「我らはデザリアム。歴史に残らぬ弱者どもよ………」
宇宙戦艦ヤマトシリーズに登場する敵対国家暗黒星団帝国に関係する名称。
初出は『ヤマトよ永遠に』で、ここでは彼らの本星の名前である。
リメイク版である『宇宙戦艦ヤマト2205』『ヤマトよ永遠に_REBEL3199』では、勢力名となった。
概要
イスカンダル星を自分たちの故郷に持ち帰るという目的で現れ、そのためにガミラス星を破壊した。イスカンダル星を手に入れようとする理由はまだ謎。
その出自については謎が多く、どこから来たのかは『2205』作中では明らかにされなかった。
戦艦の名前もガミラスやガトランティスの艦と異なり独自の言語ではなく地球の言語で名付けられていたり、デーダーやメルダーズが地球のクラシック音楽(劇中では、ドビュッシーの「月の光」・「夢想」、ショパンの「夜想曲第2番」、モーツァルトの「幻想曲K.397」の4曲が流れている)を聴いていたりと、地球と何かしらの関わりがあることが示唆されている。
なお、「とある致命的な弱点」を持っているのは旧作と共通。その弱点の大元については「呪われた力」と嫌悪している。
その一方でゴルバ内部には異質なあるものがあり………?(リンク先『2205』ED後のネタバレ注意)
デザリアム人
原作同様寒色系の肌色をしている(『新たなる旅立ち』よりは『永遠に』の方に近い)。
独特だった青い強膜(白目)と黒い隈取りは生身の特徴ではなくなり、科学的な処置によるものとなっている。普段は地球人やガミラス人などと同じような目をしているが、必要に応じて目の周りに黒い膜がブロックノイズ状に広がり、それがやがて黒い隈取りと青い白目になる(参考映像)。ただし「3199」では、白目が青以外の色に変わる人もいる。(アルフォンは青緑、イジドールは紫、スカルダートは赤)
ちなみに服も同様で、全裸状態の身体に貼り付いていくように実体化する。
原作だと頭髪のある人物はモブキャラを含めても3名だけだったが、「3199」では頭髪のある人物が多く登場し、地球に入植した人には殆ど、地球人と同じような髪が生えている。ただし軍人には何故か禿げた人が多い。
首元には「コアメダル」なる円形の通信機を着けており、これでマザーデザリアムとテレパシーで交信する。これは一般人でも子供から大人まで着けている他、デザリアム士官のカザンは地球人である藤堂や芹沢らにも着けさせようとした。
民族性に関しては原作と大きく異なっており、全体的に抑揚が少ない無機質な喋り方をしている者が多い。特に一般兵はどんな状況でも無表情と淡々とした話し方を崩していない。一方で指揮官クラスの人物はそれなりに喜怒哀楽が表情に出ており、時には強い感情の揺れがある。感情の動きは「デザリアム千年の夢」の達成に何かしら関係していることが示唆されており、彼らの上司は「忌むべきもの」と言いつつ「身の内に取り込むことで我らは完全になれる」と述べている。
また、『2205』では何らかの記録に基づいて行動していると見られる描写が多く、そこから外れる要因を「ノイズ」と称している。強い感情についてもノイズを発生させるものとして扱っている。デーダーはノイズに若干寛容だが、メルダーズはかなり忌み嫌っている。
ちなみに『2205』でデーダーが全裸姿で音楽を聴いているが、デザリアム人全体がそうなのかというヤマトークでの視聴者の問いに対して、脚本の岡秀樹は「そんな嫌な設定作ってないですよ(笑)」と言いつつも「デザリアム人の設定に沿って考えると、音楽を嗜む際には何も纏わずに浸ろうとするかもしれない。それは音楽以外もそうかもしれない。そういったのが先々に何か影を及ぼすか及ぼさないか、どっちかなぁという感じ。」とも言っている(ちなみにデーダーが全裸だったのは安田監督が趣味に走った結果らしい)。
