機体データ
型式番号 | EMS-05F |
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所属 | ジオン公国軍 |
開発 | スウィネン社? |
生産形態 | 少数生産機 |
全高 | 不明 |
本体重量 | 不明 |
全備重量 | 不明 |
出力 | 不明 |
推力 | 不明 |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
固定武装 | 頭部30mmバルカン砲×8、ウェポン・ポッド(それぞれメガ粒子砲、火炎放射器、ミサイル発射筒×4)または地雷掘削装置×2 |
※『MSV-R』での諸元はHight(全高)、Weight(重量)、Armament(武装)が全てUNKNOWN(不明)表記。
概要
型式番号EMS-05F「アゾック」(AZOCK)は、ジオン公国軍のモビルスーツ。『MSV-R』企画の書籍『機動戦士ガンダム MSV-R ジオン編』が初出。
EMS-05「アッグ」の派生機で、ジャブロー攻撃本隊の後方支援を目的として開発された特務モビルスーツ。アッグをベースにしながら、その名の通りゾックの要素も持つ機体である。
ジャブロー攻略戦で30機の投入が予定されていたが、大幅に規模が縮小されて、現在知られる汎用性の高い仕様に変更され少数生産された。
アッグの生産ラインを流用する形で8機が建造され、うち3機が大戦末期に部隊配備。恐らく生産が間に合わなかったこともあり、他の特務モビルスーツ群アッグシリーズと同様、作戦不参加のまま終戦を迎えた。そして実戦に投入されることは無く、地球連邦軍に接収されている。
機体解説
本体はアッグと同じ球体またはラグビーボール型。アッグの両腕ドリル、上面カッター、レーザートーチといった掘削装備は全て廃されている。バックパックも持たず、代わりに前後面に2基のモノアイを装備して、ゾックを思わせる前後対称型の機体となった。レーザートーチから換装された口吻状ダクトと動力パイプ基部の形状から、単眼のげっ歯類を思わせる、若干キモカワ風味なフェイスを持つ。前方の口吻ダクト下面には搭乗ハッチが設けられ、パイロットは昇降ケーブルに掴まって乗り降りする搭乗方式となっている。
下半身はアッグのホバーユニットから股間ブロックを含めて換装され、ジュリックやゾックに近い短足の歩行脚になっている。胴と股間の接続部にも関節が設けられ、ゾックと異なり前後対称にスイングする膝関節を持つ。バックパックを廃したためか、股間下部にはゴッグのようなノズルを3基装備。ベース機のアッグやゾックと同様、ホバー走行が可能だったという説もある。
ジャブロー周辺の河川浅水域での運用を想定して水深50m・1時間程度と限定されているものの、アッグでは不可能だった水中活動が可能で、準水陸両用機との表記も見られる。
本機はアニメ本編でアッガイが担っていたようなジャブロー攻略本隊の後方支援機として、非モビルスーツの戦闘車両や地上施設への攻撃を主任務に想定されていた。前後2基のモノアイはその低い機動性を補うためとされており、ゾックの設計も同じ理由であることを窺わせる。それでも機動性は低く、対モビルスーツ戦闘には不向きと判断されていた。
カラーリングは他のアッグシリーズに近いココアブラウンとホワイト、金属色/グレー系。
武装
固定武装としてモノアイの上部に30mmバルカン砲(『MSV-R』では機銃)を前後4門ずつ、両腕に複合兵装の「ウェポン・ポッド」(マブチ水中モーターのような形状の部位)を装備。
このウェポン・ポッドには複数の武装が集約されており、メガ粒子砲(パラボラ型の部分)と火炎放射器(パラボラ下の角形の砲口)に加えて、多用途発射筒を4門配置。このランチャーからは地対地ミサイル、水中発射ミサイル、小型魚雷などが発射可能で、弾種は作戦に応じて選択される。砲口にはジオン公国の紋章が刻まれたハッチが設けられ、水中では閉鎖される。後端部にはフィンと噴煙排気口を持つ。
両腕は巨大なクロー状の対モビルスーツ地雷掘削機×2に換装することも可能。肩関節の構造から変更され、フレキシブル・ベロウズ・リムも倍ほどに伸長される。このオプションアームには片腕ごとに鋭利な掘削用の鉤爪を3本、ドーザーブレードを2基、作業状況をモニタリングできる小型モノアイを1基装備する。
活躍
- 漫画『アッガイ博士』ではスウィネン社の開発した機体とされ、水陸両用モビルスーツの性能確認を目的とした海洋探査開発機器評価会「ETEDO」の中でゾックと対戦。アゾックの自爆によって両者共倒れという結果に終わっている。
- 販売された立体物としては、2014年のキャラホビ(現・C3AFA TOKYO)でオーバーダードが出品した1/144スケールのガレージキットが、恐らく唯一。参考
余談
前後対称のフォルムを持つ本機だが、前後面の見分け方には以下が考えられる。
- 股間にジオン公国の紋章が描かれている方が前面。
- ウェポン・ポッドの後端フィンを外側に向けた時の、武器発射口の向きが前面。
- コクピットハッチのある方が前面。
関連イラスト
参考文献・外部リンク
- 『機動戦士ガンダム MSV-R ジオン編』:ほぼ唯一の情報源。
- 『大河原邦男画集 機動戦士ガンダム MSVスタンダード』:諸元。
- 『アッガイ博士 2』:現状唯一と見られる登場作品。
関連タグ
アッグシリーズ:使途からアッグシリーズ各機との共同作戦を想定していたとも取れるが、シリーズに含まれるかは不明。
アッグ:ベース機。
ゾック:同様に前後対称構造を持ち、移動砲台的な用途で使われる。