※この記事には、映画『ジュラシック・ワールド』のネタバレが含まれます
概要
『ジュラシック・ワールド』にて、さらなる観客導入のために新しいアトラクションの目玉として、様々な恐竜や現存する動物のDNAを導入・遺伝子操作して誕生させた雌のキメラ恐竜「インドミナス・レックス」。しかし施設から脱走後、インドミナスは多数の人間や恐竜を問答無用で次々と殺害し、ジュラシック・ワールドを混乱に陥れた。
人間のエゴによって強大な力、そして不安定な性質を持たされて生まれたインドミナスもまた被害者と言える存在なのだが、人間や生き物を楽しんで虐殺したり、他の恐竜や翼竜に人間を襲わせるなど、これまでの『ジュラシック・パーク』シリーズに登場した恐竜と比較しても遥かに悪辣な存在として描かれていただけに、同情の声は多く無かったという。
現在のところ、インドミナスのこうした蛮行に対抗出来るのは、同じように蛮行に走りやすいホモ・サピエンス位の物であろう。
主な被害者
なんと最初の犠牲者は実の妹。共食いに走ったのは、マジュンガサウルスの特徴を受け継いでいるからか?
他の草食恐竜とは対照的に、立ち入り禁止区域の森林の中で4頭が暮らしていたが、物音1つ立てずに突然目の前に現れたインドミナスに襲われる。その内3頭は逃げおおせるが、足を滑らせて逃げ遅れた1頭がインドミナスに立ち向かった。その強固な装甲はさすがのインドミナスでも噛み砕くことができず、自慢の尾の一撃を与える。しかし、肌が強固な皮骨板に覆われているインドミナスには効果が薄く、インドミナスの長大な前足の爪で後ろ脚に大きな傷を負わされ、動けなくなったところをその強靭な前足でひっくり返されて頭部に噛み付かれ、そのまま頸椎をへし折られて絶命した。
この直後、インドミナスは殺害したその個体の肉を食べることなく近くで立ち往生していたザックとグレイに目を付け、彼らが乗っていたジャイロスフィアを破壊してまで襲いかかったことから、下記のアパトサウルスと同じく楽しんで殺しを行った可能性が高い。
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3頭は命からがら逃げ延びて生き残っているので、その後は再び野生に戻り、森林の中で暮らしているのであろう。
ある意味インドミナスの蛮行の一番の被害者。
草原で他の草食恐竜たちと一緒にのどかに暮らしていたが、インドミナス襲撃時に、巨体で目立つ上に鈍重なために逃げ遅れたらしく、その場にいた群れの個体は、全てインドミナスに殺された。
ザックとグレイの救出のためにオーウェンとクレアが駆け付けた時、1頭はまだ息はあったものの既に致命傷を負っており、オーウェンらに看取られながら息を引き取った。そしてその直後、付近でも同じくインドミナスに殺された5頭もの死体が発見される。どの死体にも、殺害時に付けられた傷跡があるだけで食べられた形跡がない事から、オーウェン達はこの時初めて、インドミナスが楽しんで生き物を殺しているという事実を知った。
人間たちの勝手で生み出されながら、その人間たちが生み出した怪物によりただ楽しむためだけにその命を奪われたアパトサウルス達の最期に、インドミナスの創造者の一人でもあるクレアは涙を流して自身の犯した愚行を反省し、オーウェンは怒りを露わにしていた。
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全ての個体が全滅したわけではなく、一部の個体が生き残っているので、その後は再び野生に戻って自由に暮らしているのであろう。
この2種類の翼竜たちは、翼竜園の「鳥小屋」と呼ばれる巨大なドームの中で大きな群れとして暮らしていたが、ガラスの壁を突き破って突然ドームに侵入して来たインドミナスに驚いてドーム内を飛び回る。さらにインドミナスは大きく吠え立てるという威嚇をして翼竜たちを一層パニック状態にし(目の前を通過していく個体にわざと噛み付こうともした)、次々とドームの外に脱走させる事態を引き起こした。
そして、脱走した翼竜たちの大部分が、戦闘部隊の麻酔弾によって鎮圧されている(島に残された観光客やスタッフ、そしてふれあい動物園にいたトリケラトプスの幼体を襲っていたため、少し手荒であるが、そもそもインドミナスが翼竜たちを脱走するよう仕向けなければ発生しなかった出来事である)。一部の個体は、ヘリコプターのプロペラに巻き込まれたり、モササウルスに捕食されたりと、かなり悲惨な末路を辿っている。
なお、インドミナスはドームの近くで、パークの後援者であるマスラニが操縦するヘリコプターから銃撃を受けており、態々ヘリを襲わせるために意図的に翼竜たちをドームから追い立てた可能性がある(事実、インドミナスがドームに侵入した後、ヘリはパニックに陥った翼竜に襲撃されて墜落し、マスラニはその時の爆発によって死亡する)。
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脱走した全ての個体の一部は、ラストのティラノサウルス・レックスの咆哮シーンにおいて、再び野生に戻り、自由気ままに大空を優雅に飛んでいるシーンが確認される。
- ヴェロキラプトル4姉妹
人間を信頼するよう訓練されていた彼女たちだが、インドミナス討伐のためにパークのセキュリティ部門リーダーのホスキンスの勝手な判断と強行により頭部にカメラをつけられ、討伐に駆り出された(4姉妹の訓練をしていたオーウェンとバリーは、彼女たちのストレスの事も考え、かなり反対気味だった)。
そんなストレス状態でインドミナスと対面した結果、ラプトルのDNAも組み込まれていたインドミナスに唆され、オーウェンたちを襲うよう仕向けられてしまう。この時、末妹のチャーリーはオーウェンを襲うこと躊躇している間に、討伐隊のロケットランチャーで爆殺されてしまった。
その後、生き残った3姉妹が育ての親であるオーウェンと和解して、自分を見限ったことに激怒したインドミナスは彼女たちに襲いかかると、二女のデルタをステーキハウスのグリルに投げ飛ばして焼き殺し、三女のエコーを噛み殺した。他の動物を利用しておきながら、反抗されるや否や迷う事なく始末してしまうその身勝手さと凶悪性は、もはや現存する生き物たちとは比べるべくもないだろう。
この死闘の末、長女のブルーは辛くも生き延びたが、彼女は結果的に、たった1日で全ての妹を失うことになってしまった。
※フォロー
オーウェンと別れた後は、最終決戦の死闘の末にて3頭の妹達を失ったことにもめげず、無人となったイスラ・ヌブラル島で平穏かつ懸命に暮らしている模様。そして時は流れ3年後の2018年、彼女はオーウェンと運命的な再開を果たしたのだが…。その後の彼女はブルーを参照。
関連イラスト(擬人化も含む)
インドミナスの蛮行の結果
メイン画像の様なイラストや、蛮行の結果から関係するこれらのイラストは、映画の流れから間違ってはいないといえる。