統一主体国民会議、1980年から1987年までの第五共和国憲法では大統領選挙人団による間接選挙)で選ばれ、40歳以上の者が立候補可能。任期は5年(第六共和国憲法より。それまでは憲法改正の度に4年→6年→7年と変動)で、1980年の憲法改正以降は長きに渡って事実上の独裁政権を敷いた朴正煕の反省から再選が出来なくなっている(重任禁止規定)。

  • 重任禁止規定が設けられたのは1980年の第五共和国憲法からであり、それまでは連続2期→3期(第三共和国憲法)→重任制限の撤廃(第四共和国憲法)であった。

前任の罷免により行われた選挙で文在寅が就任した後、2022年に行われた選挙で元検察官の尹錫悦が就任した。


権限と代償

大統領職在任中は刑事訴追を受けることはなく(内乱罪・外患などの一部の犯罪を除く)、非常に強い権限を持つのが特徴。その権限は行政権は勿論のこと、立法権や司法権の一部にも影響を与えられる程のものである。その形態は大統領制議院内閣制の折衷ともいうべき独特のもので、大統領を補佐する目的で国務総理(日本における内閣総理大臣に相当、ただ実態としては副大統領に近い)を副議長とする国務会議(大統領と国務総理、そして日本における国務大臣に相当する国務委員で構成)の補佐を受けながら行政権を行使する。


一方で代替わりの際には毎回のように前任派一掃の汚職摘発が行われるのが恒例行事と化しており、そのため退任後の大統領は自殺や逮捕、暗殺など家族も含めた悲惨な道を辿ることが多い。本人・親族ともに難を逃れたのは、前任者の暗殺で短期間大統領を務めた崔圭夏だけである。

2018年現在、逮捕された大統領経験者は通算4名

このように退任後に不利益を被りやすいのは、大統領就任中に強すぎる権限を振るってやりたい放題していたからというのもあるが、周囲にその権限の恩恵に預かろうとする人間が次々と現れ、親族をターゲットに取り入ろうとするために汚職などが発生する場合もある。

そして次代の大統領も5年しかない任期のうちに成果をあげて人気を取りに走る一環として、前任者の粗をどうにかさらそうと躍起になるのも汚職摘発されやすい一因となっている(これはブラジル大統領も同様)。


ちなみにこのような強い大統領制に対して統制をかけようとする動きが無かったわけでもなく、憲法改正によって歯止めがかけられようとしたこともある。

1960年の憲法改正(いわゆる「第二共和国憲法」)では大統領はあくまでも儀礼的な国家元首とされ、国務総理が政治的実権も掌握する議院内閣制へ移行した。しかしこの体制は与党内での政治内紛の深刻化、経済の停滞、学生運動の活発化など著しく不安定であり、結局1年足らずで朴正煕などによる5.16軍事クーデターによって崩壊してしまった。


ジンクスへの抵抗

汚職摘発が恒例と化しているだけあって、歴代大統領とその政権与党の中には自分たちの不正に対する捜査をできなくする法律を公布した者達もいる。

朝鮮日報によると、検察の捜査権を剥奪する法案の強制採決があったの国会は「修羅場だった」ようで、そのには当時の野党議員によるリレーデモがあったそうだ。

その後も訴えはあったようだが、検察の捜査権は未だに剥奪されたままになっている。


歴代大統領

氏名(読み)備考
1~3李承晩(イ・スンマン)初代大統領。竹島問題の原因となる「李承晩ライン」画定。第4回大統領選挙の際に大規模不正を行ったことで市民デモにより失脚し、ハワイに亡命。
4尹潽善(ユン・ボソン)李承晩失脚後に就任。しかし政界は混乱を極め、それを一因とした5.16軍事クーデターの勃発によって軍部に政権を掌握される。
5~9朴正煕(パク・チョンヒ)満州国軍人の出身で元共産主義者だったが後に転向。陸軍少将時代に5.16軍事クーデターに参加し、軍政時代を経て大統領に就任。開発独裁体制を敷き「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を齎した他、日韓基本条約を締結。しかし在任中に政敵金大中の暗殺未遂や反対派の弾圧を行い、釜山での民主化デモ発生直後、側近に暗殺される。
10崔圭夏(チェ・ギュハ)在任期間歴代最短。2度に渡る軍事クーデターで軍部に政権を掌握され、辞任。
11~12全斗煥(チョン・ドゥファン)韓国軍派閥「ハナフェ」の中心人物。朴正煕暗殺事件の合同捜査本部長として頭角を現し、2度に渡る軍事クーデター(粛軍クーデター及び5.17非常戒厳令拡大措置)で実権を掌握後、韓国史上最大の民衆蜂起「光州事件」を武力鎮圧。大統領在任中は反政府勢力の弾圧や汚職などの不祥事を起こす傍ら、韓国経済の活性化に成功。退任後に光州事件の責任や不正蓄財容疑で死刑判決を受けるも、のちに特赦。
13盧泰愚(ノ・テウ)全斗煥と軍の同期でハナフェのメンバー。政界進出後、6.29民主化宣言を発表して民主化を行うことを約束し、有力立候補者から「1盧3金」と評される選挙に勝利して大統領に就任。在任中のソウルオリンピックの招致と開催で成功を治めた。後に光州事件への関与と、大統領在任中の不正蓄財で懲役刑を受けるも、のちに特赦。
14金泳三(キム・ヨンサム)後任となる金大中と共に韓国民主化運動を推進した、久しぶりとなる非軍人の文民大統領。軍や政治・経済の改革などを行うも、アジア通貨危機で国内経済を混乱させたとして批判を浴びる。
15金大中(キム・デジュン)韓国民主化のリーダー。暗殺未遂や死刑判決、亡命を経験した後、15代目大統領へ。親日政策や対北融和政策の太陽政策を推進し、金正日との南北首脳会談を実現。ノーベル平和賞受賞。
16盧武鉉(ノ・ムヒョン)選挙法違反などで、国会から史上初の弾劾訴追を受けるが、2か月で復帰。退任後、在任中の収賄疑惑で捜査を受けていた最中に投身自殺
17李明博(イ・ミョンバク)サラリーマンから、現代建設社長となった立志伝中の人物。ソウル市長を経て就任した。初の国外生まれの大統領(大阪市出身の在日韓国人)。
18朴槿恵(パク・クネ)朴正煕の長女。初の女性大統領および親子2代での大統領。親友の民間人女性の国政介入疑惑で弾劾を受け失職。
19文在寅(ムン・ジェイン)弁護士出身で、盧武鉉の元側近。両親は朝鮮戦争で北朝鮮から逃れてきた避難民。在任中は北朝鮮に融和的な姿勢を取る一方、日本に対しては厳しい姿勢を取り、朴槿恵政権時代に結ばれた慰安婦合意の破棄を実施した他、韓国海軍レーダー照射問題やGSOMIA破棄問題等が発生し、日韓関係は極度に悪化。
20尹錫悦(ユン・ソンニョル)検察官出身で元検事総長、議員経験なしで大統領に就任。日韓友好を掲げ、日米韓の協力によって、による脅威に対抗している。自他共におしりたんていに似ていることを認めている。

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