技術体系
地球ともガミラスとも異なる技術体系を持っており、各種兵装にその要素が見られる。
主要武器であるビーム砲は、地球やガミラスのような陽電子砲ではなく、重核子砲となっている。そのビームの色は赤黒い粒子が散りばめられたピンク色。
ちなみに地球とガミラスのビームはオタマジャクシ状、ガトランティスのビームは矢状の形になっていたが、デザリアムのビーム形状は先端に塊がないスタンダードな表現(ただし『2205』第5話のみの描写ではあるが、近接信管のように敵至近で炸裂するビームも放っており、こちらはオタマジャクシ状になっている。また、『2205』はビームエフェクト自体が結構コロコロ変化しており、地球やガミラスのビームもオタマジャクシ状じゃない場面が多々ある)。
防御装備としては波動防壁ともミゴヴェザー・コーティングとも異なる原理を持つ「位相変換装甲」という特殊装甲を備えている。
受けた攻撃をノイズキャンセリングの要領で相殺することで無効化する。出力は搭載兵器の機関出力に依存するため、小型艦はそれほど強固ではないが、大型艦はショックカノン数発に耐え、要塞級ともなるとデスラー砲(波動砲)すら完全に防いでしまう。
機動面では一部の艦艇は「積層型姿勢制御ユニット」と呼ばれるものを装備している。これの効果で機動性は高く、劇中ではプレアデス級が400mクラスの船体を3~4秒程度で180度反転させているシーンもある。このユニットの塊といえる機動翼を有するプレアデス改級は、巨体に見合わぬ機動性を発揮するとされる。
なお、『2205』では姿勢制御や方向転換時にスラスターを使う描写が無いが、『3199』では用いている(これが変化が設定として存在するものなのか、単に制作会社変更による演出の違いなのかは不明)。
主な人物
「2205」登場
「3199」登場
- アルフォン:情報将校
- イジドール:アルフォン直属の部下
- ランベル:グロデーズ艦長
- スカルダート:聖総統。地球を何故か「故郷」と言う。
- サーダ:聖総統補佐官
- マザーデザリアム:デザリアムのトップに君臨する人工知能。年老いた女性の声で意思を伝える。2章で女の声と同一人物であると判明した。
- カザン:地球2207進駐軍統括総司令。第二章ではプレアデス改級攻勢型戦艦ガリアデスに座乗し、第三バレラスに不時着した銀河を引き渡す事をバレルに要求、脳死状態の神崎の身柄を確保した。
- アズール:ゴルバ・エナム司令。ヤマトをイカルス天文台ごと捕獲しようとしたが、波動カートリッジ弾によるカウンターで要塞を粉砕され、自身も崩れ落ちる天井に潰され呆気ない最期を迎えた。
- マクシム:タイゲタ級に搭乗していた地球への移民で文官。アルフォンとは幼い頃からの親友
主な登場兵器
艦船
旧作のプレアデスのリメイク艦。全長410m。積層型姿勢制御ユニットを備え、その巨体に見合わぬ機動性を発揮する。
実は本来、こちらがリメイクアニメ版のプレアデスとしてデザインされた艦。ただ、その過程で旧作版のプレアデスも登場させることになったため、最終的にプレアデスの改良型指揮艦として設定された。リメイクヤマトシリーズで唯一、全長より全幅の方が長い。
『2205』でガミラス星・イスカンダル星を襲撃したデザリアム艦隊の旗艦としてグレート・プレアデスが登場。『3199』では二番艦・ガリアデスが第2章で登場。
デザリアム艦隊の中核となる全長405mの大型艦。
グレート・プレアデスと同じく旧作のプレアデスのリメイク艦。先述した通りグレート・プレアデスが指揮艦となったため、本作では艦隊主力を成す量産型戦艦として設定された。
