概要
1980年9月から1982年10月にかけて、毎週日曜19:00-19:30に一部の局を除くフジテレビ系列で放送された。
アニメーション製作は土田プロダクションとビジュアル80。
また、実写版が1984年11月にフジテレビ系列(一部系列局除く)で放送されたが、キャラクターの設定が一部変更されている。
いしいひさいちの4コマ漫画作品のネタが原作となっており、それゆえにブラックなネタが多い。主人公は一定しておらず、話によって変わる。殆どが狂言回し・進行役といった感じ。
ちなみに原作の舞台は大阪市東淀川区で、関西大学のお膝元でもある下新庄界隈であると作者が明言。これがアニメ化の際には、大阪舞台では固定観念が強すぎて国民的人気を得られるヒューマンドラマを作れないとばかり、舞台を東京都江戸川区に挿し替えられた。ちなみに作品の舞台である東江戸川三丁目はフィクション上の設定であるが、当時の江戸川区はウォーターフロントもあまり進んでおらず、今とはおおよそ比較にならないほど垢抜けていない下町区でもあった。
なお、奇しくも、コテコテの大阪市を舞台にしながら国民的人気作品となったじゃりン子チエはこの時期に毎日放送でアニメ化を遂げている。
キャラクター
山田家の人々
CV:コロムビア・トップ/演:及川ヒロオ
主要人物でかなり主人公している。
山田家の家長で通称「父さん」。山田荘の管理人を勤めており、下宿している3人からは「大家さん」と呼称される。逆に他人から名前で呼ばれることはない。
元陸軍軍人であったためか父親を絶対的権限だと威張っているが家族には相手にされない。また、オオヤブ先生とゴトウ監督とは戦友であり、3人で飲みに行ったりすると「同期の桜」が流れる。
会社を定年退職後、荘の家賃だけでは家族に威張れず職安通いを続けているが仕事が見つからないためパチンコに通っている。負けては「二度とやるもんか」といいながらも懲りずにまたやっている。
CV:鈴木れい子/演:春川ますみ
「父さん」の妻で通称「母さん」。よしお同様山田荘の下宿先の3人からは「大家さん」と呼称され、逆に名前で呼ばれることはない。
肝っ玉が太い、いわゆる「古き良き日本の母親」といったところだが実際には高学歴高収入という間違った価値観を息子に押し付けるような俗な親である。といっても「父さん」よりはしっかりしている。
山田家の長男で東大法学部志望だが何度も浪人している。それゆえに「落ちる」などの言葉に過敏に反応し、キレる癖がついてしまった。
紆余曲折を経て東大裏口入学を経て法学部に合格。長い浪人生活の反動から麻雀三昧の日々を送り、勉強をおろそかにしたためか大蔵省を志望するもここでまた浪人を繰り返し、最終的には大蔵大臣にまで上り詰めて納まった。
CV:雷門ケン坊/演:パル(現:葉月パル)
山田家の次男で東江戸川高校2年生。野球部所属のためか、彼の視点では野球ネタを繰り広げることが多い。
甲子園出場が目標だが無努力。なぜか運よく優勝をもぎ取っており、高校卒業後はプロ野球球団・東江戸川オジャマンツに入団するが大した戦績もなく20年で退団。その後はヨネ夫が始めた「おじゃまラーメンチェーン」の従業員兼少年野球監督になるが子供たちからの信頼は薄い。
実写版では三男(末っ子)に差し替えられていた。
「父さん」に次ぐ主要人物で、かなり主人公している。
山田家の三男で東江戸川中学2年生。平凡な中学生だが思春期の少年らしく非日常的な出来事をきたいしており、それを実行しようとしては「父さん」に波平の如く「バッカモ~ン!!」と雷を落とされている。
最終的には東江戸川区役所に就職し、「ヒマ課」に配属され、粗大ゴミ処理担当し、中学時代のマドンナであるけい子と結婚していたなど、それなりに優遇され充実した生活を送っている。
実写版では次男・大学生という設定に変更されている。
CV:千田光男
山田家の婿養子でヨネ子の夫。
「株式会社サンリュウ」の会社員。いわゆる「マスオさん」昔はヤンチャしていたが結婚後はヨネ子にいびられるなど卑屈な生活を送っている。
定年間近で退職し、ラーメン屋の屋台を始めるが次第に繁盛し、最終的には大会社「おじゃまラーメンチェーン」の社長になる事業家となった。
