CV:チョー
概要
ガランシェールの操舵手であり、ギラ・ズールのパイロットも務める、スベロア・ジンネマンの腹心的人物。30歳。一年戦争の際に地球連邦軍の捕虜となるも、ジンネマンによって収容所から救出された過去を持つ。
現在では妻と3人の子供がおり、「袖付き」が本拠地としている資源衛星パラオに築いた家庭では、良き父である。
ジンネマンの頼みでマリーダ・クルスを居候させており、そこでは多くのトラウマを抱えた彼女に、人間的感情を取り戻させるための、あたたかな“場”を提供している。
「袖付き」とのMS戦で昏倒させられ捕虜となったバナージ・リンクスも彼の家庭に一時預けられ、バナージに“敵”であるネオ・ジオンもまた、家族と家を持つ人間であるのだと強く認識させた。
しかしバナージは、直後にロンド・ベル所属ネェル・アーガマ隊によって実行された、バナージとユニコーンガンダム奪還作戦の中、シナンジュによって連邦所属のダグザ・マックールが生身で無残に吹き飛ばされる姿を目にしたことにより、理性を失ってしまう。
憎しみの任せるままに、ユニコーンガンダムのデストロイモードによって、大気圏突入時の空力加熱で機体が燃え尽きるのにも構わずシナンジュのフロンタルを追い詰めるバナージ。
そしてビームマグナムのトリガーを弾いた瞬間、一兵卒としてのギルボアは、我が身を盾として軍の指導者であるフロンタルを庇ったのだった。
直前に自分を後押ししてくれた『父』たるダグザを殺されたバナージであったが、皮肉にも今度は自らの手で、家族というカタチを見せてくれた『父』たるギルボアを殺めてしまい、ユニコーンガンダムのコクピットで、後悔と絶望の絶叫を上げるのだった……。
原作小説版
原作においても、バナージが暴走によりガランシェールを撃とうとした際、彼を止めるためギラ・ズールで体を張って阻止しようと試みるが果たせず、ビームマグナムに貫かれ死亡してしまう。
だが、死してなお彼の優しさは尽きず、ダグザら多くの人間の“思惟”と共に、バナージを真のニュータイプとしての覚醒へと導き、ネェル・アーガマとガランシェールをアクシズ・ショックに誘う端緒になった。