概要
立花響とキャロル・マールス・ディーンハイムのカップリング。
"当初は敵として立ちはだかっていた人物が、最終的には響の言葉を受け入れたり一定の理解を示す” ことが多い本作(翼、クリス、フィーネ、マリア、サンジェルマン、シェム・ハなど)だが、響にとってキャロルは最後まで直接的な和解をし得ぬまま去ってしまった存在。ただしGX最終話において、少なくとも響の伸ばした手はしっかりキャロルを掴んでおり、決して全てが響の一方通行だったわけでもない。
その後キャロルの身体はエルフナインと1つになり、彼女の本心は語られないまま終わるかに思われたが、XVで再会。残存するわずかばかりの電気信号を集めて形成された状態(詳しくは公式サイト 及び キャロルの項目を参照)ながら響とのやり取りを覚えており、響がかつて行ったことと関連付けた助言も与えた。
残念ながらこのときも落ち着いて話す機会は得られなかったが、GXでの響の行動がキャロルにどう映ったのか垣間見えるものとなった。
戦姫絶唱シンフォギアGX
第1話クライマックス、火事を眺めるキャロルが父イザークの最期を思い涙を流す最中、任務終了後の響に見つかり声を掛けられたことから出会う。
このとき(正確には響に声を掛けられたキャロルが手早く涙を拭い、錬金術による攻撃を放った瞬間から)、背景ではGX主題歌の一つであるGlorious Breakが流れはじめる。
本編中でGlorious Breakが流れるのは2回、上記の第1話と最終話(13話)、キャロルが碧の獅子機 から攻撃を放ったとき。加えてここでは響の拳が届いた直後、碧の獅子機が崩壊を始めた瞬間から、アンサーソングであるExterminateが流れはじめる。
Glorious Breakについて、水樹奈々「SMASHING ANTHEMS」インタビュー では、
『実はこの曲、オープニングテーマの「Exterminate」と対になっていて、この2曲で交響曲第1楽章と第2楽章のようなイメージで作っていたんです。先に完成していた「Exterminate」がアンサーソングになるように、「Glorious Break」は問いかける形で』と語られている。
GX1話から最終話へ至るまでのキャロルと響の関係にも2曲の「問いかけ」と「アンサー」は重なっていたのかもしれない。
また、この2人は「戦うことを忌避する響(第2話~第4話)」と「戦ってでも欲しい真実があるキャロル(第2話冒頭での台詞)」や、「逃げた父親(響)」と「逃げなかった父親(キャロル)」など、対照的な存在として描かれることもある。特に父親関係は、GX全編を通じて描かれたキーワードであることも相まって印象深いエピソード。
戦姫絶唱シンフォギアXV
最終話、想い出の焼却を利用した黄金錬成(キャロル登場の経緯から、ここでの「想い出の焼却」はキャロルの存在そのものを消しかねない非常に危険な行為)でシェム・ハの攻撃から装者たちを守りながら、キャロルは響に問いかける。
「立花響、お前はどうする。何を望む」
この問いに答えた響に対し、キャロルはさらにこう重ねる。
「だったら手を伸ばし続けろッ! いつかのオレにそうしたようにッ!」
GXでは手を伸ばし、届いた瞬間、言葉を交わすことができなくなってしまった2人だが、キャロルにとって響の行動は何かを残すものとなっていたのだろう。
その他
戦姫絶唱シンフォギアXDでは、生放送記念メモリアとして「現在のキャロルが響に肩車されているメモリア(No.1285『肩車』)」が実装された。(余談だが、キャロルが誰かに肩車されるメモリアはこの後にもう一つ、父イザークとの思い出と共に綴られたNo.2000『父との思い出』(ストーリー付き)にも実装されている)
2023年6周年イベント泥の王冠でファン待望の響とキャロルのデュエット曲が発表された。
また、こじつけレベルの話であるが、GX6話ではダウルダブラを纏ったキャロルが琴線をドリルの形状にして攻撃を放つシーンがあり、これと似た構図(ドリルの形状をしたものを腕に纏わせ攻撃を放つ)はAXZ1話で響が行っている。翼とクリスの戦闘をモニター越しに見ているうちに思いついたのだろうか?(あくまでこじつけレベルの話であり、根拠には欠けていることに注意)