概要
UBISoftが2020年11月10日発売のステルスアクションRPG。
プラットフォームはPS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X、PC。
プレイヤーはヴァイキングのエイヴォルとなり、定住地の発展や敵対勢力への略奪、交渉を行い、ヴァルハラの神々に召されるべく生きる事になる。
登場人物
ヴァイキング
当時ヨーロッパ各地を侵略した、スカンジナビアやバルト海沿岸の武装集団を指す。
当時はまだキリスト教ではなく北欧神話の神々を信仰しているため、サクソン人からは大異教徒軍と呼ばれている。
同じ神々を信仰していても同じ民族であるという意識は薄く、ノルウェー出身のノース人やデンマーク出身のデーン人がイングランドで覇を競い合っている。
主人公。『狼傷』の異名を持つヴァイキングの戦士で、ノルウェーの出身。
残虐なキョトヴィによって両親を殺され、スティルビョルン王の養子となる。
両親の敵討ちに燃える一方で、黒服の老人(CV.林和良)が語りかけるという幻視に悩まされている。
義兄シグルドと共に終わりなき戦争と貧困から脱却すべく、仲間たちと共に豊かなイングランドを目指す。
アサシンの武器であるヒドゥンブレードを持つが、殺人にも名誉を重んじるヴァイキングの価値観から、目立ちやすい手の甲側に装着している。
しかし「名誉のためなら欺瞞も正当」として、隠れし者たちの暗殺術も柔軟に取り入れていく。
本作だと性別はプレイ中も男女選択可能であり、どちらを選択しても正史になるとの事。なお「アニムスに一任する」という選択もありシーン毎に性別が変わる為、エイヴォルの謎に関わる重要なシーンはこれで網羅できるとのこと(なお性別を変えずにいくと重要な事実は判明しない)。
また「エイヴォル」という名は女性名であるが、男性を選択した場合でも名は変わらず、それにもちゃんと理由があるという。
スティルビョルン首長の実の息子にしてエイヴォルの義兄。
2年に及ぶ外遊の中、コンスタンティノープルでバシムらと出会い、帰郷後にエイヴォルへヒドゥンブレードを贈る。
父が土地の実権をハーラル王に譲ったことで王となる資格を失い、ノルウェーの戦乱も終わりそうにない事からイングランドを目指す。
レイヴンズソープを定住地に定めた後は、イングランドを征服するため外交に明け暮れている。
頼り甲斐のあるリーダーだが、ある時を境に言動がおかしくなり始める。
シグルドの妻、エイヴォルの義姉。
夫が外交で不在の中、レイブンズソープを取り仕切りつつ作戦参謀を務める。
結婚3年目だが、内2年間は夫が外遊の為不在で、その上責任ある立場を任されている事から心に疲れを感じている。
ラグナルの息子の一人で、歴史に名を残す残虐なヴァイキング。
「骨なし」の異名を持ち、兄のウバと共にマーシアに傀儡政権を樹立しようとしている。
傀儡政権の王子であるチェオベルトを我が子の様に可愛がっているが、その残虐性からエイヴォルらに危険視されている。
なお異名の由来については骨形成不全だったためという説もあるが、本作では柔軟な体を使った戦闘スタイルが由来とされている。
隠れし者(Hidden ones)
アサシンクリードオリジンズのラストにて結成された、人々の自由意志を守るため活動する暗殺者集団。後のアサシン教団である。
敵対組織である『古き結社』(後のテンプル騎士団)をイングランドから一掃すべく、エイヴォルらのイングランド侵攻を支援する。
シグルドの友であり、隠れし者の一人。
アッバース朝の出身で、名前の意味はアラビア語で「微笑む者」。
冷静かつ寛容な性格だが、真意は不明。
アルタイルたちと同じく、ヒドゥンブレードを装備するため左手の薬指を切除している。
バシムの弟子。
序盤のとある戦いで重傷を負ったため前線から退き、レイブンズソープで隠れし者の支部を運営する。
しかしそれでも普通の兵士よりは強いようで、村が攻撃を受けた際にはヴァイキングたちと共に応戦しており、またイーグルダイブができるだけの身体能力は維持している。
部外者であるエイヴォルにヒドゥンブレードを渡すことに難色を示したり、結社に強い敵意を向けていたりと、若さが見え隠れしている。
エイヴォルに結社と隠れし者それぞれのあり方やイーグルダイブを伝授する。
なお英語の綴りがヘイザムとかなり似ている。
イングランド
ローマ帝国がブリタニアを放棄して以来アングロサクソン七王国が覇を競い合い、西部ではブリトン人、スコットランド方面ではピクト人との抗争が続いている。
ウェセックス王国
アングロサクソン七王国の一つ。イングランド南西部に位置していたが、この時代にはサセックス、ケント、エセックスの三王国を併合しており、事実上マーシアより南の地域全体を支配している。
エイヴォルらヴァイキングを異教徒と非難するウェセックスの王。
ヴィラン的立場に見えるが、ライター曰く「かなり複雑な役」との事。
- フルケ(CV:鷄冠井美智子)
キリスト教の信者でありながら異端者として教会地下に投獄されているパラディン。
バシムやシグルドは彼女こそが戦局を変える人物と言っているが…
その他
- レダ
秘密結社『千の目』を率いる少年。
当人曰く「エジプトからイングランドまで至る闇市場」を形成しており、オパールと引き換えに珍しい品物を売ってくれる。
前々作にも登場しており、同一人物だとしたら900年は生きていることになるが……?
現代
2020年8月のアメリカ、ニューイングランドの田舎が舞台(ボストン近辺か?)。磁場の異常によって全世界にオーロラが出現している他、異常気象、飢餓、そして現実同様に新型コロナウイルスまで発生しており、8年前に匹敵する世界の危機に直面している。
現代編2代目主人公であり、彼女の物語は本作が最終章との事。
オデッセイのラストにてヘルメスの杖を託された後、チームは壊滅、その後ショーン達に助けられて合流した。
謎のメッセージに導かれ、北米で発見したヴァイキングの遺骨を使い、エイヴォルの記憶を調査する。
- ショーン・ヘイスティングス(CV:飛田展男)
現代のアサシン教団のメンバー。
シンジケート以来の登場となり、加えてショーンの書くデータベースも復活している。
現代のアサシン教団のメンバー。
彼女もシンジケート以来の登場となり、電子面でレイラをバックアップする。
- デズモンド・マイルズ(CV:東地宏樹)
現代篇の初代主人公。
2012年に地球を救うため死亡したが、本作では彼の録音記録を聴ける。
DLC
ベオウルフの伝説
シーズンパスを購入することで遊べるようになるクエスト。
とある農場で起きた異変をエイヴォルが追う。
ドルイドの怒り
ある日に従兄弟にしてダブリンを治める王バーリスから、協力を願う手紙がエイヴォルの元へと届く。
アイルランドの地に到着したエイヴォルはバーリスがアイルランド全土を治める上級王に認められるためと、アイルランドを裏から支配しようとするドルイド集団ダヌの子らの存在により新たな戦いが始まる。
パリ包囲戦
ヴァイキングがパリを包囲した戦いを描く。
余談
- 作中において、現代で言うラップ・バトルのような即興詩の勝負を行なうシーンが有るが、当時のバイキングの間でも似たような慣習は有った。
- 作中の街中には「オーログ」と呼ばれるボードゲームを体験できるシーンが幾つかあり、さも実際にあったかのような出来なのだが実はゲームオリジナルの描写であり、同時代には存在しないものだった。……のだが、この「オーログ」はヴァルハラ発売後に実在のゲーム会社が玩具化し、実際に販売された。