信じる心があたしの魔法!やるぞー、おー!
cv:潘めぐみ
人物
『リトルウィッチアカデミア』の主人公を務める、16歳の日本人少女。漢字表記は篝敦子。
幼い頃に観たシャイニィシャリオの魔法ショーをきっかけに、「彼女のような魔女になって魔法の素晴らしさを世間へ広めたい」という夢を胸にルーナ・ノヴァ魔法学校に入学した。
愛称は「アッコ」。口癖は「ドッキドキーのワックワクー!」で予告編でも多用しており、アツコが魔法に対して持つ憧れを表すと同時にアツコ自身のキーフレーズともなっている。
底抜けに明るい性格、多少の苦難では全く折れないド根性、そして時折見せる凄まじい顔芸が特徴。一般家庭で育っている為、初歩的な呪文すら使えない程魔法は苦手で、箒にすらまともに乗れない。更に魔法界の常識にも疎い為、周囲からの学力的な評価は低い。
また、 猪突猛進で物事をよく考えない向こう見ずなところがあり、それがしばしばトラブルの種となるため、アーシュラを除く教師陣からは悉く問題児扱いされている。スーシィやアマンダいわく「バカ」、ダイアナいわく「勢いと熱意だけはある」。
クロワ・メリディエスによる精神分析では「計画性なし、 客観性なし、 気質は衝動的、 自己中心的、強引、単純、ずぼら、能天気」など散々な結果が出ており、実際に無責任かつ浅慮な行動でトラブルを起こしたり、切羽詰ってセコい行動に走ったり、無神経な発言と軽薄な行動で人を傷つけたりと、書き表すと主人公とは思えぬ短所を持ち合わせている。
とはいえ、困った人を見過ごせない優しさや決めた目標に愚直なまでに進もうとする誠実さ、大勢を巻き込み大きな事を成し遂げる破天荒さはやはり主人公に相応しい。
シャリオが過去の人となった今でもシャリオへの憧れを捨てておらず、周囲からどれほど馬鹿にされようともシャリオのポスターやグッズを大事にしている。宝物はシャリオのカードゲームのレアカード。
シャリオを除けばシャイニィロッドの魔力を引き出している唯一の人物(『魔法仕掛けのパレード』ではスーシィとロッテも)だが、アツコ自身も任意で使いこなせてはおらず、どういったメカニズムによるものなのかは判然としない。
「運動神経には自信がある」とはアツコ本人の弁だが、運動神経どころか肉体精神共に異様に打たれ強く、暴走する魔法の箒「流星丸」に大砲を使ってしがみつき、世界中を引き摺り回されても離さないなど、人並み外れたガッツの持ち主。またCMによるとスーシィの魔法薬をかけられても一晩で治っているらしく、本編中でもしばしばスーシィによる人体実験の実験材料に利用されている。
魔法が使えない一般人といえば某大ヒットファンタジーに登場するあの人種を思い出されるが、アニメミライ版や『魔法仕掛けのパレード』では巧みとは言えないが魔法を使っており、全く魔法が使えないわけではない。
TVアニメ版では通信教育を受けたとはいえ当初は全く使えなかったが、アーシュラの個人レッスンを受けていることやアツコ本人の意欲的な努力の甲斐あってか、順調とは言わないまでも全く使えなかった頃と比べれば着実に上達している。周囲からは劣等生扱いされるのが常であったが、13話の魔法祭の一件でアツコを再評価する声もあり、動物へ変身する魔法や修復魔法などをある程度使いこなせるようになっている。
アツコ本人は箒で空を飛ぶことに強い憧れがあるものの、TVアニメ版23話時点ではOPを除いて未だに独力で箒による飛行が出来ていない。厳密に言えば、蛙に変身する薬で改造した箒や流星丸、コンスタンツェが改造した箒で飛んでいるが、流星丸は暴走しているところへアツコがしがみついていただけであり、他の例も世間一般でイメージされる箒による飛行とは程遠いものである。
好物は梅干で入学時に校内へ持ち込もうとしたものの、トラブルを引き起こす原因となり投棄する羽目になっている。ロッテの実家でハパンシュラッカのパイを食した際は好みに合わず吐き出してしまっている。
