概要
Appalachiosaurus(アパラチア山脈のトカゲ)。
それは白亜紀後期・カンパニアン期(7700万年くらい前)に北米大陸東部に生息したティラノサウルス上科に属する獣脚類の恐竜の属。
北アメリカの東部に由来する獣脚類では最も完全に知られていて、全長7メートル超、体重600キログラム超の標本が知られている。だがこれは幼体~若年のもので、成体はさらに大きく成長したと思われる。
ティラノサウルス上科だが系統的にはモンゴルのアリオラムスに近縁だった。
名前について
化石はアメリカ合衆国アラバマ州中央のデモポリスチョーク層から発見され、この地域(アメリカ東部)はアパラチア山脈が縦断する事から、アパラチオサウルスが生息していた大陸にもこれに由来する名前が名付けられた。
属名には恐竜に最も一般的に用いられる接尾詞でもある、ギリシャ語で「トカゲ」を意味する sauros が含まれる。
アパラチオサウルスにはアパラチオサウルス・モントゴメリエンシスのみが含まれ、これはアメリカ合衆国アラバマ州モンゴメリー郡にちなむ。属名と種小名はともに2005年に古生物学者トーマス・カール、トーマス・ウィリアムソン、デイヴィッド・スクウィマーにより命名された。
初期の復元ではアパラチオサウルスに長い前肢と3本の指が与えられたが、現在ではもっと短く、2本指と考えられている。