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イージーゴア

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いーじーごあ

アメリカの競走馬(イラスト右)。サンデーサイレンスのライバルとしても知られる。

データ

馬名Easy Goer
性別
毛色栗毛
生誕国アメリカ
誕生日1986年3月21日
現役期間1988年1990年
死没日1994年5月12日(8歳没)
血統父:Alydar/母:Relaxing/母父:Buckpasser
生涯戦績20戦14勝(GⅠ9勝)
通算獲得賞金$4,873,770

概要

イージーゴアはアメリカのダート路線で80年代末に活躍した競走馬。カナ表記は「イージーゴーア」「イージーゴアー」とも。

2~3歳でGⅠを9勝した豪傑のアイドルホースで、同世代のサンデーサイレンスとはライバル関係にあった。

出自

出自はサンデーとは対照的で、近親やきょうだいに活躍馬が多数いる名門の超良血馬。イージーゴアの馬主オグデン・フィップス氏は、サンデーサイレンスの生産者アーサー・ハンコック3世が名門クレイボーンファーム(代表は父ハンコックJr.)から独立するきっかけを作った人物。

生産者の因縁も含め、美しい馬体で期待された良血の東海岸のエリートのイージーゴアと、内側に大きく湾曲した後脚と激しい気性の西海岸の雑草血統の成り上がりサンデーサイレンスは因縁のライバル関係となった。

「東海岸のイージーゴア、西海岸のサンデーサイレンス」とファン同士の対立も激しかった。米国競馬界はこの二頭の対決に夢中になったのである。

容姿

父アリダー譲りの明るい栗毛、はち切れんばかりの筋肉、雄大な馬体はファンを魅了した。人間で言うならば「イケメンマッチョ」というところか。

競走馬時代

2歳の夏にデビュー。デビュー戦は2着に敗れるが、その後カウディンステークス(GⅠ)、シャンペンステークス(GⅠ)を含め4連勝し、早々にGⅠ馬となる。

迎えたブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(GⅠ)ではスタートで後手を踏んだことが影響してか、以前に負かしていたイズイットトゥルーの2着に敗れる。

明けて3歳、準重賞のスウェールステークス、GⅡのゴーサムステークス、GⅡのウッドメモリアルステークスを3連勝し、アメリカクラシック三冠に挑む。終生のライバル、サンデーサイレンスとの戦いが幕を開けた。

不良馬場のケンタッキーダービーでサンデーサイレンスに敗れ、プリークネスステークスでもサンデーサイレンスの喧嘩走法に敗れる。ベルモントステークスではイージーゴアが逆襲し勝利。

ベルモンドステークスからホイットニーハンデキャップ、トラヴァーズステークス、ウッドワードステークスジョッキークラブ金杯とG1を5連勝し、アメリカ競馬の祭典「ブリーダーズカップ・クラシック」へ。サンデーサイレンスとの4度目の対決では、サンデーサイレンスがイージーゴアをクビ差凌いでコースレコードで勝利した。

4歳になっても現役を続行したが、始動戦ゴールドステージステークスを勝った後のメトロポリタンハンデキャップ(GⅠ)ではクリミナルタイプに敗れ3着。

サバーバンハンデキャップ(GⅠ)では圧勝するがその後脚を痛め引退した。

引退後

引退後はアメリカで種牡馬入りしたが、1994年5月12日、心臓麻痺のため8歳の若さで急死した。種牡馬としてはあまりに早すぎる死であり、イージーゴアは4年で136頭の産駒を残すだけに終わった。

  • 死後の解剖の結果、心臓麻痺の原因は医療用薬物の投与によるアナフィラキシーショックだったこと、全身の複数の臓器に悪性腫瘍(早い話が)が生じていたことが判明した。解剖を行った獣医解剖学者によると「腫瘍の進行具合は遅く、致命的なレベルに進行するまでは長い時間がかかっただろう」とのことであり、現在では「アナフィラキシーさえなければもっと長生きできた」という見解と、「どのみち長くなかっただろう」という見解に分かれている。

主な産駒にマイフラッグ(コーチングクラブアメリカンオークスなど)、ウィルズウェイ(トラヴァーズステークス)などがいる。

イージーゴアの数少ない後継種牡馬のうち、ウィルズウェイがシガーマイル優勝のライオンターマーを出したが、それ以外ではこれといった活躍馬を出せず、ライオンターマーも種牡馬としては失敗に終わっており、イージーゴアのサイアーラインは絶えてしまった。

母父としてはマイフラッグの産んだストームフラッグフライングが代表産駒。ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ(GⅠ)を勝利している。

日本にも産駒は輸入され外国産馬として出走している。牡馬ではダート1800mの日本レコードを長く保持したプレミアムサンダーや1勝馬ながら種牡馬入りしたヒカリバオー、牝馬では1995年の忘れな草賞を制したイージーマインド、同年のフラワーカップで4着に入ったミナミノバレッツなどが繁殖入りした。後にプレミアムサンダーとヒカリバオーが用途変更となり、現在では牝系を介して細々とその血脈を繋いでいる。

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