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小牧線の編集履歴

2025-01-11 11:13:30 バージョン

小牧線

こまきせん

名古屋鉄道が運営する路線の路線の一つ。犬山-上飯田間20.6kmを結んでいる。

路線データ

路線延長20.6km
軌道間1067mm
駅数14駅
複線区間上飯田駅~小牧駅間
電化区間全線直流電化(1500V)
閉塞方式
  • 上飯田駅~味鋺駅間:車内信号式
  • 味鋺駅~犬山駅間:自動閉塞式
保安装置
  • 上飯田駅~味鋺駅間:ATC
  • 味鋺駅~犬山駅間:M式ATS
最高速度
  • 上飯田駅~味鋺駅間:75 km/h
  • 味鋺駅~犬山駅間:95 km/h
交換可能駅田県神社前駅、楽田駅、五郎丸信号場
最小曲線半径300m(味美駅~春日井駅間)
最急勾配33‰(味鋺駅付近)

概要

上飯田駅(愛知県名古屋市北区)から犬山駅(同県犬山市)までを結ぶ、名古屋鉄道(名鉄)の鉄道路線であり、総延長20.6km(営業キロ)。

上飯田駅から先は、名古屋市営地下鉄(名古屋市交通局)上飯田線平安通駅まで、相互直通運転を行っている。


上飯田-小牧間は複線、小牧-犬山間は単線で、単線区間では田県神社前・楽田・五郎丸信号場(犬山-羽黒間)において列車交換が可能。上飯田-味鋺間は路線を第三セクターである上飯田連絡線株式会社が管理し、名鉄は運行管理を行う。この区間は名鉄全線で唯一ATCが装備されている。


ダイヤは全列車普通で15分間隔の運行が基本である。全線でワンマン運転。

ラッシュ時には上飯田-小牧間のみ10分間隔となり、一部列車は小牧駅で時間調整を行う。所要時間は上飯田-小牧間15分、上飯田-犬山間約35分である。毎年8月に開催される日本ライン夏祭り花火大会の際には、犬山発着の列車が新鵜沼まで延長運転される(小牧線と同機能のワンマン設備が無い犬山以北は車掌乗務)。


路線の歴史

この路線にはエピソードが色々。

もともと小牧線と呼ばれていたのは現在は廃線となった岩倉支線であり、現在の路線は昭和23年にこの名称となった。


小牧線(後の岩倉支線)

この路線は名古屋電気鉄道(名古屋鉄道のルーツのひとつ、もともと名古屋市において軌道を運営していたが、この軌道が名古屋市に市営化されたため(初代)名古屋鉄道に郊外の路線を譲り解散した)が大正9年に敷設した路線であり、元は犬山線および一宮線(明治43年に名古屋電気鉄道により敷設された路線、押切町-枇杷島橋-岩倉-東一宮間の電化複線名古屋本線が開業したこともあり昭和16年に押切町-枇杷島橋間は廃止、枇杷島橋-岩倉間は犬山線に移管され、さらに戦時中には不要不急路線として単線になり、結局昭和40年には国道22号バイパス設置により廃線とされた)の培養線(本線に接続させて輸送を行う副次的な交通機関)として建設されたものである。

この路線は岩倉-小牧間約5.5kmであり、一宮線および犬山線と小牧を直結する路線であった。


かつてこの路線は小牧から名古屋に出るための重要な路線であったものの、城北線(後の小牧線)の敷設や昭和6年に名古屋市電御成通線(上飯田-大曽根間、昭和19年開通・昭和46年廃止)が開通したため利用者は減少、昭和23年には岩倉支線と名称を改め、昭和39年に国道41号バイパス建設のため廃止された。

ただしこの廃止には小牧線名古屋市電が廃止され連絡がなくなる事(その後名古屋市営地下鉄と連絡可能となったのは40年近くたった平成15年の事である)が予測出来ていた為に実際にはこの路線の廃止には問題があったでのはないかという人もいる。


城北線(後の小牧線)

はじめにこの路線を敷設したのは昭和6年、名岐鉄道であり、この路線は中央電気鉄道城北電気鉄道が敷設申請をした名古屋近郊の路線と尾北鉄道の持つ犬山までの路線申請であった。最初は城北線として上飯田-勝川駅および味鋺-新小牧(現在の小牧駅)であった。ほかに城北電気鉄道は押切町(名岐鉄道のターミナル駅)-大曽根(国鉄および瀬戸電鉄=現瀬戸線の駅が存在)-春日井間の路線が免許されていたがこれはその後失効したといわれる。また同年、犬山-小牧が開通したため、この路線は犬山-上飯田間を大曽根線、味鋺-勝川間を勝川線(この路線は合併により現在の名鉄になった後、昭和11年に休止、翌年廃止された)とした。

