ベヒーモス
べひーもす
表記ゆれ
名前に関しては「ベヒモス」「ベヘモス」「ビヒモス」「ベヘモト」「ベヘモット」など、かなりの表記揺れがある。また、一部では「バハムート」もその別名とすることがある。
スクウェア作品では「ベヒーモス」表記が主流。
バハムート
べヒモス
ビヒモス
旧約聖書
「獣」を意味するヘブライ語 behamah の複数形が名前の由来。元々は象の事を指していたと言われ、『単体でありながらあまりの巨体から、複数形で呼ばれるようになった』とされる。
怪物としてのべヒーモスは一般に、巨大な牛若しくはカバのような姿で描かれる。西洋杉のような太い尾と銅管や鉄の棒のような逞しい骨、そして巨大な腹を持った草食の獣で、日に千の山に生える草を食べ、大河の流れをひと息で飲み干す程の食欲を持つとされる。しかし、性格は温厚なもので、全ての獣はベヒーモスを慕ったと言われ、一部文献ではべヒーモスを「獣王」とも呼称・翻訳する。
神が天地創造の5日目に造りだした存在で、同じく神に造られ海に住む幻獣レヴィアタン(リヴァイアサン)と対を成すものとされる(この際、レヴィアタンが雌雄一対であったが、雄が引き離されたとする伝承から、その雄をベヒーモスと解釈される事例もままある)。また、旧約聖書には登場しない「空に住む幻獣」ジズと合わせて三頭一対とする伝承も存在する。
フィクションでの扱い
ファイナルファンタジーシリーズ
物語の中盤~終盤にかけて出現する、シリーズには欠かせない常連モンスター。
初出はファイナルファンタジー2の中ボスからだが、1作目の時点で天野喜孝によって、ウォーリアオブライトと戦う原型的なモンスターが描かれている。概ね、二本の角・鬣・紫の毛皮を持つ肉食獣の姿で登場する。
優れた攻撃力が特徴で、隕石系の技を得意とする作品も多い。
上位種としてキングベヒーモス、ダークベヒーモスが居る。近年では更に亜種が増えており、チョコボやモーグリとは違ったポジションとして、シリーズに欠かせない敵キャラクターとなっている。
有名キャラだけあってか、FFとMHWorldのコラボ企画では、モンハンの象徴ともいえるリオレウスと相互ゲストのような形でベヒーモスが抜擢された。別名は「魔獣」。
なんとモーグリやサボテンダーなどと共にエオルゼアらしき異世界から渡ってきたという設定で、正真正銘「FF世界のベヒーモスそのもの」がモンハン世界に出現。これまでのガワを変えたものではなく、完全に独立した1種類のモンスターとして作成されている(骨格は既存のものをベースとしつつも、アレンジがなされた独自骨格)。なお、事前の情報では古龍種ではないとされていたが、蓋を開けてみれば分類は「古龍種」であった。元々モンハンの世界では「分類不能な超常的生態の生き物」を古龍種に分類する慣例があるため、さほど違和感はないだろう(とはいえ、血液成分などの設定を考えるとややイレギュラーではある)。後にコラボで登場したモンスターはコラボ先の分類が輸入されていたが、これはコラボ先の世界での詳細な知識を得られる機会があったためだろう。
戦闘面では屈強な肉体による物理攻撃と、ミールストームやメテオなどの魔法を行使する。魔法を詠唱する際は画面右にアナウンスが表示される。加えてFF14におけるギミックを再現しており、タンク役が頭部へのヒット数で敵視を集めて攻撃を受け、その隙に攻撃役が攻撃するといった役割分担に加え、メインシリーズ初の強制即死攻撃「エクリプスメテオ」とその回避ギミックなど、独自の仕様が満載。世界観ごと吹き飛ばす凄まじい戦闘能力で、ハンター達と激闘を繰り広げた。ちなみに本作では人数によるステータス変動が実装されたが、ベヒーモスは上記仕様の関係でマルチ用ステータスしかない。このため、ソロでの討伐はかなりの高難易度となる。
さらに超高難易度版として「極ベヒーモス」も実装。限定の報酬が称号と重ね着のみという、XXの超特殊許可クエストと同様の、撃破挑戦用クエストである。その戦闘力は元々強かった通常ベヒーモスをさらに上回り、MHWにおける最強のモンスターであり、MHW:Iにおいてもその難易度は相当高い水準に位置している。特に上位装備によるソロ討伐は、間違いなく歴代メインシリーズの中でも最難関クエストの一つに数えられるだろう。
なお、上記の通りエクリプスメテオを使用するのだが、これを使用するのは本来キングベヒーモスである。名前こそベヒーモスだが、ベヒーモス種の特徴を融合させた特殊な個体となっている。
また、ベヒーモスのクエストはクエスト開始時にFF14と同様の開始演出が入り、ダメージ表示がFF風に変化、強力な攻撃を当てた場合は技名が表示されるようになる。BGMもFF14のものであり、クエストクリア時にはいつものファンファーレが流れる。
