概要
トランスフォーマーシリーズには「オーバーロード」の名を持つキャラクターが多数登場するが、最も有名なのは破壊大使オーバーロード(Overlord)の方で、こちらではオーバーロード(Overload)の方のキャラクターを紹介する。
実写映画
※イラスト左端にいるキャラクター
2作目『リベンジ』にて、コンストラクティコンの一人として登場。
赤いコマツ・HD465-7アーティキュレートダンプトラックに変形し、デバステーター合体時は下半身を担当する。
劇中ではスカベンジャーやハイタワーと同様にデバステーター合体前にビークルモードで登場したが、そのまますぐ合体してしまったので、ロボットモードは登場しなかった。
とはいえロボットモードのコンセプトアート自体は存在し、玩具やアメコミなどでその姿を見ることができる。全体はビークルモードと同様に赤い色をしており、4本腕かつ蠍のような尾を生やしており、メソポタミア神話の怪人ギルタブリルを彷彿とさせる姿となっている(コンセプトアートでは下半身が節足動物のような多脚になっていた)。
2020年にはスタジオシリーズの玩具で再現されており、顔も他のコンストラクティコンと並べても違和感のないデザインに仕上げられている。
アドベンチャー
CV:デイブ・フェノイ/吹:相沢まさき
『マイクロンの章』より登場するディセプティコン。
本作のディセプティコンとしては数少ない獣要素を持たないヒューマノイド型で、古代ギリシャ兵の兜のような頭部が特徴。劇中では披露していないものの、玩具ではエイリアンタンクに変形する。頑強な装甲を活かした肉弾戦と、両肩のブラスターを武器とする。また腕の窪みにサイクロン族のマイクロンを装着することが出来る。
大戦中はディセプティコンの一流スパイとして、得意の変装術を武器に多くのオートボット基地を陥落させた功績を持つ。しかしオプティマスとの戦いで変装を見破られ、その時新兵として同行していたバンブルビーに重傷を負わせるも、オプティマスに敗れ去って捕らえられた。
戦後は戦犯として監獄船アルケモア号に投獄されていたが、地球墜落の混乱に乗じて脱獄、チームバンブルビーとメガトロナスの戦いの後、憎きオプティマスが復活したことを感じ取り、彼への復讐を果たすために基地を襲撃し、バンブルビー、ストロングアーム、グリムロックを打ち破ると、オプティマスを誘き出す為にクラウンシティに向かった。その際、混乱に乗じて脱獄し後をつけてきたサイクロン族のランサック&バックトラックの力に目をつけ、「私の脇役に名乗りを上げる気はないかい」と手なずけて相棒にした。その後、練習がてら森の中にいたキャンパーたちの乗ったキャンピングカーを嬲っていたところを因縁のあるバンブルビーと交戦、当初は怨敵への復讐心から冷静さを欠いたビーを圧倒し追い詰めるも、冷静さを取り戻したビーに唆されたランサックとバックトラックにフライパンで殴られて怯んだところを殴り倒され、逮捕された。
しかし後にスチールジョーによって釈放され、彼らとともにグロウストライク一味に加わることになった。最終決戦では捕虜になったウィンドブレードの見張りの最中、彼女の奪還に来たドリフトとラチェットを返り討ちにするも、密かに隠れていたジェットストームとスリップストリームの活躍で脱出したラチェットとウィンドブレードに返り討ちにされ、ステイシスポッドに閉じ込められてしまった。
「他者の変装を得意とする」という能力からか、やたらと芝居がかった動作や台詞回しが特徴で、自身を「主役」、他者を「脇役」や「大根」など、芝居になぞらえた表現で話す。また頑強な装甲を持ちながらも、「顔は役者の命」という理由で隠さないなど、ナルシストな性格である。
玩具はマイクロンシューターがバックトラックとセットで販売されているが、他のマイクロンシューターと異なり射出能力はビークルモードのみで、ロボットモードでは射出できない。
余談
・『マイクロンの章』以前の第2シーズン第14話では彼と同型だが顔が見えないディセプティコンが登場している。第14話ではプライムのエリアで修行していたオプティマスと対戦したが、この時は両肩と両腕の窪み全てに装着したサイクロンを射出し、彼等に攻撃を任せる局面が多かった。後に発売されたオーバーロードの玩具では顔から下のバトルマスクを展開するとこの第14話での状態を再現できることから、スパイを生業としていたオーバーロード自身もこのバトルマスクを展開し同形態になることは可能だと考えられる。劇中で披露しなかったのは「俳優気取りのナルシストだから、ご自慢の顔を隠したくないから」とデニーは推測している。
・国内未放送の短編アニメではバックトラックとランサックが逮捕前に仕えていた主人として登場。スリップストリームが持っていたボールをマイクロンに奪い取らせており、彼が盗賊に身を落とす原因を作った。
・「ナルシストな性格」、「初登場時に名前を知っているオートボットがいる」「オプティマスに敗れる」、「目指す場所がクラウンシティだが、途中で敗れて逮捕される」、「スチールジョーにより脱獄させられ、最終話で再逮捕される。」、「玩具が特殊なギミックを持ったものであり、地球外のビークルに変形する」等アンダーバイトとの共通点が多い。スチールジョーが彼を釈放したのは、結託したグロウストライク一味にアンダーバイトと同じマッスルティコンが多数おり、別のタイプのパワーファイターを求めた可能性がある。