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「人を想って流す涙は別だ。何があっても泣かないなんて奴を、俺は信用しない」


CV:手塚秀彰

概要編集

ジオン軍残党袖付き』の偽装貨物船ガランシェール船長。階級は大尉。52歳。

主人公であるバナージ・リンクスが求め、乗り越えようとする父性を与え示す人物の一人である。


一年戦争以前からジオン軍に所属する歴戦の猛者であり。侠気を漂わせた無頼漢で、クルー達からは「キャプテン」(マリーダ・クルスからは「マスター」)と呼ばれ慕われている。

流動し続ける状況においても、的確な状況判断を下し、部下への指示、白兵戦ゲリラ戦術に至るまで、豊富な戦場経験に裏打ちされた指揮官としての実力の高さを、遺憾なく発揮する。


直属の部下である強化人間のマリーダに対しては、単なる上官として以上の親愛を有しているが、過去に妻子を失ったトラウマから、再び“父”となる事を恐れ、あえて一線を引いて接している。


人物・経歴編集

一年戦争の終戦(宇宙世紀0080年1月1日)はアフリカ戦線で迎えており、ほどなく地球連邦軍に囚われ、投獄下での長期生活を余儀なくされる。

しかしそれ以上に、この投獄期間において、サイド3のグローブ・コロニーを占領していた連邦軍兵の“ガス抜き(ストレス発散を目的とした虐殺、暴行、および政府による黙殺)”により、妻子を嬲り殺しにされた憎しみから、収容所脱獄以降は残党兵として活動を続けていた。


グリプス戦役以降は、ザビ派のシンボルであるミネバ・ラオ・ザビ殿下の護衛役をシャア・アズナブル直々に与えられており、時にはミネバ自身の意向を無視してでも、彼女の身の安全を守り続けてきた。また、その任務の傍ら尉官としての残党活動も続けており、同時にグローブ・コロニーの記録ビデオ(スナッフフィルム)を取引する闇ルートを、しらみ潰しに壊滅させてもいる。その過程において、第二次ネオ・ジオン抗争後にとあるコロニーで娼婦として扱われていたプルトゥエルブを保護する事となった。彼女には、実娘「マリィ」から継がせた「マリーダ」の名前を与え、人として生きる道を示すも、愛する者を再び奪われるかもしれないという恐怖から、敢えて忠実な部下として扱うのだった。


宇宙世紀0096年、ガランシェール隊を率いて『ラプラスの箱』の受取人として、サイド4(旧サイド5)のインダストリアル7・コロニーに赴くが、密航していたミネバの介入、および取り引き失敗を受け、即座にLa+プログラムがインストールされたユニコーンガンダムの追撃、及び同じくネェル・アーガマに収容されたミネバの奪還任務に移る。

紆余曲折の末、ミネバの身柄確保は仕損じるも、ユニコーンの機体とその被生体認証者であるバナージを“拾う”事となり、一時はマリーダを含めたクルーと共に、拠点である資源衛星「パラオ」へと帰還する。


しかし今度は、地球連邦軍が仕掛けたパラオ攻略作戦(ユニコーン及びバナージの奪還)の最中、10年来の部下ギルボア・サントを喪い、マリーダを囚われ、更にはミネバもまた(彼女自身の思惑もあり)地球……政府直轄地へと引き離されてしまう。

それでもなお、『ジオン軍人』の任務として大気圏突入により燃え尽きようとするユニコーンガンダムを回収しながら、地球へと降下するのだった。


地球上での任務では元地球降下兵として、人の想像力には収まらない自然の厳しさと、人間には元来その中で生き延びていくだけのポテンシャルがあることを、スペースノイドのバナージに叩き込み、同時に彼と心を触れあわせる。

この触れ合いを経て、トリントン基地襲撃作戦でシャンブロが巻き起こす市民の無差別虐殺を前にして、剥き出しの感情でバナージと向き合う中で、自ら目を逸らしていた“復讐”に囚われ新たな一歩を踏み出せない己を突き付けられる。この自覚は、ビスト財団からのミネバ奪還作戦の中で、マリーダを再び“救う”際により強いものとなり、直後にユニコーンガンダムが発する人の心の光と共に、宇宙へと戻るのだった。


