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きらら397

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きららさんきゅうなな

かつて北海道で広く作付けされたイネ品種。北海道で初めて成功したブランド米である。

概要

1990年代を中心に北海道米の代表として一世を風靡したイネ品種。絵本作家伊藤正道がデザインしたマスコットキャラクター「きららちゃん」でも知られる。

1988年に命名され、奨励品種採用。品種名は「上育(じょういく)397号」の系統番号ときらめきのイメージを組み合わせたもの。命名された当時としては奇抜な名前で、「これが米の名前か」という具合の反発も多かったが、「どまんなか」「はえぬき」「つや姫」「森のくまさん」など奇抜なブランド名の米が続々と出てきた今では、割と普通のネーミングセンスである。

収量が多い上に食味が良く、それまでの「まずい」北海道米のイメージを一新、瞬く間に北海道の作付け1位となった。ただ、炊き立てなら美味しいものの、タンパク質をやや多く含むため、それまでの北海道米と同様「冷めると美味しくない」という欠点も残していた。

また、耐冷性にも比較的優れるが、1993年の冷害(平成の米騒動)では大被害を受ける。1996年に耐冷性を強めた後継の「ほしのゆめ」が登場したが、収量が及ばないことからきららを置き換えるには至らなかった。しかし、2001年に「ななつぼし」が登場すると道内における作付けトップの座を奪われ、さらに2009年に「ゆめぴりか」が出てくるとすっかり影が薄くなってしまった。

小売店などにあまり出回らなくなった後も外食用の需要が多かったものの、近年では「あきたこまち」「そらきらり」に置き換えられ、あまり作付けされていない。

余談

ひところの「北海道米=きらら397」のイメージは、昨今では「北海道米=ゆめぴりか」に上書きされているようで、ピクシブ百科事典の「平成の米騒動」の項目には「(冷害を受けて)品種改良が行なわれ、ゆめぴりかに置き換わった。」なる記載がある。この記述にツッコミを入れさせてもらうとゆめぴりかが出てきた年代はずっと後だし、ゆめぴりかは耐冷性を妥協するのと引き換えに極良食味を得るというコンセプトなので、開発経緯に平成の米騒動は全然関係ない。きらら397並の良食味で極耐冷性を得るというコンセプトの品種は別にあり、それが「ほしのゆめ」である。

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