アツコ本人は料理が不得手なようで、コンスタンツェを手伝おうと料理した際は黒焦げになっていた。
ルームメイトはロッテ・ヤンソンとスーシィ・マンババラン。入学早々にトラブルを起こした三人組がまとめて一室に押し込まれている模様。
他に親しい友人としてはアマンダやヤスミンカ、コンスタンツェがいる。アマンダとは当初喧嘩することもあったが、その後は気が合うのか一緒に遊びに行ったり談笑したりするなど良好な関係になっている。
自身を容赦なく批判してくるダイアナとは犬猿の間柄で、優秀で周囲からの憶えも良いダイアナに対してコンプレックスを抱いていることもあって常日頃から一方的な対抗意識を燃やしている。(ダイアナの方はまともに張り合うことこそないもののアツコに一目置いている部分もあるのだが、アツコがそれに気付く様子はない。)
小ネタ
- 名前の元ネタはおそらくあの御方。フルネームが酷似している他、「元は魔法が使えない一般人」「渾名がアッコの日本人」「変身魔法が得意」といった共通点もある。またオマージュなのか、12話にて魔法の鏡が原因でダイアナに変身してしまったことがある。ちなみに「アッコ」とは最初は脚本の大塚氏が仮に付けた名前であった。
- 名前の元ネタはもう一つある。『リトルウィッチアカデミア』が最初に若手アニメーター育成事業であるアニメミライの作品として作られるに当たって「魔法使いの弟子たちを若手アニメーターと重ね合わせる」というアイデアがベースにあり、アニメ業界ではよく知られた「女性アニメーターには『敦子』という名前が多い」という冗談から「アツコ」と名付けられ、これが本採用となった。
- 作中では頭の悪い面が目立つが、作中の舞台はヨーロッパで公用語も英語であることから、日常的な英会話は難なくこなしていることが読み取れる。
- 吉成曜によればアッコは「とにかくバカっぽくて器用でない」「クリエイターのわがままに周りが振り回される」というイメージで造形されたキャラクターとのこと。
- 『宇宙パトロールルル子』最終話にアニメ次回作としてのTRIGGER作品を継承するかたちで登場している。
関連イラスト
関連タグ
ペガッサ星人ペガ - 中の人が同じ。とあるエピソードでは、「ワックワクーのドッキドキー!」というアツコの台詞へのオマージュを口にしている(演じた潘曰くアドリブらしい)。
カップリングタグ
百合
以下ネタバレ
アツコが魔法を使えないのは、「魔女家系でない一般家庭で育ったから」とされていたが、実際はそれだけではなく、実は幼少期に見たシャイニィシャリオのマジックショーが原因であったことが明かされた。
シャリオがマジックショーで使用したドリーム・フューエル・スピリットは、感情と連動して魔力を吸い上げるという魔法であり、より大掛かりな魔力を運用できる反面観客から大幅に魔力を吸い取ってしまうという特徴があり、マジックショーを観ていたアツコはそうと知らずに魔力を吸い取られてしまっていたのである。
アーシュラことシャリオがアツコのことを目にかけていたのもアツコがこの一件の犠牲者であったことが大きく、「アツコに夢をくれたシャイニィシャリオこそが、アツコの夢を潰していた」「信じていた恩師が自分を裏切っていた」という残酷な真実がそこにあった。
22話にてクロワとシャリオからこの事実を知らされたアツコは大きくショックを受け、学校にも戻らないまま行方不明になってしまう。
その後23話にてアツコを心配した友人達の捜索の末ダイアナによって発見される。発見時は茫然自失の状態であったが、ダイアナからの激励を受けて立ち直っている。
なおドリーム・フューエル・スピリットは魔力を吸い取ってしまう魔法であるが、訓練で元の魔力を取り戻すことは可能であり、同じマジックショーを観ていたダイアナはもちろん、アツコ自身も訓練によって徐々に魔法を使いこなせるようになっているため、完全に夢を絶たれたわけではない。