姿形
体長はカラスより一回り小さめの45~48cm程度。尾羽が長い。
羽毛の色は白と黒に分かれる。
お腹と、背中に近い羽(肩羽)と、翼を広げたとき見える羽先が白い。
あとは大体、頭から腿まで烏羽色。羽や尾羽の先には光沢があり、黒というより青か緑に見えることが多い。色づいた部分の広さや色合いは個体差がある。
鳴き声は「カッカッカッ」とやかましげ。
敵が近寄ると、自分や巣がすぐさま襲われる状況ではなくとも鳥群になって威嚇するそぶりを見せる。この集団行動はモビングや擬攻と呼ばれる習性。
最近、鏡に映った像が他の個体ではなく、自分自身であると認識できることがわかった。
生息地域は北半球のあちらこちら。
朝鮮半島ではごく身近な鳥であり、吉兆の鳥とされてきた。韓国の国鳥とされることもある。
日本にいるカササギの先祖は、海外からやって来た帰化鳥。400年程前、豊臣秀吉の朝鮮出兵の頃に半島から持ち込まれたと考えられている。
北九州(佐賀平野の辺り)にしかいなかったため、日本では生息地ごと天然記念物に指定されている。ちなみに佐賀県の県鳥に指定されており、佐賀大学のシンボルマークやJ1リーグサガン鳥栖のマスコットキャラウィントスくんのモデルにもなっている。
なお近年は北海道の一部でもちらほら目撃例がある。
七夕伝説には、7日に雨が降って天の川が増水すると、対岸へ渡れない彦星と織姫が出会えるように、何羽ものカササギが連なり橋の代わりを努めるという話がある(鵲の橋)。
別名・表記ゆれ
ピカピカ(pica pica) … 学名
よく似た鳥
スズメ目フエガラス科にオーストラリアに原産の「カササギフエガラス」がいるが、カササギ同様に英名は「Magpie」(マグパイ)。
本来は森林で生育する彼らだが、市街地にも順応して巣を作る。カラス同様に子育ての時期に巣に近づいた者を執拗に攻撃する習性があり、頭を突かれて怪我をするならまだ可愛い方で、自転車事故を誘発するという恐ろしい鳥である。この行動は「マグパイ・アタック」といって非常に恐れられている。
しかも、厄介なことに駆除の対象ではないので現地の人々はヘルメットに結束バンドをヤマアラシのトゲのように配置して頭部を保護している。
関連タグ
鳥 鳥類 自然画 七夕 ウィントス カササギコンビ 七夕の国
アオサギ … 昔はカササギと呼ばれていたかもしれないらしい