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リゼル(MS)の編集履歴

2024-07-26 15:29:12 バージョン

リゼル(MS)

りぜる

リゼルとは、小説およびOVA『機動戦士ガンダムUC』に登場する地球連邦軍の量産型可変モビルスーツ(TMS)である。

機体データ

形式番号RGΖ-95
所属地球連邦軍
開発アナハイム・エレクトロニクス
生産形態量産機
頭頂高20.5m
本体重量25.8t/29.2t
全備重量57.6t/68.3t
ジェネレーター出力2,220kw/2,320kw
スラスター総推力81,500kg/91,600kg
センサー有効半径14,920m
装甲材質ガンダリウム合金
固定武装60mmバルカン砲×2、ビーム・サーベルまたはグレネード・ランチャー×2、
携行武装ビーム・ライフル、シールド、ビーム・キャノン、メガ・ビーム・ランチャーなど
ディフェンサーaユニット武装ハイパー・ビーム・サーベル×2、マイクロ・ミサイル
ディフェンサーbユニット武装メガ・ビーム・ランチャー×2、メガ粒子砲×2

※バックパック毎に異なるデータは、ボックス・ユニット/ディフェンサーユニットの順で併記。


概要

第二次ネオ・ジオン抗争後にアナハイム・エレクトロニクスが開発した地球連邦軍の量産型可変モビルスーツ

リゼル(ReΖEL)の機体名称は「リファイン・ゼータ・ガンダム・エスコート・リーダー(Refine Ζeta Gundam Escort Leader)」の頭文字の略称である。


リ・ガズィと同じくΖガンダムの量産化を目指したRGΖ系列に連なる機体であり、ΖプラスR型やリ・ガズィのようなバックウェポンシステムによる準可変機構ではなく、グリプス戦役時に廃案となったZⅡの設計をリファインする形で量産化を成功させている。

RGZ-95  リゼル

巡航形態のフォルムはΖガンダムのウェイブライダーとは異なり、ΖⅡと同様、メタス系のMA形態に近く、構造が簡易なメタス系列の可変機構を参考としている(肩のセンサーの形状がその名残)。


加えて内装(部品規格等)の一部をジェガン系列と統一化することにより、可変機の多くにあった生産性及び整備性の低さをクリアしている。このため頭部エクステリアはΖ系ガンダムフェイスではなくジェガンと同じバイザー型で、メインカメラもジェガンと同様にバイザー下にモノアイを採用している。


Ζ系列機特有のピーキーな操作感もリミッターを設けた事で幾分緩和されており、新兵でも難なく扱うことができる。加えて、リミッターを解除し、フレームを補強する事で熟練パイロットにも対応出来る性能を発揮出来るなど、幅広いニーズに対応可能である。

可変機構については「エスコート・リーダー」の機体名が示すようにサブフライトシステムとしての機能も設計に組み込まれている。ウェイブライダー形態へ可変後にスラスターが一方向に収束されることによる余剰推力を活用し、バックパックに設けられたジェガンなど他のモビルスーツを牽引できるグリップも搭載し、迅速な展開や友軍機の推進剤の節約及び行動範囲の拡大を図っている。


これでいて、量産型ΖΖガンダムを若干ながら上回るジェネレーター出力を有し、ZZガンダム由来の装備もオプションで装備可能と、ZZガンダムの要素も受け継いでいる。本体脚部のスラスター配置はZZガンダム/フルアーマーZZのそれであり、Ζガンダムの量産機というよりはΖ・ΖΖ・メタスのいいどこどりをして量産化した機体と言った方がいいかもしれない


以上のように、性能だけでなく生産性・整備性にも高度な配慮がなされ、当時各部隊に配備されていたジェガンジムⅢの対応任務拡張にも貢献するなど、長年の悲願であったΖガンダム量産化を遂に果たしたどころか、Ζ計画の集大成とも言える名機となるポテンシャルを充分に備えていた。


だが、運用開始直後の宇宙世紀0100年にジオン共和国の自治権放棄成立で大きな動乱がなくなると、軍事費削減によるコスト面の問題から長距離移動には単一機能に特化したサブフライトシステムが再び台頭することになり、配備は限定的なものとなった。加えて可変機構なしでも同等以上の機動性を発揮する小型MSの登場も追い打ちとなり、直系の後継機が作られる事もなく姿を消していった。


