ちんちん電車
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ちんちんでんしゃ
路面電車の別称、俗称。
路面電車が「ちんちん電車」と呼ばれるのには、大きく二つの説がある。
かつて路面電車には車輌の内外にベルが取り付けられていたが、ひとつはフートゴングという足踏みペダル式の鐘で、歩行者や自転車に電車の接近を知らせるもの。もうひとつは、運転士と車掌がやり取りをするための小さなベル(信鈴)である。
このように、路面電車の代名詞と言えた信鈴だが、ワンマン運転が主体になったことなどから徐々に廃れていった。多くは路面電車の廃止とその運命をともにしたが、現在残っている路線でも前述の合理化などを理由に廃止された例も少なくない。
いっぽうで、路面電車に起源を発する名古屋鉄道(300系以降はブザー)、阪神電気鉄道、京阪電気鉄道など西日本の私鉄のほとんどは、2打点式の電鈴として残っている場合が多い(ワンマン線区では未使用)。
いっぽう、フートゴングも道路上に自動車が増えてくると騒音にかき消され役に立たない場合が多くなってきたことから空気警笛や電子警笛などに置き換えられ、一時はほとんど消滅しかけた。その中で阪堺電気軌道は、ホーム上の乗客に対する発車合図として現存するほとんどの車輌にフートゴングが取り付けられている(モ501形のみ装備しない)ほか、近年投入された富山ライトレールTLR0600形や富山地方鉄道デ9000形など、新造車にも取り付けられている例が見受けられる。