CV:横山えみ子
山田家の長女でヨネ夫に嫁いでいるが、「給料が安い」などと貶す鬼嫁であり俗なところは「母さん」とドッコイドッコイ。しかし、本心では夫を支えており、「母さん」が「父さん」と外食に行って倒れた際に「父さん」を叱るなど良心はある。
CV:安田あきえ
ヨネ子とヨネ夫の娘で長女。東江戸川幼稚園に通う幼稚園児だが山田家の様相を見ているせいかかなりマセており、祖父母の前ではネコを被る。だが根は子供らしく素直。最終的には父のラーメン屋の従業員となる。
CV:潘恵子
ヨネ子とヨネ夫の娘で次女。終盤近くに生まれたため成長した姿しか出ていない。山田家には珍しく才色兼備でしっかりものであり、一流私立大学にまで入り、卒業後にはスペースシャトルの客室乗務員となるなど作中屈指のリア充ぶりを見せ付けている。
CV:北村弘一
山田家の飼い犬でよく笑う。「おじゃま犬」は通称で、後に「ソーリ」と命名された(視聴者公募によるものだが、おそらく総理大臣が由来だと思われる)。
「父さん」がテレビのアンテナを直そうとして屋根から下りれなくなった際、誰か助けを呼んできてくれと頼まれた際(このとき「お犬様」と呼ばれた)には吼えながら町中を駆け巡り山田家に大勢の人々を集結させる活躍(?)を見せた。
後に茶々という名の彼女と結ばれて仔犬も設けている。
山田荘の下宿先の人々
CV:鈴木ヤスシ
山田荘に住む東江戸川大学の学生。3人のリーダーで行動派。色黒で小柄。名前は吉田茂から。
特技はアジ演説とハッタリ。そのためか実家では厄介者扱いされていた。
大学生でありながらカテキョになった際、「x3乗」を「ペケ3乗」と読んでしまうほど勉強はダメダメ(というよりも数学は専門外なのか?、なお、大学受験は様々なので学科も違ければ専門外と考えるのが自然か)。
最終回では何処にも就職せずニート生活を送っていた。
CV:千田光男
山田荘に住む東江戸川大学の学生で、3人の中では理論派。眼鏡をかけた長髪でガリガリ。名前は池田勇人から。
四国出身でカツオのたたきの調理法に慣れており本格的。
そのような特技を持ちながら最終回では何処にも就職せずニート生活を送っていた。
CV:吉村よう
山田荘に住む東江戸川大学の学生で、3人の中では慎重派。太っている。名前は福田赳夫から。
「腹減ったなぁー」が口癖で鈍重だが怒らせると怖い。
最終回では何処にも就職せずニート生活を送っていた。にもかかわらず「給料貰いたかったなぁー」と言っていた。
CV:?
ヨシダら3人の大学の先輩。名前は山本権兵衛から。
就職活動を控えた身だが、三流大学だからという偏見から企業にバカにされていた。しかし「父さん」のコネで鉄工所に就職し、同時に山田荘を去る。
みのるの学園関係者
CV:鈴木れい子
みのるの悪友でクラスメイト。みのる同様平凡だがものごとに鋭い。実家は食堂。名前は元読売ジャイアンツ監督の川上哲治から。
最終的には東江戸川区役所に就職し、後のみのるの上司となった。
CV:武見京子
みのるのGFで、中学のマドンナ。才色兼備でスポーツ万能。
しっかりものであるためかみのるをいびることがあるも、最終的にはみのると結婚する。
CV:村松康雄
みのるの担任で、社会科教師。40歳。不潔でボロボロの服しか着ない。でかい声で東北弁を喋る。
みのるを敵視しており、何かにつけて職員室に呼び出す。
『バイトくん』に登場する田辺留年がモデルである。
ネタ
アニメではよしお(お父さん)・いね(お母さん)が香港に旅行に行くエピソードがあるが、名古屋空港から出発する、と言う設定になっていた。これは、香港旅行が、名古屋に本社を構える食品会社の懸賞賞品だったためである上、さらにこのエピソードに協力した全日空が、本作放送当時、たとえチャーター便であっても成田空港や羽田空港からの国際線が認められていなかったため(そもそも国際線はチャーター便しか認められていなかった)。
OPは山本正之だが、氏の楽曲にしては珍しくフルコーラス時にサビリピートがある(タイムボカンシリーズなど、山本氏の楽曲、特にOP用に書かれたものにはサビリピートがない)。