失効した路線の代わりに上飯田-東大曽根町の軌道の特許を申請するも、これは他路線の敷設が忙しかったためか名古屋市が何か口を出したのかは不明であるが敷設されることはなかった(この路線が敷設されていれば名鉄瀬戸線が孤立路線とはならなかったのだが)。

またこの時点では非電化であり、ガソリンカーにより運用されていた。ところが昭和17年、第二次世界大戦の影響によりガソリンが入手困難となったため小牧-上飯田間が電化(当時は600Vでなお犬山-小牧間が電化されるのは昭和22年のことである)。

そして昭和19年、名古屋市電御成通線が連絡するようになり、名古屋中心部へのアクセスが格段にアップした。

また鷹来線(元々は鳥居松線として陸軍工廠への路線として城北線を大回りし、廃線となっていた勝川線を利用する形の路線味鋺-小牧間12.7kmの軌道路線を申請したが、他の路線と重複するとして認可されたのは小牧-鷹来4.4kmであった路線であり、戦争終結により無意味となり未成線となった)が連絡され、小牧駅が廃止、新小牧駅が小牧駅となった。


昭和23年に小牧線に改称される。


上飯田接続問題

正確な理由は不明ではあるが、1961年当時は大曽根と味鋺を結ぶ新線を建設した上で特急北アルプスを小牧線経由とする都市交通審議会第5号の勧告があるなど、将来的に小牧線を重要路線とする計画があった。ところが自動車化の波はこの路線にも押し寄せ、小牧で連絡していた岩倉支線、上飯田で連絡していた御成通線が廃止されると、鉄道連絡が犬山線のみ(ただ犬山駅での接続は全く考慮されていない、また上飯田から名古屋市営バスに乗るか、そうでなければ名城線平安通駅まで徒歩)となってしまった。この状態は2003年まで継続し、名古屋市営地下鉄上飯田線が開通した事で名城線への乗り換えの不便が解消された。


駅一覧


使用車両


上飯田線乗り入れ開始前はSR車AL車も乗り入れていたが、味鋺駅以南への乗り入れには火災対策が必要であるため使用されず、名鉄が300系(名鉄初のステンレス車両)、名古屋市営地下鉄が7000形を使用する。

トラブルで300系と7000形を全編成使っても車両が足りなくなった際は本線系の車両が代走、小牧で車両交換・乗り換えという形を取る。時間帯によっては小牧で暫く待たされる事となる(本線系の車両は平安通入線不可、行先表示も無表示か白幕になる)。


余談

途中の間内駅の小牧方には側線が1本敷かれた空き地が広がっている。ここには上飯田線乗り入れ後に小牧線用の車両基地を設ける計画で用意された土地だが、輸送需要の見直しで間内車両基地が設けられることはなかった。一時は名電築港で行われていた廃車車両解体(老朽化や余剰によるもの)がここで行われていたが、解体待ちの車両に落書きをする事件が発生し、再び名電築港に戻されたため、都市近郊で旧車両を見ることはなくなった。


経営合理化の為に本来なら(コスト削減の名目で)ローカル線は設備の撤去などを行われるのだが、この路線はやたらと整備に恵まれ、単線自動閉塞が名鉄で初めて導入されたり、列車集中制御装置が早期導入されたりしている。鉄道共通カードであるSFパノラマカード、まとめて「トランパス」が名鉄の路線でいち早く導入された。


味鋺~平安通間に関しては、書類上ではルート変更や地下化ではなく、名鉄の保有する路線としてはいったん廃止の手続きがされた後に上飯田連絡線が保有し名鉄と名古屋市交通局が実際の運行を行うという同じ区間を走る新線が開通したという体裁になっている。その割に書類上は新線であるにもかかわらず該当区間への加算運賃が設けられていなかったのだが、2024年に名鉄自身の運賃値上げに伴い、それまで加算請求されなかった味鋺~平安通間と(平安通を経由の地下鉄名城線の)志賀本通・黒川・大曽根・ナゴヤドーム前矢田間への乗り継ぎ割引制度が廃止(事実上の該当区間の加算運賃が請求)される様になった。


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