「猛る烈火のエレメント」
演:磯部勉
概要
小津兄弟姉妹達5人(マジレンジャー)の実父にして、天空聖者の中でも生ける伝説として語られている勇者。
本当の名前は「天空聖者ブレイジェル」であり、人間態は壮年の男性の姿をしている。
人間界での経緯
人間の女性、小津深雪と知り合って5児を儲けるが、子供達には長らく自身の正体については何も伝えておらず、天空聖者の務めで家をあける事がしばしばな事もあって探検家と称していた。物語の始まる15年前にはン・マの封印に出かけてそのまま帰らなくなり、深雪は夫について「南極で遭難した」と話していた。
前述した事情から家族と接する機会が少ないが、その分だけ子供達への愛情は深く、家族で穏やかに過ごす時の写真は弟子のルナジェルに「こんな顔をするんだ」と意外に思われた程に穏やかな表情であった。
殆ど家にいなかったことから父との記憶がはっきりあるのは長男の蒔人くらいで第3子の麗ですら「あまり覚えていない」と発している。末っ子の魁に至っては、彼が物心つかない頃に姿を消していた為に父親と触れ合った記憶がなく、当初はウルザードの正体が父だと分かった後も魁だけは憎悪と疑念を拭えなかった。
正体
小津5兄妹からは、「インフェルシアとの戦いで命を落とした」と長らく認識されていたが、後にン・マ封印の際に彼から受けた術によって魔導騎士ウルザードに変えられていた事が判明する。
それまでの記憶の一切も失っていたものの、騎士道精神に反した振る舞いを嫌ったり、マジレンジャーの成長に期待して彼らの成長を促すような言葉をかけながら、時には窮地を救ったりあえて見逃す事もあるなど天空聖者であった頃の信念や、家族への情愛の片鱗を残しているかのような描写も時折見受けられた。
物語中盤で5兄妹の勇気の力と家族の絆によって失われていた記憶と本来の姿を取り戻すが、直後にン・マの復活を阻むべく、その魂を体内に封じてインフェルシアに潜伏する。しかし、冥府十神達の攻撃でン・マの魂を奪還され、自身も半死半生の状態になるなど子供達の元へ戻れない状況がその後も物語終盤まで続く事となる。
終盤に深雪の助力によって蘇生され天空聖者としての力が回復し、ウルザードファイヤーへの変身能力も取り戻す。そしてようやく15年ぶりに家族の下へ帰還した時には頬を緩め、また娘の麗と弟子のサンジェル=ヒカルの結婚式に立ち会った際には、「あの5歳だった麗が…」と感慨深げな様子を見せていた。
絶対神に転生したン・マとの最終決戦で一度はヒカルと共に落命するもナイとメアの力で蘇生を果たし家族全員でン・マを完全に撃破。全ての戦いを終えた後は小津家に戻り、家族仲良く暮らしている。
余談
演者の磯部は、顔出しで小津勇を演じて欲しいとのオファーを受けた際には、「自分でよいのか?」と、最初は戸惑ったという。
ちなみにウルザードファイヤーの姿は、元々彼の変身形態だったという設定だが、何故ヒカル(サンジェル)やルナジェルがウルザードの姿を見て違和感を持たなかったのかは謎。
そもそも彼等は、勇ことブレイジェルとは師弟として何度も手合わせして共に戦っていた筈なのに、何故ウルザードと直接戦ったのに彼の正体に全く気づかなかったのだろうか...。
関連タグ
魔法戦隊マジレンジャー 天空聖者ブレイジェル 5聖者守護隊 天空聖者
ザンダバルド…中の人繋がりの戦隊怪人だが、こちらは勇とは真逆の筋金入りの極悪人。
アナキン・スカイウォーカー…『STARWARS』シリーズにおける悪堕ちした主人公の実父繋がり。ちなみに磯部勉氏は『STARWARS』シリーズのソフト版吹替でハン・ソロ役だった事でも有名である。
品田門平/シナモン(プリキュア)、虹ヶ丘ヨヨ…プリキュアシリーズに登場する異世界人キャラであり、人間と結婚して子孫をもうけた繋がり。前者は息子、後者は孫娘が戦士に変身する。