概要
800年前、『王』の支配から逃れる為に自身の強化を計ったアンクが多量のセルメダルを生み出すために『王』にも匹敵する欲望の持ち主として白羽の矢を立てた盲目の少女(名称不詳)の持つ“外の景色を観てみたい”という強い欲望を満たすために誕生した。
彼女が住んでいる(正確には実の父親に疎まれて森に隔離されている)丘の上の小屋を巣としており、彼女の欲望…というより願いを抱える為に次々に人々を襲撃し、その両目をくり抜くという猟奇的な犯行を行っていた。
最後は巣に戻る所を被害者達の関係者に目撃され潜伏場所を突き止められた結果、宿主を(魔女とのレッテルを貼られて)殺害されてしまい、自身を構成する欲望の供給源が絶たれた事でセルメダルへと還元し消滅した。
能力
鋭い爪と嘴で相手を引き裂く攻撃の他、飛行能力を有しており、鳥類でも随一の視力を持つコンドルがモチーフのヤミーだけあり、優れた動体視力で遥か上空から一気に急降下して狙いを定めたターゲットに襲いかかり、一瞬にして両目を抉り取る事ができる。
その早業は襲われた相手が何が起こったのかわからないまま絶命する程のスピードを誇る。
なお、抉り取った目玉は巣へと持ち帰り、すり潰して体液を宿主の目に掛ける事で、その目の持ち主が今まで観てきた景色を宿主に見せる事ができ、この能力を使って宿主の欲望を満たしていた。
余談
当初アンクは少女のことを、自身の強化の為のセルメダルの供給源として利用しようと考えていたようだが、彼女と交流している内に(グリードらしからぬ)感情を抱く=特別な存在へとなっていったらしく、ある日ヤミーが持ち帰って来た眼の持ち主が観た情景を見た事で精神崩壊を起こした彼女を見て激怒。その眼の持ち主(少女の父親)を惨殺している。
また、封印されている800年間の中で、再会した彼女を背に乗せて大空へ飛び立つ夢を見ていたようだ。
なお、TV本編ではアンクのみが唯一自身のコアメダルに描かれた動物がモチーフのヤミーを生み出していなかったが、小説においてようやく実現した。
宿主が死んだ場合、ヤミーはどうなるのかを示したヤミーでもある。この点は未来からやって来た怪人達と非常によく似ている。
その他の「アンクの章」に登場するヤミー
ゴキブリヤミー
昆虫系成長ヤミーの一種。
ウヴァが『王』を斃す目的の為に『王』自身にセルメダルを投入する事で生まれたヤミーで、生命力の塊みたいな存在(非常にしぶといという意味)であるゴキブリをモチーフにした怪人。ウヴァ曰く「奴にピッタリだな」とのこと。
並外れた欲望を持つ『王』から生み出された故に完全態のグリード達に匹敵する力を持つとされるが、具体的な能力については不明。
他のヤミーやグリード達との連係攻撃で先代オーズを追い詰めた…かのように思われていたが、実際にはそれらはすべて芝居であり、最初から『王』と通じ合っていたアンクの裏切りで一気に形勢が逆転したばかりか、ガタキリバコンボへとフォームチェンジした先代オーズの『ガタキリバキック』を受け他のヤミー達共々呆気なく倒されてしまった。
ライオンヤミー
カザリが『王』を斃す目的の為に『王』自身にセルメダルを投入する事で生まれたヤミーにして、百獣の王・ライオンをモチーフとした猫系成長ヤミーで、カザリは皮肉を込めて「百獣の王とはね。ヤミーになっても王でいたいなんて、流石だね」と言い放った。
具体的な能力は不明だが、容姿は恐らくライオンクラゲヤミーとほぼ同じような姿をしていたと推測され、その力は並外れた欲望を持つ『王』から生み出された存在だけに完全態のグリード達に匹敵するらしい。
誕生直後に『王』を体内に取り込み身動きできないようにするが、自力で脱出されてしまった為に、他のヤミーやグリード達と連携して『王』と戦うが、アンクの裏切りで体勢を崩された所へ、最後はガタキリバコンボへとフォームチェンジした先代オーズの『ガタキリバキック』を受け呆気なく倒された。
クジラヤミー
メズールが『王』を斃す目的の為に『王』自身にセルメダルを投入する事で生まれた。
メズールをして「ガメルが作ったみたいなヤミーね」と言わしめた、海の王者であるクジラをモチーフにした水棲系ヤミー。
明言されていないが、水棲系ヤミーの特性から推測するに複数の個体が存在すると思われる。
更に並外れた欲望を持つ『王』から生み出された存在である為に完全態のグリード達に匹敵する力を持つらしいが、具体的な能力についての詳細は不明。
最期は他のヤミー達共々ガタキリバキックに敗れる。
ちなみに仮面ライダーポセイドンのモチーフもクジラであるが、関連性は不明。