グレート・プレアデスと同じく積層型姿勢制御ユニットを備えるが、艦の形状は旧作のプレアデスほぼそのものというべきもので、グレート・プレアデスにあった機動翼は備えていない。ただし、機動力そのものは高い他、主機関と別に補機も備えており、艦橋とは別に艦底部にも管制室を備えるとされている。
デザリアム艦隊の大部分を占める全長210mの中型艦。
旧作の護衛艦のリメイク艦。100m弱の小型艦であった護衛艦から倍以上にまでスケールアップされ、(形状が形状なので、全幅と全高はヤマトを上回る)艦橋構造物は旧作に比べてやや切り詰められている。火力面では主砲は戦艦の副砲を流用したものであまり高くはないとされているが、防御力は紙装甲だった旧作版と比べてコスモパイソンの対艦ミサイル攻撃にも耐えるなど非常に進歩した(でも流石にショックカノンにはやられてしまったが。)
多数の航空機や陸上兵器を搭載する輸送艦。全長1000mという巨体を持つ。次元潜航能力を持つ。
第二章で初登場したが、未だ詳細なスペックは不明。
デザインを担当した明貴美加氏によると、「ヤマトのライバル艦」としてデザインしたらしい。
航空機
- 襲撃戦闘機カタピラス
イモムシ型戦闘機のリビルド。
とても航空機とは思えない突飛な挙動を取る(シナリオには「航空力学を無視した動き」と記載されているとのこと)。
そのせいでイスカンダルでの海上戦にて、初めて対戦した坂本から「あれで飛行機かよ!?落ち着きのねえ野郎だ!」と言わした(即座に教官の山本から「お前が言うな」とツッコまれたが)。
そして2205最終局面での宇宙空間での戦闘でも投入されたが、上記の山本から動きを読まれてか「ワンパターン!」の一言と共に撃墜され、彼女のライバルにして戦友であるメルダから無言で撃墜された。如何に突飛な挙動・軌道を取る機体と言えど、歴戦の勇士の前では敵ではないようである。
『3199』では『2205』で登場した機体の山吹色の部分が濃いオレンジ色に塗られており、頭頂部に殲滅多脚戦車と同じ触角状のビーム砲を取り付けた改装型が登場する。
陸上兵器
- 掃討三脚戦車ガバリア
細長い三脚を持つ全高54mの大型戦車。地球の戦車部隊を圧倒する攻撃力と戦車砲が効かない防御力を持つ。ただし脚は脆く、関節部に連続攻撃をされると壊れる。
- 殲滅多脚戦車ガーム・ビゥ
四脚の小型戦車。全高6.5m。「2205」ではゴルバ内部に無数に積まれており、飲み込まれた次元潜航艇を襲撃、乗っていたハイニを抹殺した。その後デウスーラⅢ世が体当たり、特殊装甲を破った時はゴルバから這い出し、突き刺さっている同艦を破壊しようとした。しかしその途中ゴルバが1発の爆弾で取り返しのつかないダメージを負ってしまい、連動するように全て機能停止した。
その他兵器
全高10kmにも及ぶ巨大要塞。
ガミラス星に降り注いだ兵器。ガミラスからは「巨大な槍状の物体」と呼ばれる。
未知のエネルギーを地表から叩き込み、惑星の地殻、果ては内核まで破壊し、星を崩壊させる。さらにエネルギー転送機能を有し、星を破壊した際に生じたエネルギーをどこかへ転送している。
寿命が近く破壊しやすい星をエネルギー資源として利用するための兵器。
エネルギーを転送する際惑星の崩壊に耐える為か非常に頑丈に作られており、470ミリカノン砲では傷1つつかない。
移動要塞。高さは地上降着時、下半分が地面にめり込んでいてもでも1800mあるため、宇宙航行時は多分全長3キロ近くあると思われる。拡散波動を浴びせられても傷つかない防御力がある他、1章の冒頭では謎の赤い光でボラー艦を機能停止させた。
その光を見たボローズは「銀河の中心にあって全てを凍てつかせる魔女の息吹」「『ウラリアの...光』...」と戦慄していた。
※ちなみに「ウラリア」とは、旧作における暗黒星団帝国の検討段階で上がっていた勢力名の一つだったりするのだが、何か関係があるのだろうか...?
