世界を恐怖で満たしに来ました~
作品情報
作者 | あっと |
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形式 | 4コマ漫画(4話まで)→ストーリー漫画(5話以降) |
ジャンル | 日常系 コメディ |
出版社 | メディアファクトリー |
掲載誌 | コミックアライブ |
単行本 | 全1巻(全11話+読み切り1話) |
備考 | 番外編が『のんのんびより』2巻末に収録 |
概要
作者の次回作『のんのんびより』とも世界観が繋がっているかのような描写が所々に存在し、ひかげのように作品をまたいで登場する人物がいる。
実は春風、ピコ、悪魔爺やの三人もほぼ背景ではあるが(特に後者二人)『のんのんびより』本編に登場を果たしている。
単行本には『のんのんびより』の原型となった『とことこ』も収録されているため本項にも記載する。
登場人物
人間の住む世界を侵略しにやってきた魔王の娘。態度は尊大だが悪魔なのに悪事の才能は皆無な、むしろいい子。侵略目的でやってきたにもかかわらず雨や傘を知らないなどこちらの世界の事情・知識にも疎い。ピコに追放されてからは春風・ひかげの部屋に居候している。『のんのんびより』原作2巻の本作番外編では天使として登場したが…。
- 久遠春風(くどう はるか)
ルーチェと出会った普通の高校生。家事ができておしゃれの話をするなど女子力高めの女の子で常識人の部類ではあるが若干天然ボケ気味。人形遊びが好きだがそこに向ける真剣さは友人たちが慄くほど。ルーチェを妹のように可愛がっている。
春風とルームシェアをしている高校生。ローテンションでいることが多いが何気に頭の回転が速くお子様っぽいルーチェをあしらうのも上手い。恥ずかしい台詞や場面に遭遇すると顔を隠すクセがある。苗字は設定されていないが『のんのんびより』の宮内ひかげと同一人物。詳細は当該記事にて。
ルーチェの妹。言動こそ幼く舌足らずで一見可愛らしいが、姉とはうって変わってかなり嗜虐的でまさに悪魔な性格の持ち主。人間を蔑み憎みつつ世界征服にも本気で取り組んでいる。10話冒頭を見る限り、側近の爺ややメイドの他にも多くの悪魔を従えている。
ピコに長年仕える男性の悪魔だが外見はゆるキャラ。主君によって精神的にも肉体的にもぞんざいに扱われる(後者に関しては拷問や処刑と言えるレベルのダメージを与えられる)ことが多い本作随一の苦労人。趣味は盆栽。
ピコに仕える白髪褐色肌の女性の悪魔。爺やと立場的には近いが立ち回りが上手く実被害を被ることは稀。クールビューティーでメイドらしく周囲への気遣いができる人。趣味は一人じゃんけん。唯一、『のんのんびより』には本編・番外編ともに未登場。
設定・用語
- 悪魔
魔界に住む種族。かつては地上に住んでいたが人間の兵器により住処を失った歴史がある。着脱可能な羽により飛行することはできるが、魔法などは使えない(ルーチェ曰く「そんな非現実的なことできるか」)。
- 魔界
地上を追われた悪魔が住む世界。雨が全く降らない環境で火を吐くドラゴンや双頭の犬などが生息する。科学文明はあまり発達していない。
- 魔王城
ルーチェが世界征服の拠点として乗ってきた、鬼ヶ島のような見た目の空中要塞兼住居。ピコによってルーチェが追放された事で事実上の城主も交代した。ピコ体制下では人間世界で調達した多数の現代兵器が格納されている。
- 舞台
作中ではどこであるかは一切言及されていない。『のんのんびより』において東京都であることが確定している。
- ひかげの苗字
前述のように本作においては元々は設定されていない。『のんのんびより』登場時に宮内姉妹の次女という設定が後から加わったことでついたもの(『のんのんびより』公式ガイドブックより)。
読み切り作品『とことこ』
『のんのんびより』の原型にあたる読み切り4コマ作品。
キャッチフレーズは「いとこのところにいくところ」。
登場人物
- 石川ほのか(いしかわ ほのか)…… 小学5年生。両親が海外出張のため田舎の従姉妹の家に居候することになった。外見はほのかちんだが、一条蛍の原型でもある。
- 新垣凛(あらがき りん)…… ほのかの従姉妹(10歳)。宮内れんげの原型で、のんのん訛っていないがやや間延びした口調。この頃の容姿はれんげよりもひかげに近い。
- 新垣かんな(あらがき かんな)…… 凛の姉(23歳)。宮内一穂の原型だが、短髪ちょんまげで、微妙にテンションも高め。
余談
世界観
実際に『のんのんびより』と世界が同一だとするとこの世界には悪魔より恐ろしい女子高生(『のんのんびより』でひかげに「怒らせてはいけない人物」とされている)と主婦が存在することになる。
実際雪子にかかればルーチェどころかピコすらお尻ペンペンしてしまいそうなのが恐ろしい。
ウラ話
本作は元々あっと氏の当時の担当編集者がネームバリュー確保のため漫画賞に応募しようという提案のもと描かれた作品だった。
それが読み切りとして雑誌に載ることになり、さらにあっと氏が知らないまま連載になっていたという。
この為当初プロットのストックが用意されておらず、何話かは即興で話を考えたとのこと。