幸運の証と運命が紡ぐラブサスペンス
🍀概要
『週刊少年チャンピオン』2024年33号から連載開始された漫画作品。作者はこうし。既刊1巻。
🍀あらすじ
小学校時代は勉強もスポーツも完璧で、クラスの人気者だった宇一。
しかしその輝ける日々は雑巾では拭いきれない闇で見えなくなってしまい、絶望的な日々を過ごしていた。
そんな中、小学校時代に転校してしまった幼馴染にして、初恋の相手でもあるよつはが現れて…?
🍀登場人物
🍀主要人物
よつは
本作のヒロイン。宇一の小学校時代の幼馴染であり、初恋の相手。
幼い頃は少し泣き虫だったが、明るく優しい性格の持ち主。小学校時代は宇一と仲良しで、その頃から彼に密かな想いを寄せているが、急な転校が決まり、離れ離れになってしまう。
しかし、その数年後に宇一の家の向かいのマンションに引っ越してくる形で宇一と再会を果たし、持ち前の明るさと優しさで心に暗い影を落とした宇一の心の支えとなる。
宇津 宇一(うつ ういち)
本作の主人公。小学校時代は勉強もスポーツも完璧なクラスの人気者で、よつはとの交流をきっかけに獣医を志している。
しかしよつはの転校後、何らかの原因で中学・高校ではいじめ、家では毒親と化した母親から罵倒されるという絶望的な日々を過ごし、かつての明るさも失い、心に暗い影を落としている。それでもよつはのために獣医を目指して学年首席の座を保っているものの、心の奥底ではよつはに嫌われることも酷く恐れている。
現時点でいじめや家庭崩壊に至った原因は明らかにされていないが、それまでは自分を気にかけてくれる相手は一応いたものの、常に何かに怯える挙動不審の暗い性格に変わってしまったために少しずつ宇一から離れていってしまった。
家族は両親と姉の4人家族だが、現在は家庭崩壊の状態にある。特に母親が酷く荒れんでおり、姉は引きこもりになっているが、父親は比較的大人しい人物として描かれている。
🍀その他
八重 大和(やえ やまと)
よつはと宇一の小学校時代の同級生。
宇一とは中学・高校が一緒で、高校では生徒会に入っている模様。いじめに遭う宇一を助けてあげられなかったことに強い罪悪感を抱いている他、よつはに密かな想いを寄せているが、実際は…。
咲村 さつき(さきむら さつき)
宇一の高校でのクラスメイト。面倒見が良いクールビューティーな性格で、他の女子達からも「イケメン」と称されるほどの美少女。クラス内で宇一や大和以外でよつはに最初に声をかけてきた。
実は漫画やアニメが大好きで、特にVチューバー「天王ナイン」の熱烈な大ファンであり、彼の配信を見る際は普段のクールな姿とは想像がつかないほどのデレを露わにする。しかし周囲にはこれらを秘密にしている、所謂隠れオタクであり、学校内では人気のない場所でこっそり配信を見ている(それ故、クラス内での宇一いじめには無関心で、いじめ自体にも加担はせず、宇一のことも「クラスでいじめられている人」としか思っていなかった)。
七海 直(ななみ なお)
宇一の高校でのクラスメイトである男子。かなり口が悪く、宇一や周りをよく怖がらせている。
江藤 瑛人(えとう えいと)
宇一の中学時代の同級生であり、当時宇一をいじめていた不良グループのリーダー的存在。
🍀関連タグ
🍀外部リンク
秋田書店のウェブコミック誌「チャンピオンクロス」内作品ページ
🍀以下、ネタバレ注意!!
【警告】これより先、ネタバレ注意!!
君の残酷な運命を
今度は私が殺してやる
表向きは明るく振る舞い、その明るさと優しさで心に暗い影を落とした宇一の心の支えとなるよつはだが、その裏では宇一以外の全てに強い敵意を向けていた。
その敵意は宇一の家族を陰で「人殺し」と罵倒する他、宇一をいじめる学校の人々、そして宇一の人生を狂わせた神や運命を強く呪っていた。
実は、本作に登場するよつはは半年後の未来からやって来た存在。
彼女は半年後の12月6日、宇一の家族や大和ら学校の人々、瑛人率いる不良グループ等といった周囲の人々のせいで自らの命を絶つ宇一を救うため、そして彼を最高の幸せを与えるために時間を遡って来たのだった。
彼女がいつも身につけている四葉のクローバーの腕時計も、時計のつまみを回すことで過去に遡ることができる、所謂タイムマシンの一種であった。
また、よつは自身は児童養護施設の出身で、宇一と出会うまでは家族も友達もいない孤独な日々を過ごしてきたため、宇一がよつはに嫌われることを何より恐れているように、よつはも宇一が自分の目の前で自らの命を絶つ悪夢にうなされる等と彼の死を何より恐れており、よつはにとって宇一こそが全てだった。
宇一がいじめられるようになった経緯は、第4話や第8話の回想から、中学時代に瑛人を中心とした不良グループにいじめられていた相手を庇って新たないじめのターゲットにされ、より酷くいじめられるようになったことが判明(宇一の前にいじめのターゲットにされていた同級生の詳細については不明)。
入学先の高校では同じ中学の人が殆どいなかったにもかかわらず、何故か入学当初からひどいいじめを受けるようになったのも、小学校の頃からよつはに対して異常に歪みきった愛情を抱いていた、所詮メンヘラ男子である大和がその頃から現在に至るまで彼女に想いを寄せられる宇一に激しく嫉妬し、中学でいじめられていた宇一が高校でもいじめに遭うよう裏で扇動していた黒幕(の傀儡)だったと判明。
大和の醜い欲望や本性を見抜いているよつはも、何回ものタイムリープを繰り返しても宇一を手に掛ける大和を“最大の障害”として激しい殺意と憎悪を向けており、大和を徹底的に排除しようと決めている。
全ては宇一を幸せにするために