概要
ジェットロンは初代トランスフォーマーにて、デストロン軍団(ディセプティコン)の戦闘と作画ミス両方で主力を勤めた航空部隊。
アイアンハイドとラチェットなど同型で色が異なる別人が複数存在する本シリーズにおいても屈指の数を誇るボディタイプで、シャークトロンなど個体間で体色が変わらず個体名も付かない量産タイプを除けば、その個体数は他の追随を許さない。また、見た目は同じでもスタースクリームのナルビーム(機械の機能を麻痺させる光線)やスカイワープのテレポート能力など固有の武装や機能は個体それぞれ。
海外ではプレーンズ(planes)またはシーカーズ(Seekers)と呼ばれている。「ジェットロン」という呼称は日本展開の途中から玩具カタログ上で用いられ始めた呼び名であるが、アニメでも日本語吹き替えにおいて「ジェットロンのダージ」とナレーターが紹介している。
サイバトロンが陸戦部隊を主力とするのに対し、デストロンはジェットロン部隊を作戦の要としている。彼らは上空からサイバトロンを徹底的に叩き制空権を制覇するのが目的。
もっとも個々の戦力はそれほど高いとは言えず、それゆえ集団で行動する事が多い。しかし軍団としては機能しておらず、性格面においても臆病だったりするなど、精神面で脆い印象を受ける。
主なメンバー
詳細については各員の項目を参照。
第1期からのメンバー
この3人はカラーリング以外デザインが共通であるため、アニメ劇中でスタースクリームが二人いたり、サンダークラッカーとスカイワープが入れ替わっていたりと頻繁に彩色ミスが発生した。またエキストラ的に登場した無名戦士が前進する途中でカラーチェンジが起きた事もある。
ユニクロン戦争以降も彼らと同型のジェットロンが何回か登場している。
2000年代以降では彼ら3人の他にモブキャラとして登場した同型色違いのジェットロンにも新たに名前が与えられている。
- 第1話で登場したジェッツ
橙色→サンストーム
紫色→ホットリンク
青色→ビットストリーム
ネイビーカラー→ナセル
- 第6話で登場したジェッツ
ここで登場した何体かは「レインメーカーズ」と呼ばれ、緑色の個体は「アシッドストーム」と命名された。
後年Ask Vector Primeでレインメーカーズの名前が上がった際には黄色の個体がノヴァストーム、青の個体がイオンストームと名付けられた。
第2期からの追加メンバー(新ジェットロン)
自称「銀河系最強のジェットファイター」。アニメ版では第1期メンバーと異なり、ロボットモードの頭頂部が尖っているのが特徴。これは玩具の「戦闘機先端だった部位を後方へ倒し頭部を現す」という変形ギミックを利用したデザインであり、実は第1期メンバーもとんがり頭にできる。
また上記の様な作画ミスを回避するためか翼のデザインが各々異なっている。
それでも、ラムジェットが飛ばされたと思ったらダージになっていたり、ラムジェットが配色ミスで赤になったりとミスは起きた。
ちなみに『ビーストウォーズメタルス』最終回の初期プロットでは、この新ジェットロンの3名が戦艦ネメシスに特攻させられる予定だったが、実際はシャトルがその役割に変更された。
他にもトランスフォーマーザ・ムービー以降に登場したサイクロナス、スカージ、スウィープスもジェットロンとして扱われる場合もある。
ゲーム『Transformers:Devastation』では、ラムジェットと同じデザインの一般ジェットロンが登場した。
また、BOTCON2013で販売されたコミックの中に赤色のモブジェットロンが登場し、後にレッドウィングと名付けられた。
初代アニメ以外
ザ☆ヘッドマスターズ
ターゲットマスターのスラッグスリンガー、ミスファイアー、トリガーハーピーが該当。これまでのメンバーと違いシューティングゲーム風のSF戦闘機に変形する。
ビーストウォーズⅡ
ジェットロンではなく「コンバットロン部隊」だが、構成員がスタースクリーム、ダージ、スラストの名を受け継いでおり、新メンバーのBBも含めて航空機に変形するので実質的にジェットロンと変わりない。
アニメイテッド
スタースクリームが自らのクローンとして生み出した「イケメンズ」がジェットロンに該当する。
サンストームの名がアニメでも採用され、女性型ジェットロンのスリップストリームが初登場。
サイバーバース
ジェットロンではなく海外名のシーカーズとして登場。メンバーはリーダーのスタースクリーム、副官格のスリップストリーム、ノヴァストーム、サンダークラッカー、アシッドストーム、レッドウイング、ラムジェット、ダージと多い一方でスカイワープはいない。シーズン1では主にスリップストリームに率いられたシーカーズとの戦いがメインになっている。シーズン2ではメガトロンへの反逆に失敗して殺されたと思ったら実は生きてたスタースクリームに率いられ第三勢力として行動する。
ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー
『サイバーバース』と同じく海外名のシーカーズとして登場。リーダーはジェットファイヤーで、スタースクリームはその副官的立場となっている。
武人気質のジェットファイヤーと他のメンバー達との折り合いが悪く、チーム仲は良くない。彼がオートボットに鞍替えした後はスタースクリームが後釜となるが、サウンドウェーブやショックウェーブ等の幹部は難色を示していた。
なおダージ、スラスト、ラムジェットの三名は、本作ではディセプティコンではなく、ダブルディーラー率いる傭兵組織のメンバーとなっている。
アーススパーク
上記の2作や実写版など近年の作品の吹替でキャラ名や組織名が海外名準拠にされる中、久々にジェットロン名義で登場する。
一方、シーズン1時点で登場するネームドキャラはスタースクリーム、スカイワープ、ノヴァストームのみ、G1での戦争終結後という設定上モブのジェットロンもほとんど登場しないため、これまでのアニメ作品の中ではジェットロンの登場数がぶっちぎりで少ない。