そもそもの話だが、「Ζ系列の量産機」というコンセプトは地球連邦軍が依頼した訳ではなく、アナハイム側が「Ζ系列の生き残る道」のために売り込んできたというのが開発の真相だった。


それでも、ロールアウトから二十年が経過した時点でも最新鋭機とともに第一線を張り続けており、腕の良いパイロットならばオールズモビルRFシリーズ相手に無傷で壁役を張れるなど、時代に置いていかれながらもその活躍が廃れることはなかったようだ。一説にはおよそ40年後の木星戦役時代でも運用が確認されていたといわれる。

なお、U.C.110年代に押し寄せたモビルスーツ小型化の波に乗り、本機も後継機案として小型化プランが模索されているとされるが、実機が登場するどころが十分な情報すら公開されていない。Gカスタムに小型化計画で開発された頭部ユニットが流用されてあるくらいである。


主なパイロットはリディ・マーセナス、ノーム・バシリコック、イアン、ホマレ、プールなど。

なお、ネェル・アーガマ所属のMS隊における本機のコールサインはフォネティックコードで"R"を意味する「ロメオ」。

因みにジェガンは"J"を意味する「ジュリエット」である。


武装

頭部バルカン砲

連邦系モビルスーツの頭部に標準装備されている牽制用機関砲。口径は60mm。


ビーム・サーベル

前腕部に内蔵されている近接用斬撃装備。

最大4本を装備可能。

第二次ネオジオン抗争期のサーベルは、エネルギー消費や敵機からの視認確率を抑えるアイドリング・リミッターが標準機能となっていたが、本機の場合、最大発振させて構えをとる場面があり、オミットされた可能性がある。

本機のサーベルラックは、グレネード・ランチャーとの選択式となっている。


グレネード・ランチャー

Ζガンダムやリ・ガズィにも搭載されていた前腕部に内蔵する実弾兵装。

前述の通り、装備はビーム・サーベルラックとの選択式となっており、作戦前に選択して換装される。


ビーム・ライフル

Ζガンダムが使用したXBR-M-87A2(出力5.7MW)の制式量産モデル。

伸縮機構以外の機能を引き継いだ非常に優秀な兵装で、銃口からビーム刃を発振するロング・ビームサーベル機構も使用可能。加えて出力調整機能が追加されており、ビームランチャーのような高出力のビームを照射するギロチンバーストが新たに使用可能となっている。

アナハイム製であればどの機体でも問題なく使用でき、デルタプラスジェガンΖプラスも戦闘に於いてこれを携行。ユニコーンガンダムも袖付きとの最終決戦に於いてリゼルから借用する形で本装備を運用している。変形時はシールド表面にマウントされる。


メガ・ビーム・ランチャー

本機専用に開発された長射程ビーム兵器。主にC型が使用する事が多いが、一般機でもリディ機が使用している。

Ζガンダムが使用した大型ビーム砲「ハイパー・メガ・ランチャー」のコンセプトを継承した兵装で、機体背面とアームで連結される形で支援攻撃に運用される。装備した際の全高はかなり高くなるが、作品によっては銃身を折り畳めるようになっている事も。

エネルギーは機体のジェネレーターとランチャー内蔵のサブジェネレーターの両方から供給されるため、グリップは精密照準時に安定して発砲するためのフェイルセーフ用であり、握らなくても発砲が可能となっている。よって変形時も使用可能。

先述の通りジェネレーターを内蔵しているため他機種でも運用は可能で、『不死鳥狩り』のために編成されたシェザール隊所属のジェスタのうち、足止め・牽制を担当したB班はバイポッドを追加した本兵装を携行していた。


シールド

左腕に装備される防御兵装。

本機のシールドも機能の多目的化がされており、先端に3点バースト式のビーム・キャノン、後端には近接時の打突兵器としてハンマーブレードが装備されている。変形時にはこれまでのZ系同様に機体下部の保護装甲としても機能するが、本機はメタス系由来の肩部センサーやサブセンサーの増設がされているため、Ζ系特有のシールド部分(あるいはそれに相当する変形用サブユニット)のデリケートな取り扱いがやや緩和されている。