謎
『2205』時点では彼らの全容は全くの不明であり、謎が非常に多い存在として描かれているため、その正体に関してファンから様々な予測が出ている。
『2205』時点で判明していることとしては、劇中やスタッフの発言から、
- 「デザリアム千年の夢」と称される大望がある
- 地球やガミラスとは全く異なる技術体系を持つ
- 波動エネルギーを「呪われた力」と評する
- イスカンダルを「忌むべき星」や「闇」と称し、それと対を為す「光」を自称する
- イスカンダルの聖域サンクテルを自分達の管理下に置こうとする
- 地球のクラシック音楽を聴いている
- 何かしらの「記録」に基づいて行動しており、記録に存在しないものをノイズと称して排除しようとする
- 感情の揺らぎや高まりを忌避するが、同時にデザリアム千年の夢の実現に必要であることが示唆されている
- 劇中宇宙を指して「この時空間」と称する
- メルダーズは「海」の概念を知っている(「釣り上げる」「網を放つ」等の表現から)
などが挙げられる。
サンクテルを狙った理由については覇権国家時代の遺物である膨大な「星のエレメント(=イスカンダルが固定・保管してきた数多の星間文明の記録)」と劇中で推測されているが、実際のところは不明。また、「デザリアム千年の夢」の内容も、波動エネルギーを「呪われた力」とする理由も不明。
加えて、現時点ではリメイク版におけるデザリアムの地球侵攻の理由が不明であり、他惑星への移住に際し数世代暮らせる一時移住先として地球を求めたガミラス、短時間で大量の兵器の生産が可能である時間断層を欲したガトランティスに対し、同じく波動エネルギーを用いるガミラスと(一応は)同盟関係にあるが、時間断層はもはやない地球をデザリアムが攻めるメリットは薄いと考えられる。強いていうなら、地球にはイスカンダルと地球、両方の「星のエレメント」を有するイスカンダルの忘れ形見がいるが………?
ファンの仮説
- 未来or並行世界の地球人説
『2205』ED後に明かされた衝撃の「あるもの」から囁かれている仮説。詳しくは該当記事(無論ネタバレ)を見ていただきたいが、「それ」は明らかに2205年には存在しない異質なものだった。
また、彼らのバックボーンが本格的に明かされるであろう作品の名前は「3199」の番号を冠している。これまでのリメイクシリーズでは作中の西暦を関することが一般的だったが、『REBEL3199』に関しては公式から舞台は2207年であることがすでに公表されているのもあり、この3199が何を指すのか、何よりREBEL=反乱とは何に対してのものなのか、そしてキャッチコピーの「敵は宇宙戦艦ヤマト」とはなんなのかなどの点から、「デザリアムは時間断層を放棄しなかった時間軸の西暦3199年の地球人類である」という仮説もある。
この仮説を捕捉する根拠として、先述のレコードの件や宇宙艦艇の命名法則がある。
ちなみに、ヤマトがイスカンダルに向かって旅立ったのは2199年。それに「デザリアム千年の夢」の1000年を足すと、ちょうど3199年。
- マーズノイドの成れの果て説
『2205』の前に公開された映画『「宇宙戦艦ヤマト」という時代』は『2205』に向けた予習としての側面があり、その中で内惑星戦争の内容について触れたため、これを伏線と捉えて「デザリアムは内惑星戦争時に修理した異星宇宙船で太陽系から落ち延びた一部のマーズノイドの成れの果て」とした仮説。
『3199』第一章の公開後、スカルダートの容姿から「やっぱりマーズノイドが関係あるんじゃないか?」と一部のファンから支持を得ている。
- シャルバート黒幕説
『REBEL3199』が『宇宙戦艦ヤマトIII』の要素も合わせていることも合わせ、同作で重要な立ち位置だった伝説の文明シャルバートが関わってくるとする仮説。『3199』が『永遠に』と『III』が一緒になったから生まれたトンデモ説...というわけではない。
まず、デザリアムにおけるある人物のキャスティングなのだが、その人物は『III』においてシャルバートと深い関わりのある人物を演じている。また、『III』の没プロットではシャルバート人がかつて作り上げた「機械の女王」とヤマトが戦うというどことなく旧作の暗黒星団帝国を思わせる設定があり、この設定を取り入れるのではないかと睨むファンも少なからずいる。
これらのことから「デザリアムの正体は旧作のシャルバートに相当する文明なのではないか」あるいは「デザリアムを裏で操る黒幕がシャルバートなのではないか」という仮説を唱えるファンもいる。特に後者は他の説と絡めて「地球人やマーズノイドをシャルバートがデザリアムとして仕立て上げた」とする仮説もある。
