「お嬢様、足引っ張んなよ」
演:小貫莉奈
変身する仮面ライダー
概要
『仮面ライダーギーツ』の登場人物。黒髪をシニヨンにまとめた女性。22歳。
"霊長類最速"と謳われている最強女子アスリート。
かつてデザイアグランプリの決勝戦まで勝ち残った経験があり、浮世英寿や五十鈴大智とも知り合いである。
家族は弟と妹がおり、どちらも冴同様スポーツに励み全国クラスを目指している。
しかし父が病気で倒れて実家の沖縄料理屋の経営が回らなくなったため、自身が家族を養うべくデザイアグランプリに参加した。
人物像
傲岸不遜でストイックと吾妻道長を彷彿とさせる性格だが、上述の2人だけでなく桜井景和、鞍馬祢音にもライバルとして対抗心を燃やしている。ただし、元々弟と妹の面倒を見ていたのもあってか、ゲームに直接関係のない場面では景和や祢音とババ抜きに興じ、ジャマーボールでは祢音に実践的な訓練を積ませるなど、それなりに付き合いは良い。
ジャマトとの戦いには積極的で、誰よりも真っ先に特攻を仕掛ける傾向がある。また、生身でも景和を(彼が座っていた椅子ごと)投げ飛ばせるほどのパワーを持つ。
デザイアカードに書いた願いは「年齢で衰えない身体能力」。アスリートならではの願いだが、これには「自身が家族を養うためにずっと現役でいられるようにする」との意図が含まれている。
余談
- 名前に「冴(目が冴える)」が入っている点から、一部では「彼女が運営側の存在、すなわちデザスターではないか?」と考察・推測されている。ただし、実際にデザスターなら不自然な行動をとっていた上、大智が景和に冤罪を着せる動きをしていたため、彼女への疑いは一気に薄まる事態となった。
- ちなみに、彼女が初登場した第17話では黎明編の決勝戦まで勝ち残った退場者が、ジャマトの人間体にコピーされるショッキングな展開を迎えている。
- 名字の「我那覇」は沖縄県豊見城市の地名に由来する実在の名字で、沖縄出身者に多い。冴の実家が沖縄料理屋の設定もそれに因むものと思われる。
- 最終回にて神となった英寿を祀った神社に絵馬を残していた。作中では名前以外の部分は隠れていたが、後にTHE仮面ライダー展にて「家族の健康」であると判明した。この願いは家族が危険に晒された経験が、変則的な形で影響しているのだろう。
関連タグ
五十嵐一輝:同じく家族のために仮面ライダーとなり、英寿と共に競い合い共闘もしたことのある仮面ライダー。ただし、彼は前作主人公という異例なポジション。
不破諫:脚本家が同じ作品の狼がモチーフの青いサブライダー。変身前でも常人離れした身体能力を誇る、弟がいる共通点もある。ただし、こちらは男性。
鏡天祢:緑の忍者モチーフの女性ライダー点が共通。
吉田沙保里:現実で霊長類最強女子の異名を持つ人物。ただしこちらはレスリングの元選手である。
最速狼の正体
第20話の時限爆弾ゲームで、桜井沙羅の救出に成功したデザイアグランプリ参加者一同。サロンに1人残る冴は、手にした1枚のカードを見つめていた。
カードに書かれていたもの、それは……
『デザスターミッション 他のライダーにジャマト爆弾を命中させろ』
以下ネタバレ注意!
速き碧狼、駆ける。家族の為に……
次にジャマト達のターゲットとなったのは、冴の家族だった。冴と祢音は、冴の家族に仕掛けられたメロン型の時限爆弾を運ぶ配達ジャマトを探すが、ゲームに乱入して来たバッファによりゾンビバックルを奪われてしまう。
その後、爆弾魔ジャマト達の拠点を見つけた冴は、祢音に前述のカードを見せた後、彼女と共に爆弾魔ジャマト達に向かっていき、タイクーンから奪ったフィーバースロットバックルで変身したブーストフォームの必殺技で爆弾魔ジャマトの討伐に成功。
冴の家族も、冴と祢音が正解の導線を切ったため無事に助け出された。
その後、デザスター投票の結果、自分で自分に投票し冴に4票が入り、冴の脱落が決定する。祢音に励ましの言葉をかけて、冴は脱落して元の生活へと戻されていく。
こうして、デザスターはゲームから消えた。
……訳ではなく、冴は祢音の部屋からデザスターカードを見つけただけだった実態が判明。そう、祢音こそが本当のデザスターだったのだ。
尚、デザスターである祢音を庇ったのは、デザスターでありながらも、冴の家族を必死に助けようとしてくれた祢音に恩義を感じていたから。
そのために、冴が敢えて自分からデザスターだと名乗り、デザスター投票で自分に票が集まるように仕組んだのが真相である。
更に、祢音のデザスターカードをチラミが見つかりやすい場所にこっそり置き直していた事実も最後に判明する。冴の人格を知ったファンからは「デザスターと疑って本当にごめんなさい」や「退場して欲しくない」など、彼女への謝罪や退場を惜しむ声が相次いだ。
また、後に同じくデザグラ決勝まで上り詰めた大智が復活後、仮面ライダーとしての実力も決して侮れない強さを劇中で見せた様子から、彼や英寿を相手に決勝戦まで残った冴本人の能力も再評価されている。
第35話では祢音の似顔絵の形で再登場している。脱落者の欄とはいえ景和の次に彼女の紹介が記載されており、今でも祢音にはリスペクトを受けている様子が窺える。
まさかの……?(映画ネタバレ注意!)
再出演の要望が叶ったのか、「劇場版 4人のエースと黒狐」にて丹波一徹/仮面ライダーケイロウ、晴家ウィン/仮面ライダーパンクジャックとの参戦が決定した。
メラの策略で世界が4つに分断された後、運の世界に彼女も転移したらしく、ツムリと運の英寿を追いかけ回していたジャマト達を自作の弓矢で撃退。尚「ラッキー」「ハッピー」としか言わない運の英寿に対しては「なんか変だぞ!?」と若干引いていた。
運の英寿が敵の手に落ちた後は他のライダー達と合流し、ロポに変身してナーゴと共にジャマト達と対決。その途中、クロスギーツの必殺技によって一度は世界ごと消滅してしまうが、後にとある奇跡が起こり復活した。
事件解決後、『陸上大会で優勝』という記事が雑誌に載っている他、祢音とカフェで談笑するなど、祢音との交友関係も続いている模様。
ちなみに余談だが、運の世界で行動していた時の服装が演者曰く「ワイルド」だったのもファンの間で話題になっている。