その他

以上の他、ジェガンのライフルやハイパー・バズーカ、ハイパー・メガ・ランチャー等、他機種の兵装を運用する機体も確認されている。


バックパック

本機はサブフライトシステムとしての運用だけでなく、より多角的な運用を想定して複数のバックパックが開発されている。


ボックスタイプ

一般機が装備する標準仕様のバックパック。

ΖⅡ及びリ・ガズィの意匠を色濃く持つ。

リディ機はこれにメガ・ビーム・ランチャーを搭載した仕様となっている。


ウイングタイプ

AMBAC稼働肢「ウイングバインダー」を装備したバックパック。

宙間運用での機動性が向上する他、副産物として大気圏突入能力と圏内での飛行能力が追加される。

主に熟練パイロットが多く使用している。


ディフェンサーユニット

本機専用に開発された宙間拠点強襲用のバックパック。

機種の高機動化を目的に開発されたGディフェンサーの流れを汲むバックパックで、大出力のスラスターを複数配置し、サイドアーマーをAMBAC稼働肢として機能するテールバインダーに換装することにより、戦闘宙域までの到達時間短縮とMS形態での高機動戦闘を可能にしている。ただし重量増加のため戦場到達時間の短縮を優先する場合は、追加武装をオミットする必要がある。


本来はこのユニットを装備したリゼル1個小隊のみで任務に当たることを想定しているため、どちらもサブフライト用のグリップは装備されていない。


a装備

RGZ-95 リゼル ディフェンサーaユニット

近・中距離用の広域拡散型。ウイング付きのミサイルコンテナを装備しており、内蔵されたマイクロ・ミサイルを用いての面制圧を得意とする。

また、背面のパワーサプライヤージョイントにハイパー・ビーム・サーベルを装備しており、格闘戦時に複数の敵機を薙ぎ払う事も可能。

ハイパー・ビーム・サーベルは、ZZガンダムの同名武装に近似した形状だが、ビーム・キャノンとしての機能はオミットされている。

多数のミサイルとハイパー・ビーム・サーベルの組み合わせは、ZZガンダムのコア・ベースを彷彿とさせる。

『獅子の帰還』でリディがバナージの生還を確認するためにサイド3に領海侵犯した際、彼は本装備のリゼルに搭乗している。


b装備

RGZ-95 リゼル ディフェンサーbユニット

中・遠距離用の一点集中型。

背面にメガ粒子砲内蔵のバインダーを接続し、新たに増設されたジェネレーターによって各ビーム兵器の稼動効率を強化している。

また、通常は単装で運用されるメガ・ビーム・ランチャーを、本装備のリゼルは2門装備することが可能になっており、最大出力での照射は各種センサーの連動によって高い命中精度を誇る。

強力なビーム兵器2門という武装は、ZZガンダムのコア・トップを彷彿とさせる。

『バンデシネ』におけるシナンジュ戦においてリディ機はこの装備に換装されて出撃したものの、やはり原作やアニメ同様中破してしまっている。


バリエーション

リゼルC型

リゼル (隊長機)

エースパイロット用に性能を再調整した特別仕様のリゼル。


立体物

ガンプラHGUCMGが発売。前者は差し換え変形、後者は完全変形。いずれもメガ・ビーム・ランチャーは付属していないため、リディ機を再現するにはC型から持ってくる必要がある。また、前者ではディフェンサーbユニット装備(ゼネラル・レビル仕様の色替え)がプレミアムバンダイ限定で発売されており、プレバンガンプラ総選挙2023HG部門で1位を取った事もある。


食玩「MOBILITY JOINT」シリーズにラインナップ。 一般機・ゼネラルレビル配備型が本体と専用の拡張パーツが各々ラインナップされた。※現在、入手困難


余談

ΖⅡのリファインという開発経緯のためか、設定初期での名称案には「ΖⅢ(ズィートライ)」というのもあった。


関連動画

関連項目

機動戦士ガンダムUC

リディ・マーセナス

ZⅡ リ・ガズィ ジェガン

Ζプラス 量産型Ζガンダム


クランシェ:別作品における似たポジションの機体。

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