なお、『2205』冒頭のガルマン星の描写をみるに、リメイク版ヤマトの世界にもシャルバート(もしくはそれに相当する文明)が存在していることが確実視されている。
- 単なる宇宙人説
「地球人類ともシャルバートとも関係ない第三勢力の星間国家だろう」という説。つまりは原作通りの設定である。
バリエーションとして、「未来or並行世界で地球を併呑した宇宙人」なんて説もある(ちなみに旧作『永遠に』のPSゲーム版でスカルダートがついた嘘の内容がこれ)。
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以下、第二章『赤日の出撃』ネタバレ注意
2章のトップを飾る第三話の題名は『デザリアム、暗黒の1000年史』
そこで全人類に対して行われたスカルダートのスピーチで自分たちは1000年先の並行世界の地球人であるとの「情報開示」が行われた。
作中世界の地球連邦はその情報開示を受け入れ、デザリアムを政府の諮問機関と位置付けて協力関係を構築している。
しかし、それを事実とするにはいくつかの疑問点が残るとして、『3199』二章の彼らが語る『真実』の真偽を考察するファンも多い。
幾度にもわたる宇宙規模での戦乱で波動砲を乱用したために宇宙を引き裂き、その過酷な環境に適応するためにホモ・サピエンスであることをやめ、自らの肉体を機械的に改造することで新しい人種ホモ・デザリアムとなったが、そのために行き詰まった地球人達が自分達であるとスカルダートが語ったが、『2205』でのデザリアムの言動との差異から本当のことを言っているとは信じがたいとするファンが少なくない。
- イスカンダルに対する認識
『2205』ではイスカンダルのことを「忌むべき星」「闇」と称していたが、『3199』で語られたデザリアム千年史ではイスカンダルを忌む理由が見当たらない。
それどころか波動エネルギーの乱用により宇宙を引き裂いたことを踏まえ、自分たちに救いの手を差し伸べてくれたイスカンダルの忠告にもっと耳を傾けるべきであったと、真逆の認識を語っている。
- ガミラスやヤマトに対する認識
『2205』ではガミラスのことを「記録にないノイズ」と評し、ヤマトのことは「おそらく大喪失に含まれる記録」としていたが、『3199』での彼らの言動はガミラスやヤマトの存在を十分に認識していなければありえない言動をしている。
このため、2205年から2207年の間で調べ上げた事を前提に嘘をついているのでは?とする説がある。
そもそも本当に未来の地球なのであれば、メルダーズが言い放った『歴史に残らぬ弱者ども』などという表現にはなり得ないのでは?と考察するファンもいる。
- 故郷についての認識
『2205』でメルダーズは「我らが故郷デザリアムは遠い」と発言しているが、『3199』でスカルダートが語った千年史を事実とするなら、デザリアムとは彼らを指導するAI及び自らの種を指す言葉であり、自分たちの星のことは大崩壊で醜く変わり果てたと評しながらも「地球」と称している。つまり故郷をデザリアムと表現するのは根本的におかしな発言である。
- ボラーからの認識
『3199』ではグランドリバースが放つ赤い光のことを、ボラー連邦は銀河の中心部で観測されているウラリアの魔女の光であると認識している。昔からボラーはウラリアの光に対して強く関心よせているようで、ウラリアのことがデザリアムを指しているとするならば、本当にデザリアムは未来人なのかという点から怪しくなる。
以上の各点から、スカルダートの語った「未来の地球の歴史」は色々と矛盾が生じるため全てが真実であるとは言い切れない、と考察するファンも少なくない。
しかし、総監督曰く、「(『3199』は)物語が進むほどデザリアムが未来の地球であることを否定しづらくなる」とも述べており、彼らの正体については謎が深まる一方になっている。
中には、「詐欺師は全部嘘を言うのでなく2割くらい本当のことを混ぜてくる」と言う事例を例にあげて、
- 『デザリアム人が未来の地球人であることは本当なのかもしれない』
- 『しかしマザーデザリアムは地球の開発したAIなどではなく、地球を侵略してきた勢力なのかもしれない』
- 『ゴルバ内部の異様な構造物』は地球が抵抗した証なのではないか?』
- 『彼らはマザーデザリアムに偽りの記憶を植え付けられているのではないか?』
と様々な考察が交わされている。
彼らの正体について第三章以降で詳しく掘り下げられることに期待。