その後は、連邦軍からの追手「ゼネラル・レビル」を撃退したフル・フロンタルが合流した事もあり、ガランシェールをロンド・ベル陽動のために自沈させ、ミネバ及びクルー達と共に、ネェル・アーガマへと移乗する。

呉越同舟となった艦内で生じた攻防では、やはり『ジオン軍人』としてフロンタルの命に従い『袖付き』による艦の占拠に荷担するかを迷うが、マリーダの「お父さん」という呼び掛けと願いによって、全ての過去を振り切る。そして次代の子供達のため、成長した“指導者ミネバ”の直属として、ネェル・アーガマ隊への全面協力を決断するのだった。その覚悟はオットー・ミタス艦長にも認められ、メガラニカ周辺宙域における戦闘以降は、ネェル・アーガマの砲手長兼戦術アドバイザーとしての任を請われる事となる。そのオットー艦長の勇断と信頼に、自らも敬礼をもって応え、再び訪れた哀しみにも耐えながら、ラプラス事変を最後まで戦い抜いた。


ラプラス事変後の物語である機動戦士ガンダムNTでは、メガラニカに留まったミネバと行動を共にし、用意された偽装貨物船のガランシェールJr.の艦長としてフラスト・スコール、タクヤ・イレイ、バナージ・リンクスらと共にミネバの私兵として活動しており、フェネクス捕獲作戦に介入したジオン共和国のモナハン・バハロ外務大臣の行動の抑止力として活動した。


原案小説版編集

小説版では、『本編』に当たるOVAの、ラストシーンでのカーディアス・ビストの役割が大きく異なるように、ジンネマンも迷いの多いキャラクターとなっている。

特にネェル・アーガマ移乗後の行動が大きく異なり、地球において一度は迷いを振り切ったかに見えたものの、やはり連邦に対する復讐心を捨てきれておらず、ネェル・アーガマの占拠に加わっている。

だがマリーダの“声”が、ジンネマンを本当の意味で大きく変えるのであった。


SDガンダム外伝シリーズでは、編集

新約SDガンダム外伝 救世騎士伝承のエピローグ2のカードに船長ラクス率いる赤き海賊団の一員として登場している。

こちらのジンネマンは、表情から見ると救済されており本編とは、違い妻と娘のマリィは、生存しているようだ。

数十年前の騎士王物語時代の赤き海賊団の海賊騎士の一人のアサギの体系から見てアサギがジンネマンの先祖だと思われる。


また本編のジンネマンのポジションの人物である聖堂騎士クシャトリヤリペアードが救世騎士伝承EXにて登場している。

インダストリアル村の出身の騎士でかつてインダストリアル村を巻き込んだ盗賊達(その盗賊達のその後は、ダンジョンメガラニカのラプラスボックスを奪おうとしたがダンジョンメガラニカのラプラスボックスに操られラプラスの守り人としてメガラニカをさまよっている。)との戦争(グローブ事件とインダストリアル襲撃事件と第三次ネオ・ジオン抗争がモチーフとなっている)で妻と娘を失った出来事があったがインダストリアル村に訪れた騎士ユニコーンが所有していた幻獣の鎧を制御できず暴走して騎士インパルスガンダムが敵に捕えられた責任感を持つ騎士ユニコーンにその迷いと怒りの内にある優しさの価値を教え彼を真の覚醒を導いた。


関連項目編集

機動戦士ガンダムUC 袖付き

フル・フロンタル


ガランシェール

マリーダ・クルス ミネバ・ラオ・ザビ

 ギルボア・サント


バナージ・リンクス ネェル・アーガマ


その他編集

巨神ゴーグ:本作に登場する船長がジンネマンの元ネタといわれている。後にスーパーロボット大戦BXで邂逅することに。

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