ウィザードリィルネサンス
名作RPG『Wizardry』#1~#8を開発・販売した本家Sir-Tech社が看板を下ろした2003年以降、複数のメーカーによって『Wizardry』の版権を用いたゲーム作品が発表された。
これによって散逸した権利を再度集約し、「作品ごとに異なっていた世界やクォリティを管理・維持することでウィザードリィの「再生」を行うプロジェクト」として、2009年に始動したのが『Wizardry Renaissance』である。
以下の作品がこのプロジェクトに含まれ、モンスターのグラフィック等がかなりの割合で使いまわされている。
- 生命の楔(NDS)(2009年)
- 囚われし魂の迷宮(PS3)(2009年)
- 忘却の遺産(NDS)(2010年)
- 囚われし亡霊の街(PS3)(2011年)
- Wizardry Online(PC)(2011年~2016年)
- 戦乱の魔塔(iOS)(2013年~2015年)
- Wizardry Schema(iOS)(2014年~2017年)
「原点回帰」と「ブランド復興」を大々的に掲げたことで期待のハードルが高くなりすぎた部分もあり、各作品とも市場の評価は厳しいものとなった(『Online』はかなり善戦した方である)。
特にPS3の二作品は「ゲームの進行に影響を及ぼす不具合」や「バランス調整の失敗」「DLCの扱い」「悪質な完全版商法」といった多くの問題点が指摘されており、PSVitaへの移植に際してもほぼ改善しないままであったため、KOTY2011据置機部門では次点どまりだった『囚われし亡霊の街』がKOTY2016携帯機部門において大賞を受賞している。
プロジェクト公式ページもドメイン未更新で閲覧不能となり、上述の目的を果たしているとは言い難いというのが大勢の評価である。
アラハゥイ
"Arahawi" のカナ表記。「アラハウィ」ではなく「アラハゥイ」である。
『囚われし魂の迷宮』『忘却の遺産』『囚われし亡霊の街』『Wizardry Online』に登場するNPC。
講談社別冊少年マガジンに連載された『ウィザードリィZEO』にも登場。
迷宮内外を徘徊する、金糸の刺繍を施した黒い長衣を纏った金髪の男。含み笑いを交えた慇懃な口調が特徴。
冒険の手助けとなる情報をくれたり、無理難題を吹っ掛けたり、時には敵として立ちはだかる(ただし明らかに本気を出してはいない)など、飄々としてとらえどころがない怪人物。
道楽者の没落貴族を自称しているが、その素性と目的は仮面の下の素顔と共に謎に包まれている。
実はこの "Arahawi" という名前は岩原(Iwahara)のアナグラム(というか逆読み)であり、アラハゥイというNPCはプロジェクト『Wizardry Renaissance』の総合プロデューサー岩原ケイシのアバターであることが知られている。
ポジション的にはアガン・ウコーツに近いが、アラハゥイはアガンほど叩かれてはいないようである。