LIVE A LIVE
SF編に登場。
惑星マシーナで捕獲され、貨物輸送船コギトエルゴスムで運ばれている謎の地球外生命体。
大型四足方向であるのが判明している以外は能力・生態系共に不明である。
外見は同じスクウェア制作のファイナルファンタジーシリーズのベヒーモスと同じく二本の角を持つものの、体毛は紫色ではなくエメラルドグリーンとなっている。
加えて公式攻略本に掲載されている、SF編キャラクターデザイン担当の田村由美女史のイラストでは、全体的にFFシリーズのベヒーモスと比べると、かなり毛深いデザインで描かれている。
エメラルドグリーンの体毛もあって見た目は美しいが、強力なキバを持っているので、近付けばただでは済まない。
しかし、航行途中に檻から脱走。船内をうろついて乗員達を襲う。
脱走後は船内を歩いていて、主人公キューブが触れると即ゲームオーバーになる。
普段はゆっくり歩いているだけだが、必ず行かなければならない部屋の前で待ち構えていたり、塞がれた狭い通路で遭遇したり、ダッシュで突進してきたりという行動で多くのプレイヤーを恐怖に陥れた。
ひどい場合だと、回避不可能な場所で待ち伏せしているケースすらある。
鳴き声、BGM、暗い船内などと相俟って、精神的に非常に痛い。まさにトラウマ。
劇中ではヒューイを殺害し、レイチェルに重傷を負わせる(レイチェルは後に死亡)。事件解決の為に協力し合いキューブと別行動を取っていた、ダース伍長にも襲い掛かったが最終的には死闘の末に彼に射殺された。
その性質から、MOTHER3のきゅうきょくキマイラを引き合いに出される事も多いが、キューブの行き先の随所に先回りして現れる分、恐怖度はこちらの方が上だろう。
なお、HD-2Dによるリメイク版ではなんと更に巨大化し、遭遇するとどこかの部屋に逃げ込まない限りどこまでも追いかけてくるようになった。スピードも上がっているため振り切るのも難しく、狭い通路からいきなり顔を出してくるという新たなバッドサプライズを引っさげてきた(オリジナル版と違ってエリア移動してすぐそこにいることはないが、一瞬だけベヒーモスがいないと思わせた直後のベヒーモスの襲来にビビるユーザーも多い)。
オリジナル版のドットでは表現出来なかった設定の美しい外見や毛並みも再現されているがそれを見る余裕がない。
しかもキューブに向かってまっすぐ追いかける思考になり、フェイントが通用しなくなり、障害物に引っかからなくなった。
巨大化したせいで物陰からいきなり飛び出してくるというビックリ要素はなくなったが、その代わりベヒーモスの横を走り抜けてやり過ごす事ができなくなった。貨物室もベヒーモス脱走後はコンテナが散らかり、狭くなっている(近くの扉まで走って逃げれば簡単に逃げられるが、ベヒーモスをすり抜けて通ることが難しくなっている)。そして巨大化したのに相変わらず船内の階層移動を平然と行う。…どこを使ってる移動しているのだろうか?
余談だが、ベヒーモスの識別番号「SHVC-5V」の「SHVC」はスーパーファミコンならび周辺機器やソフトの製品コードである(例えばスーパーファミコンはSHVC-001)。なおベヒーモスの識別番号は実はライブアライブのコードである。
半熟英雄シリーズ
子供版(?)のベビーモスがエッグモンスターに居る。更にその親父のヘビーモスまで居る始末。ヘビーモスに至っては単なる怪獣(しかも『ヤ』から始まる自由業風な装束を纏った)にしか見えない。
サンサーラ・ナーガシリーズ
聖書からの引用が多い押井守監修のゲーム。湖に棲むオレンジ色の大口カバとして登場。続編サンサーラ・ナーガ2では6本足の巨大な姿になった。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
三大冒険者依頼で【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】に討伐された【陸の王者】。
冒険者の装備を腐食させるほどの強力な毒を持つ。
あまりの巨体で死亡した際の灰は「黒の砂漠」という、灰で出来た砂漠地帯を作ったほどである。
Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士として暮らしてます
作品の略称として使われている。
余談
ベヒーモスとバハムートは同一存在である。
そもそも、バハムートはベヒーモスのアラビア語による発音なのだが、口伝による齟齬が起こる内にバハムートは「超巨大な魚」になってしまった(そのせいでレヴィアタンの方が見た目等が近くなってしまった)。
また、FF等を筆頭に両者が同時に登場する事は珍しくないが、近年ではベヒーモス=バハムートとして同一視して登場させる例も増えている。